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2002/09/22(Sun) 15:02
石田 昭
T氏の木村教授評
T氏から木村教授の仕事に関するコメントをいただきました。

琉球大の木村教授の著書をもう一度読み直して見ました。

1988年 地震は予知できる    大島三原山噴火予測的中    

1992 房総南方沖M8 その後 富士山噴火

1995年 第三の予知    

1992 房総南方沖M7.6(ゆっくり地震) 的中 

1995 房総南方沖M7.4-8.2他10箇所の予知

2000年 これから注意すべき地震・噴火(第三の予知の予測は不的中)    

2001 房総南方沖M7.3 その後 富士山噴火 (北東斜面)

残念ながらこれまで、92年のゆっくり地震以外は、地震予知には成功されていませんが、過去のデータと独自の理論展開により、これだけ解り易く、明確に発表された方は他にいらっしゃらない様に思います。大自然の壮大な実験の結果を、独自の見識で解析しプロットすることで、その本質に迫る傾向、方程式を求める。そして、その結果を自己防衛に走らず公表される生き方に、あらためて共感を覚えました。

過去400年の傾向の延長線上に結果が出ないのは、どうしてでしょうか。地震のきっかけとなるのが、木村理論では海洋の地盤が冷えて重くなり海嶺に沈み込むエネルギーとその応力とされているようですが、その速度がもし変動する様であれば、5年10年の差は、出てもおかしくない様に思うのですが。

地震予知に少しでも役立つ理論が有れば良いのですが、残念ながら私は、この木村理論以外に、場所と時期と規模を予知しようと挑戦し、公表されている試みを知りません。大地の下に何が在るのか、おそらく本当の所は何も判っていないと言うのが正解でしょう。それを、噴火の場所と予想震源までの距離だけで、地震発生時期を知る処まで、単純化した事に、無理が有るのかもしれません。又、ここしばらく予想通りの結果が出ていないとしても、その試みには大変魅力を感じます。

というコメントでした。返信で、次のようなメールを差し上げました。

海洋の地盤が冷えて重くなり、海嶺に沈みこむ、というのが事実ならば、静水力学(粘性が極めて高い液体ではありましょうが・・)がなりたっているということで、そうならば、地球は起潮力を受けて、海水と同じように、一日2回グニャグニャと動いてしまうはずです。そうでなく、地殻は動かないで、しっかりと踏ん張ってくれているから、満潮干潮があるのだと思います。木村教授の考えのベースにプレート理論、アイソスタシー的な発想があるかぎり、どこかにほころびが発生すると思っています。

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2002/09/22(Sun) 16:36
石田 昭
T氏からの調査報告
T氏からの調査報告がありました。

何かの資料で、最近、地下には地上以上の水が存在する事が解かった、といった話を読みましたが、この膨大な水が地震・噴火に大きな役割を果たして居ない筈が無いと思いますが、その原理が良く理解できていません。

噴火にしましても、地下で爆発がなければ、あれほどに噴出はしないように思います。栓を抜いたサイダーの様に噴出する場合もあるのかも知れませんが、例えば、三原山では栓自体が有りません。

(調査して)これまでに分かった事

1、水は常圧2000度cで酸素ガスと水素ガスに熱分解する。

2、水は常圧500度cで、ゼオライト触媒下で酸素ガスと水素ガスに熱分解する事が有る。高圧は熱分解を抑制方向と思われますので、超高圧では2000度cで氷という事も。

1、2、からは。或る気圧で2000度c程度の水がゼオライトに触れた場合、急激に熱分解する可能性があります。

又、高圧下で2000度c以上に熱せられた水が、急に常圧となった場合も同様です。

しかし、下記のHPにも有りますが、地中では単独で水として存在する事が難しい様ですので、事はもっと複雑な様です。

     http://www1.cominitei.com/earth/3Mecha/3_27.html

それと、石田理論の中で「電磁波は水の解離反応時に発生するのではないか」と有りますが、大変困難な現象と思われます。一般的に云われるような、ピエゾ電流の比率が高い様に思えるのですが。

2000度Cで氷の件は次のHPにあります。

      http://www.issp.u-tokyo.ac.jp/issp_open/kikaku3.html

T氏の報告は以上です。熱解離するときに電磁波を出すのではないかと考えたのは、水と電磁波との関係を研究していた方が、電磁波を懸けると、低い温度で、解離が始まること、その懸け方で水が不思議な性質を持つようになる(たとえば、石のように硬いコンクリートができるとか)ことなどを教えてくださった時です。熔融物体と電磁波との関係は未知なることが一杯あるのだ、ということでした。T氏報告にあるように、電磁波の発生は、熔融物体の解離による圧力増加が、岩石破壊を起こすとき発生する方が比率が高いのかもしれませんが、今後の研究を待ちます。

解離爆発も報告に「高圧下で2000度c以上に熱せられた水が、急に常圧となった場合も同様です。」とあるように、マグマ溜りの壁が破壊されて、減圧することが引き金になって、爆発現象になるのかもしれません。爆発現象論にでてくる「平衡破綻型蒸気爆発」という、ボイラー爆発と同じ現象かも知れないと思います。三原山には栓(蓋)がない、ということですが、細く長い火道に存在するマグマの重量そのものが、栓(蓋)の役割をしているのかもしれません。その栓が移動することが、ボイラーの破壊と同じことになるかもしれません。いずれにしても、今後の研究を待ちたいと思います。T氏の調査に感謝いたします。

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2002/09/22(Sun) 18:28
石田 昭
T氏からの調査報告(2)
T氏からの報告には、次のようなHPの検索結果もありましたので追加します。

超高圧実験から見た地球内部の水

東京大学地震研究所地球ダイナミクス部門

ここでは、最近の地震研究所の高圧力発生装置での実験により明らかになりつつある、地球内部の水の様子を紹介します。

はじめに

地球はたくさんの隕石が集まってできた惑星です。材料となる隕石にはもともと数パーセントの水が含まれており、この一部が大気や海洋の水の起源となりました。また、残りの一部は現在も地球内部に保持されていると考えられています。 水は地球内部でどのような形で存在するでしょう?

地球内部の水の存在形態

低温の時 

[水の量が少ない場合]:含水鉱物等の結晶中に溶け込む

[水の量が多い場合] :H2Oとして存在

高温の時

[水の量が少ない場合]:マグマ中に溶け込む

[水の量が多い場合] :H2Oとして存在

地球内部で結晶中にもマグマ中にも入らないH2Oとはどのようなものでしょう?

私たちの暮らしている地表では、H2Oは0℃以下で氷(固体)になり、100℃以上で水蒸気(気体)になります。0℃と100℃との間では、液体の水です。

一方、地球のマントルは高温高圧力の世界です。高温高圧力のもとでは、液体の水と気体の水蒸気との区別が無くなります。過去に行われてきた研究で、マントルの岩石と共存するガス相には、かなりの量のSiO2成分が溶け込むことが知られてきました。(中略)

最近、地震研究所にあるマルチアンビル型高圧発生装置により、さらに高圧力での水の性質が調べられ、地球深部での水の様子が明らかになりつつあります。

超高圧下でマントルの岩石と共存する水(ガス相)は、多くの岩石成分を溶かし込み、決して純粋なH2Oという組成ではありえません。溶け込む岩石成分の量は、圧力が高くなるにつれて、どんどん多くなることがわかりました。一方、過去の研究で、圧力が高くなると、マグマ(岩石が溶けたもの)のなかに水がたくさん溶け込むことが知られています。高圧力下ではH2Oの気体(水蒸気)と液体(水)との区別が無くなるのと同じ様に、超高圧下では、岩石成分を大量に溶かし込んだガス相と、水をたくさん溶かし込んだマグマとの区別は無くなるのかも知れません。

たくさんの岩石成分を溶かし込んだ地球内部の水(ガス相)が移動すると、マントル中の岩石成分が水によって運ばれることになります。地球ができた頃、隕石中に入っていた水が海や大気を形成するために地球内部から脱水するときに、移動する水がマントルの組成を大規模に変化させたのではないかと想像されますが、詳しいことはまだわかっていません。

というものです。やはり、高温高圧下にある地球内部のことは、まだまだ解明されていないことが一杯のようです。深発地震は内部供給型解離爆発が原因であるとする石田理論(モデル)もいつの日か真偽が判定されるでしょう。

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2002/09/22(Sun) 23:15
石田 昭
研究所所長の地震体験
T氏がHPの紹介をしてくださった中で、阪神大震災を体験された方があったようです。大手企業の元研究所所長だそうです。貴重な体験談ですのでご了解を得て、一部を紹介させていただきます。

各方面の方に、先生のHPを紹介させて頂き、ご意見を伺った中で、次の様なメールがありました。(大手企業の研究所所長だった方です)直接、石田理論への言及は有りませんが、ご参考までに。

メールありがとうございました。興味深く拝見しました。地震の件、阪神大震災を体験した身として、予知にかかわる生体反応が確かにあると確信します。

阪神大震災は5時43分に起きた直下型地震ですが、自宅は六甲断層の近辺に位置し、震度7の揺れに見舞われました。実は、5時ごろ非常に気持ちが悪くなり目をさましました。これは複数の人間が同様の経験をしており間違いありません。

岩盤の圧電効果による強い電磁界の発生により低周波電波が発生したか、電磁界によるプラスイオンの増大か、岩盤亀裂によるラドンが発生したか不明ですが、唐山地震時、鉄材から火花が散ったとの報告もあり、強い電磁界がからんでいると思われます。

予知としては、電磁界の探知機器があればもっとはっきりしたでしょう。ただし、海洋型震源や断層より遠い地域では電磁界の変化が少なく人体での体感はむずかしいかもしれません。敏感な動物や、電波変化による探知は可能かもしれません。

以上です。すくなくとも地震の40分前には、気持ち悪くなるような異常電磁波が発生していた可能性があります。

電磁波メーターをお持ちのかたは、異常値を検知されたら、皆さんのために、このセミナー上に報告してあげてください。

125
2002/09/23(Mon) 15:01
ノリマン
「観測網の構築」計画を
元研究所所長が証言される「5時ごろ非常に気持ちが悪くなり目をさましました。これは複数の人間が同様の経験をしており間違いありません。」という話は、地震の直前予知が可能であることを示していると思います。「唐山地震時、鉄材から火花が散ったとの報告」もその可能性を示しています。 電磁波の発生原因が水の熱解離であれ、岩盤の破壊であれ、それはこれからの研究に待つことにして、早く「観測網の構築」を計画するべきではないでしょうか。一人一人に電磁波メーターを持ってもらって、異常値を観測・報告するという、有志会員を募集して、草の根運動的にスタートさせてはどうかと思いますが・・・
126
2002/09/24(Tue) 11:06
石田 昭
その時が来たら・・・
ノリマン様

116で次のように述べました。

「石田理論に興味を持つ人が増え、その方々の観測協力が得られれば、個人が予知・判断を行うために必要な「異常電磁波発生状況」をネット上で見ることが出来る「全国観測網」を構築したいとは思っています。」

その時が来たら始めたいと考えています。

127
2002/09/26(Thu) 14:38
田部
観測網に参加希望
初めまして、石田理論に大変興味を持ちました。たまたま、電磁波メータを所有していますので、可能な範囲で協力させていただきたいと思います。ちなみに、私は<br>名古屋の天白区に住んでおります。
128
2002/09/26(Thu) 20:38
石田 昭
Re: 観測網に参加希望

田部様 有難うございます。準備が整いましたら、何らかの形でアナウンスしたいと思いますので、その時には宜しくご参加・ご協力お願いします。

129
2002/09/29(Sun) 06:52
石田 昭
「地震の謎を解く」読後感想
T氏から「地震の謎を解く」の読後感想が送られてきました。

著書、二回読ませて頂きました。

私がこれまで信じてきました、プレートテクトニクスに多くの点で無理が有り、出発点をここに置く限り、地震予知に発展が無い事も良く解りました。

唯、偶然今日の岩瀬氏のHPでも発言が有ります様に、現在、主流の理論を論破するのは至難の事だと思います。

元々、地震の発生機構を解明する為に、板論は構築された訳ではなく、大陸の成り立ちを説明する手法の一つとして出来てきたものだと思います。それを地震発生の理論として流用している訳ですから、地震予知どころか、大震災が発生するたびにプレートの境目を書き換えて居る様に理由付けの為の研究と成ってしまっているのかもしれません。

原点に戻って、地震の発生機構を考え直す必要が良く解りました。有難う御座いました。

130
2002/09/29(Sun) 10:37
管理人
各種情報 
地震時の磁石の挙動に関する情報と、それを利用した地震予知の実験の情報、また地震予知関係のメーリングリストの情報をT氏が送ってくださいましたので、紹介します。

・ご存知かも知れませんが、磁石と地震前兆の資料です。

 http://www-surface.phys.s.u-tokyo.ac.jp/sssj/Vol23/23-01/1G56-61.PDF

・ネット上でクリスタルさんが面白い提案をしされています。

 http://www.geocities.co.jp/Technopolis/5093/gishaku.html

・ ご参考までに私の参加していますメーリングリストは添付のところです。

 http://www.viste.com/EarthquakePrediction/ML.html

 http://wwwsoc.nii.ac.jp/ssj/index.html

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