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621
2003/09/13(Sat) 09:01
パトロス
科学の発展は未科学の中の種にある
前兆掲示板に面白いことが書いてありました。八ヶ岳情報に批判的で、今回の会議にも参加されなかったというGPS組の溝上恵会長(地震防災対策強化地域判定会会長)は、

「予知というなら、科学的根拠を示し、地震を起こす断層を特定したうえで公表すべきだ。串田さんの場合、前提となる科学的根拠が明らかでなく何とも言えない」

と話しておられるわけですが、「それは電子顕微鏡も無く、遺伝子・染色体(DNA)についてもよくわかっていない時代に、遺伝の法則を発見したメンデルに向かって、電子顕微鏡によるデータに基づいて科学的根拠を示せ、というようなものである。」と言うご意見です。

科学の発展は常に未科学の中に新しい種が存在し、それを発見する先駆者によって成し遂げられてきたのです。その意味で私は八ヶ岳の串田天文台台長を先駆者の一人であると認識しております。

それとは対照的な、GPS観測に固執される研究者には、GPSで分かる地球表面(皮膚)の動きから、どうして地殻本体(骨)の動きが分かるのか、科学的根拠を示せ、30年も研究して何故答えが出せないのか…、と坂柳先生が叫ばれるような気がしてなりません。

それにしても、東京脱出組みが増えていて、会議ができない、アポイントがキャンセルになったと云うようなことが続けば、経済的損失も大きくなるでしょう。ANS(安心ネットワーク・システム)としては、そのようなことが起こらないために、観測点を密にして社会的な安心感を醸成していきたいと考えております

622
2003/09/14(Sun) 00:02
パトロス
記録簿記入員としての参加
八ヶ岳情報の公開以降、ANSへのアクセスが増加しています。それだけ心配して記録簿を閲覧される方が多いということだと思います。そうした方々に八ヶ岳判断とは全く異なる判断のしかたもあるのだと、知っていただき、安心してもらうために、特に関東圏に在住される方の密度の高い観測をお願いしたいと思います。

またANSの公開記録簿をご覧になった方で、自分も観測して、報告をしようと決意された方は、会員参加でなくて、記録簿記入員としての参加でも結構ですから、事務局までご連絡をお願いいたします。

623
2003/09/17(Wed) 22:41
パトロス
何事も起こらず
[617]で推測した八ヶ岳地震予知情報の推移ですが、最初の発表は、
@ 予測規模 M7.2±0.5 予測時期 9月16日〜17日±2
A 予測規模 M7.2±以上 予測時期 今後の観測による(10月末以降等)
B ・サイレント地震等、有感地震として発生しない可能性
  ・火山性活動前兆の誤認の可能性
  ・ その他、経験の無い地殻活動によるもの
とありました。私は、多分@を過ぎてAとなり、やがてBの可能性に落ち着くのではないだろうかと推測します。とのべましたが、やはりその通りになるような雰囲気です。その後の発表では、「21日までに対応活動が発生しない場合は、相当先の活動である可能性が極めて大きくなります。」となっています。本日(17日)も終わろうとしていますが、何事も無く無事に終わって、@からAに移行するようです。21日まで、そしてその後はかなりの長期に渡って、「夜が心配で寝られない」、と言う人を作ってしまうようです。

ANSに参加されておられる方にはそのような方は居られないと思っています。

624
2003/09/20(Sat) 23:46
パトロス
関東圏の地殻は伝播特性が良い
関東圏では地震波の伝播特性が良くて、かなり広い範囲で揺れます。
本日の千葉県東方沖 (北緯35.1度 東経140.3度 深さ80km)マグニチュード5.5地震でも広い範囲にわたって、有感となっています。以前にも、セミナーの[564][387]あたりで話題になっていました。

http://www.ailab7.com/log/eqlog561-570.html
http://www.ailab7.com/log/eqlog381-390.html
関西で、同じ規模、同じ深さの地震があっても、これほど広範囲ではゆれないと思います。地殻の構造が関西と関東では相違していることが原因です。関東圏はよく揺れる宿命に在ります。

625
2003/09/22(Mon) 07:30
パトロス
騒動の終了を願う
八ヶ岳南麓天文台のコメントでは、「過去例が無く、連続異常時間の計測に問題があったため、規模推定に失敗した。」「まだまだ、とても実用になる状態ではなく、本当に申し訳なく存じます。」ということだそうです。千葉東方沖地震M5.5を過大に推定したということのようで、[617][623]に紹介した三つの可能性が何れも間違っている、ということだと解釈いたしました。

これで、長期間に渡って不安感を社会に醸成することは避けられるのではないかと思いますし、そう願いたいものだと思います。それにしても、暫く疎開したひとがあったり、アシスト社のような会議の延期があったり、東京脱出組があったりで、大きな影響を社会に与えたようです。

昨日のテレビ朝日の地震特番も見ましたが、出てくる専門家が全てプレート論を信奉されているようでした。プレート論で考えている限り、地震のメカニズム解明は期待できないと私は思います。

626
2003/09/23(Tue) 08:03
パトロス
愚かなことはもう止めて
22日付けのYahooニュース(毎日新聞)に関東大震災を起こした震源断層が明らかになったというニュースがありました。石田理論では、地震は解離ガスの爆発によって起こった地表面(地皮)の破れ、傷痕と見ています。同じ傷痕が再び動いてM8クラスの大地震を引き起こすとは考えられません。

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<関東大震災>震源断層とらえる 東京大地震研
 1923(大正12)年に10万人以上の死者や行方不明者を出した関東大震災(マグニチュード=M=7.9)を引き起こした震源断層の様子をとらえることに、東京大地震研究所の佐藤比呂志助教授(構造地質学)らのグループが初めて成功した。この地震は200〜300年に1回の割合で発生すると考えられており、次に発生する時の地震の揺れを予測する貴重な基礎データとなる。

 調査は今年1〜3月、静岡県三島市から横浜市金沢区にかけた海岸沿いに複数の地震計を設置して実施した。特殊な車両で地面を強制的に揺さぶるなどして地震波を作り出し、地下からはね返ってくる波を解析した。

 その結果、神奈川県小田原市の深さ約5キロの地点から鎌倉市の同約13キロの地点に向かって緩やかに傾斜する地下構造の画像が得られた。地震後の地殻変動観測などから求められた関東大震災の震源断層と一致していることが分かった。

 また、M8級の巨大地震を引き起こすと予測されている「国府津(こうづ)―松田断層帯」が、関東大震災の震源断層から分岐している様子も明らかになった。

 研究グループは06年度までに東京湾や小田原市―群馬県桐生市間などで引き続き地下の構造探査を行う予定だ。佐藤助教授は「震源断層の3次元立体構造を明らかにして、地震時の揺れを正確に予測したい」と話す。【河内敏康】(毎日新聞)

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以上ですが、人間で言えば完治した手術の傷痕を一生懸命に探し出して、患者に心配の種を提供している医者のように思えます。愚かなことはもう止めて、と言いたいくらいです。

627
2003/09/26(Fri) 07:38
パトロス
地震の規模について
今朝北海道釧路沖でM7.8という大地震が起こりました。ANS観測網では観測者の過疎地域であり、検知不可能な地域となっています。それにしてもM7.8と言うのは首を傾げたくなります。本当にマグニチュードは地震の規模を正確に表示しているのかどうか疑問に感じてしまいます。

たとえば、鉄板の上に地震計を並べて、鉄板を木槌で叩いたとすれば、遠くの地震計まで揺れると思います。しかし鉄板のうえに木製の板を敷いてその上に地震計を並べれば、同じ強さで鉄板を叩いても、遠くの地震計は揺れないと思います。前者は関東・北海道にかけての地殻を意味し、後者は関西方面の地殻状況を意味します。こうした地殻の状況を考慮することなく、地震計の揺れ方だけでM値を決めているとしたら、現状のM値は正しい地震規模を表示できていないと思います。ニューオフィス32http://www.ailab7.com/nihonkaiM7.1.htmlや、ライブラリー36http://www.ailab7.com/lib_036.html#lcn036

に解説してありますが、地殻の構造、マントルの熔融性を考慮しないと、地震の真の姿は見えてこないと思っています。

628
2003/09/27(Sat) 23:06
パトロス
地震の真相から遠退くばかりの地震学
26日の毎日新聞に、M8クラスの地震が北海道東方沖に集中していると言う記事があります。

「 北海道東方沖では、太平洋プレートが、北海道を乗せた陸側のプレートの下に年約8センチの速さで沈み込んでいる。その境界部分が千島海溝だ。ぶつかり合うプレートが長いことから、地震発生のエネルギーとなる地殻のひずみが解放された場合は大規模になりやすく、M7〜8級の大地震が、数十年〜100年周期で発生してきた。列島全体で見ても、M8級の巨大地震の大半が北海道東方沖に集中している。」

とありますが、
@ 太平洋プレートが、北海道を乗せた陸側のプレートの下に年約8センチの速さで沈み込んでいる・・・と言う誤解、
A 地震発生のエネルギーとなる地殻のひずみが解放される・・・と言う誤解、
B 大地震にはプレートの潜り込みによる周期性がある・・・と言う誤解、
があると私は思います。そして、[627]で述べたように、現在の地震学では関東・東北圏の地震規模は真の地震規模よりも大きく計算されるという傾向があります。その証拠がタイトルのようなM8クラスの地震が北海道東方沖に集中すると言う誤解につながっていると私は思っています。記事の一部を紹介します。

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<北海道東部地震>M8クラス、東方沖に集中 (毎日新聞)

 26日発生した、北海道・釧路沖を震源とする地震は、北海道東方でかみ合う2枚のプレート(岩板)のひずみが解放されることによる「プレート境界型」の地震とみられる。数十年〜100年間隔で定期的に起きる地震で、国の地震調査委員会は今年3月、この付近でマグニチュード(M)8.1の地震が「今後30年以内に60%の確率で起きる」と予測していた。気象庁は、今回の地震が、それに該当する可能性があるとみている。

 北海道東方沖では、太平洋プレートが、北海道を乗せた陸側のプレートの下に年約8センチの速さで沈み込んでいる。その境界部分が千島海溝だ。ぶつかり合うプレートが長いことから、地震発生のエネルギーとなる地殻のひずみが解放された場合は大規模になりやすく、M7〜8級の大地震が、数十年〜100年周期で発生してきた。列島全体で見ても、M8級の巨大地震の大半が北海道東方沖に集中している。

 気象庁は、今回の地震は、太平洋プレートの上で、陸側のプレートが元に戻ろうと跳ね上がる「プレート境界型地震」とみている。M8.0と巨大で、震源の面積が広いため、広い範囲で震度6弱以上の強い揺れに見舞われた。(後略)

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以上ですが、地震学は根本的に見直さないと、地震の真相から遠退くばかりです。地震を地下の爆発現象と理解していた、カントやニュートンの方が直観力に優れていたように思います。

629
2003/09/28(Sun) 09:46
パトロス
地震時に出火する原因
東京新聞に、震源から遠く離れた千歳市で、地下から可燃ガスが噴出して炎が上がったという記事がありました。釧路沖のM8地震からは一日後、距離は200キロも離れています。これはニューオフィス25http://www.ailab7.com/kasai.htmlで解説したように、地震時に大火になってしまう原因を教えてくれているようです。

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民家の庭からガス噴出

地震で、高さ60センチの炎も

27日午前9時20分ごろ、北海道千歳市泉郷201ノ19、農業岡本真一郎さん(53)方の芝生から高さ約60センチの炎が上がっているのを岡本さんが発見、119番した。消防が約2時間後に消火してけが人はないという。

 千歳署の調べでは、十勝沖地震で出来た直径約70センチの穴から泥水と天然ガスが噴き出し、自然発火したとみられる。現場付近では過去にも地震で天然ガスが噴き出したことがあったという。

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以上がその記事です。石田理論で言えば噴出ガスは水素ガスではないかと思えますが、地下にあるメタンなどの可燃ガスとの混合ガスかもしれません。地震の二日後に出火したというようなことも、これでうなづけるかと思います。

630
2003/09/28(Sun) 11:27
パトロス
地震で天然ガス噴出
天然ガス噴出の件は読売新聞にも載っていました。 http://news.www.infoseek.co.jp/topics/science/earthquake.html?d=27yomiuri20030927i112&cat=35" -------------------------------------------------

庭から天然ガス噴き出す、地震の影響か (読売新聞)

千歳市の民家の庭で天然ガスが吹き出た<br> 27日午前6時30分ごろ、北海道千歳市泉郷、農業岡本真一郎さん(53)が、自宅の庭の直径約70センチの水たまりから「シューッ」という音とともに泡が噴き出しているのを発見。火をつけたライターを近づけると、1メートル以上の火柱が上がり、周囲の芝生が焼けた。噴き出したのは天然ガスとみられる。 <br> 岡本さんは119番通報し、市消防本部は消防車4台を出動させて消し止め、周囲約30メートル四方を立入禁止とした。

 近くの水田や草地でもガスが噴き出した場所が2か所あったが、いずれも同日中に噴出は止まったという。
 現場一帯は天然ガスの埋蔵地とみられ、過去にも地震後にガスが噴出した例があるという。
[ 2003年9月27日(土)20時56分 ]

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