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1271 2007-07-17 (Tue) 飯綱町の震度計について 中越沖地震で震源から93.5kmという遠隔地にある飯綱町芋川という場所がなぜ大きな震度を観測したのだろうか、と不思議に思い、その原因を地質図とか鉱脈図とかを取り寄せて検討しようと思っていたら、「地盤が軟らかかったため、実際より大きな震度を観測していた」という報道がありました。 どうしてそのようなことがあるのか、不思議です。震度計は確かに大きな値を記録したわけですから、地盤が悪いから・・・正確でないというのは首をひねります。地盤が軟らかい地域には震度計を設置してはいけないのでしょうか・・・。そういう地域の住民こそ震度には敏感なのでしょうから、地震計が欲しいのではないでしょうか。 まぁ、意地悪い質問はやめて、観測所が浮島のような局所的に軟弱な地盤の上に建設されたために、その地域の全般的な震度を代表するデータとは言えない・・・ということだと解釈します。 しかし、ではなぜそのような場所に震度計を設置したのでしょうか、地方行政官の仕事かもしれませんが、気象庁は指導しないのでしょうか、全国にはこうした観測点が他にもあるのでしょうか。いい加減な仕事はやめて欲しいと思います。報道を紹介します。 <中越沖地震>震度計の場所の関係で過大震度を観測…飯綱町 以上が、その記事です。地図を見ると飯綱町芋川という震度計設置場所は野尻湖の南東5kmの位置にあります。沼地を埋め立てたような場所だった・・・ということでしょうか。 |
1272 2007-07-18 (Wed) 複雑な地盤変動 国土地理院の発表によると、新潟県中越沖地震で、柏崎市沿岸部が北西方向に約16センチ、出雲崎町が北東方向に約15センチ移動したそうです。そのほかは、図に見るようにほとんどが北西方向に移動したそうです。 (中日新聞7月17日朝刊より) また新聞の記事にあるように、柏崎市西山町で最大加速度が1018ガルであったと気象庁が発表しました。980ガルを超えるということは、まさに空中に放り上げられるのと同じ「飛ばされる」ことを意味しています。 |
1273 2007-07-18 (Wed) 地震記事の疑問 中越沖地震に関する新聞報道には「地震爆発説」の立場からは理解に苦しむ解説がありますので、紹介しておきます。 図は朝日新聞からのものですが、いくつか列挙してみます。 (A)図 (B)図 (C)図 |
1274 2007-07-18 (Wed) 直下型地震の定義 写真に示す記事は読売新聞(7/18朝刊)に載っていた「直下型地震」の説明です。 この説明では陸域の地震はすべて直下型地震になってしまいます。なぜわざわざ直下型と命名するのか意味がなくなってしまいます。 地震爆発説では直下型地震は明確な意味を持って定義することができます。 |
1275 2007-07-19 (Thu) 深発地震における異常震域の解説 防災科学技術研究所のサイト(http://www.hinet.bosai.go.jp/topics/tokai031112/)に 深発地震で見られる異常震域の解説がありました。 「潜り込んだ太平洋プレートは緻密な岩盤であって、これが震動を減衰させることなく関東方面に伝えるのである」という説明ですが、700kmというような深い場所で緻密な岩盤が存在できるとは思えません。このような深部では岩石はすべて溶融してしまっていると思います。解説記事を抜粋して紹介します。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 2003年11月12日17時27分ごろ紀伊半島南東沖の深さ約400kmでマグニチュード6.5(気象庁発表)の地震が発生しました。 この地震により、福島県浪江町、茨城県日立市、栃木県宇都宮市で震度4を記録したほか、関東地方から北海道の広い範囲で有感となりました。 この地震は日本海溝から西に向かって沈み込む太平洋プレートの中で発生した地震で、プレートの中が地震波を効率よく伝える性質があるため、震源付近の近畿地方に較べて、関東以北の太平洋沿岸で、より大きな揺れが観測されます。 このような現象は、「異常震域」と呼ばれ、日本海やロシア直下で発生した深発地震で、日本海側よりも太平洋側で有感になる場合がありますが、これも同様の現象です。(中略) 例えば、中国四国地方でもS波が観測されていますが、等距離である関東地方がより大きく揺れていることが分かります。 関東地方以北の揺れは震央付近より大きく、これが太平洋プレートの効果による「異常震域」ということになります。 さらに詳しく観察すると、西南日本ではP波やS波初動が過ぎるとすぐに振動が収まってしまうのに対して、東北日本では振動が若干長く継続します。 この原因についてはまだ十分には解明されていませんが、太平洋プレートが地震波を効率的に伝えるだけでなく、振動をある程度保持する性質を有しているのかもしれません。 さらに、局地的に振動がいつまでも継続する地域がいくつかあります。 例えば、宇都宮付近、および福島県の太平洋沿岸から仙台平野や北上盆地を抜けて八戸にいたる南北に細長い領域、などですが、これらの地域には柔らかい地層が厚く堆積しており、そのために地震動が増幅されると思われます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 下の図は、石田理論の解釈と防災科学技術研究所を初めとする定説地震論の解釈との比較を示した概略図です。(テレビ報道でも同じ解説があったと知人が教えてくれました。参考図面) 太平洋プレートが700kmもの深部まで固体として存在し、緻密であるために震動を減衰させずに伝えるということは有り得ないと思います。 |
1276 2007-07-20 (Fri) 中越沖地震の前兆現象 越沖地震の前兆とも思えるような異常を何人かの住民が体験していたことが、ZAKZAKに載っていました。抜粋して紹介します。 http://www.zakzak.co.jp:80/top/2007_07/t2007071809.html ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【カラス鳴き声3倍…中越沖地震の奇怪な前兆現象数々 】 地鳴り、ガス臭、水蒸気…カラスの鳴き声が普段の3倍 @:2層にくっきり別れていた、というのは、震源付近の熱水が解離ガスの発生による圧力増加によって上昇し、地表付近に蒸し暑い空気の層が漂って、冷たく軽い空気との二層構造になったのだと思われます。普段なら暗くなる時刻に明るく桜色と灰色になったというのは、解離ガスの流動によるMDH発電が起こり、発光が起こっていたのではないでしょうか。たぶん二層の地表に近い側が桜色だったのではないでしょうか。それは夕焼け現象と同じ理屈で、蒸し暑い空気の層は波長の長い波しか通さなくなるからでしょう。 (月が赤く大きく見える理由参照) A:地震の前に地なりのような怪音が聞こえてくるのは、爆発現象の特徴ですが、空気震動としての音ではなくて、固体中を伝播するいわゆる「骨導音」を聞いているのだと思われます。つまり、「骨伝導」方式で携帯電話(ハンズフリー)が使用できるのと同じ理屈で、岩盤を伝わって爆発音が聞こえてくるのだと思います。数分も前に聞こえたのは、本震の前にも、小さな爆発現象がおこっていたことが考えられます。 (地震の前に聞こえる怪音[1231]参照) B:水蒸気のように見える気体が上がったというのは、昔から大地震の前にはあることで、「地気」があがったというような表現をされていますが、これも@の原因とおなじで、蒸し暑い水蒸気が噴出するのが原因であろうと思われます。 つまり、@からBまで、いずれも小さな地震では起こりませんが、大地震の場合には前兆として人目に付くものであるということが出来ます。 |
1277 2007-07-21 (Sat) 否定の立証責任は誰にあるか 防災科学技術研究所のサイトに中越地震の余震域と今回の中越沖地震の余震域が下図のように報告されていました。 [1267]でも紹介しましたが、二つの地震の震央は40km弱しか離れていません。またその中間に液化炭酸ガスの注入実験が行なわれた帝国石油岩野原基地があります。 「巨大地震は水素核融合で起きる!」の著者山本寛氏は次のように述べておられます。 「現時点(平成19年3月)で「新潟県中越地震」は「C02地中貯留」が原因であるとして、国に損害賠償請求を行なったという情報はない。しかし、本書に触発されて、そのような訴訟が起きることが予想される。その場合、「C02地中貯留」と「地震」の因果関係の立証責任は誰にあるのだろうか。 (長岡市秘書課広報より) |
1278 2007-07-23 (Mon) 荒唐無稽な解説 中越地震によって高まった歪で中越沖地震が発生した・・・というのは「地震の原因は地震である」というような荒唐無稽な解説です。産総研の解析という報道を抜粋して紹介します。 http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20070718ddm002040132000c.html ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 中越沖地震:中越のひずみ引き金 「長岡平野西縁でも危険性」−−産総研が解析 中越地震と中越沖地震の関係 新潟県中越沖地震は、04年10月の中越地震によって地層のひずみが高まった地域で発生していたことが、産業技術総合研究所活断層研究センターの遠田晋次・地震テクトニクス研究チーム長(地震学)の解析で分かった。今回の地震によって、近くの活断層「長岡平野西縁断層帯」の一部でひずみが高まっていることも判明し、遠田チーム長は「同断層帯で大きな地震が起きる可能性がある」と警告している。【山田大輔】 断層にかかっていた力は、地震が起きると、解放されて周辺に伝わる。遠田チーム長は、地殻内での力の伝わり方を分析した。 一方、気象庁は別の分析で、中越地震によって今回の地震が誘発されたことを否定している。西縁断層帯への影響は、結論が出ていないという。 ・ 【 断層にかかっていた力は、地震が起きると、解放されて周辺に伝わる。】? いまや地震学者の解説は「何でもあり」という感じがします。何も分かっていないのだから、何を言ってもだれも否定できない世界なのでしょうか。 活断層の論議でも、「地震の結果生まれるのが断層である」のならば、断層の調査とは傷痕ばかり調査しているようなものです。 |
1279 2007-07-23 (Mon) 比喩だとしても滑稽な解説 ユーチューブ動画「GPSによるプレート境界精密調査」を紹介します。 http://jp.youtube.com:80/watch?v=s1RA1F1-KPk この中で地震の直後湧き水の量が大きく増えた・・・と報道されていますが、原因は「地震爆発説」で考えれば容易に説明できます。 答え:プレートが潜り込むときに相手のプレートと擦りあって、その熱で岩石が熔けてマグマが発生するんです。 答え:マグマの熱で岩盤を熔融するからでしょう。 答え:次々とマグマが上昇しますから、熱は供給されます。 答え:そういうことになっています。 質問は延々と続き、納得できる回答は永遠に得られそうもありません。 追伸:後から気づきました・・・伊豆半島や大島の火山はフィリピン海プレートとユーラシアプレートの間での摩擦熱でマグマを作り、上昇し、地上で火山になっているんですよねぇ・・・。 また、ハワイ諸島はホットスポットが作ったといわれていますが、大島も同じような構造の火山なのでしょうか。とすれば、その場合のマグマはどうやって形成されるのでしょうか。 |
1280 2007-07-23 (Mon) 日本海側にあった森林地帯 <中越沖地震>震源地近い海底に大量の古木 液状化で浮上か 7月23日3時3分配信 毎日新聞 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 中越沖地震の震源地に近い新潟県出雲崎町沖の海底に、大量の古木が堆積(たいせき)していることが分かった。地震の液状化現象で、地中に埋まっていた古木が浮き上がった可能性があるという。網に絡まり漁業に支障があることから、地元漁協が実態調査を進めている。 出雲崎漁協(坂下甚十郎組合長)によると、古木が見つかったのは19日未明。出雲崎漁港から数キロ沖合でタイ漁をしていた漁船が、水深約70〜100メートルの海底から網を引き揚げたところ、直径30〜50センチの古木がいくつも絡まっていた。古木の多くは角が取れた楕円(だえん)形で、長さ1メートル以上の棒状のものもあった。既に100個以上引き揚げられている。坂下組合長は「50年漁をやっているが初めて。タイが取れずに困っている」と話している。 県水産課によると、同様の古木は長岡市寺泊地区でも確認されている。小長井一男・東京大学生産技術研究所教授(地震工学)は「詳しい状況は分からないが、アメリカ・ロマプリエタ地震(89年10月)でも海底の液状化が確認されており、液状化現象で浮き上がった可能性がある」と話している。【伊藤直孝】 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この記事は日本海沿岸が古代には緑豊かな森林地帯であったことを示していると思います。もっと西に行くと、魚津の埋没林Mが有名です。もっと西に移動すると、出雲大社の巨大神殿に使われた巨木が思い出されます。 古代の日本列島はすくなくとも、日本海側に巨木が生い茂る豊かな森林が存在していたのでしょう。その森林がなぜ埋没林となってしまったのか、その原因は「地震爆発論」でしか説明できないと思います。 |
1281 2007-07-24 (Tue) CO2地下貯留プロジェクトと地震の因果関係 地震関連のサイトを見ていると、地震学者の島村英紀氏も長岡で行われたCO2の貯留実験と地震との関係をコメントしておられ、関心を集めています。ただし地震爆発論との見解とはまったく違う解説ですので、島村論文の紹介および爆発論との違いを解説しておく必要があると考え、ニューオフィスに(59)CO2地下貯留プロジェクトと地震の因果関係を追加しました。 地震爆発論から導かれる警告に関してはこれまで述べてきた論点と同じですが、新しい論点として、ヒマラヤ地方のダムでは地震の発生が無く、同じように火山の無いエジプト地方のダム(アスワン)で地震の発生が見られる点に関して以下のような考察をしておきました。 ヒマラヤ地方では、高さ200メートルを超えるダムをはじめ、ほかのダムでも地震が起きているようには見えないそうです。 これも不思議な現象ですが、爆発説で考えると、理由が見えてきます。 ヒマラヤ地方には火山が存在しないことからも分かるように、冷却された地殻が厚く、ダムの建設で局所的に水圧を高くしても、解離状態を乱すような高熱地帯にまでは影響を与えないのではないと思われます。このことが地震を起こさないのではないかと考えられます。 滑りやすさという観点からなら、ヒマラヤ地方でも他の地方と同じように地震が起こってもおかしくないはずです。 また、エジプトのアスワンにあるハイダムでは貯水後20年近くたってから比較的大きな地震が起きたそうです。 雪山に近いヒマラヤではそれが厚く、長い年月にわたって水圧が負荷されても、地震現象に関係する高温度の解離層までは影響を与えないのだと考えられます。 |
1282 2007-07-28 (Sat) 国土地理院の断層解釈は矛盾している 毎日新聞の報道によると、国土地理院は中越沖地震を起こした断層に新説を出したそうです。記事を紹介して、疑問点を提示しておきます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <中越沖地震>断層、陸から海へ…国土地理院が新説 [ 07月26日 23時30分 ] 国土地理院(茨城県つくば市)は26日、新潟県中越沖地震を起こした断層の解析結果を発表した。陸側から海側に向かって下がる2枚の断層が動いたとの内容で、海側から陸側に下がる断層が動いたとする各機関のこれまでの解析とは逆の結果。震源断層が東京電力柏崎刈羽原発の直下へは延びていないことを示す一方で、原発までの距離はこれまでの推定より近い可能性がある。8日に開かれる政府の地震調査委員会で詳しく検討される。 ; (http://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2007/0726.htmより) 地震は地下における水素ガス(実態は水素と酸素の混合ガスで水が熱解離したもの)の爆発であるというのが石田理論の述べる新説であります。 |
1283 2007-07-29 (Sun) 現代の地震学は間違っている 地震学者の島村氏の論文を[1281]とニューオフィス59とで紹介しましたが、東京大学加藤照之教授も同じように「地下に水を注入すると岩盤が滑りやすくなって地震に引き金になる」という見解のようです。以下の「zakzak」に載っていました。抜粋して紹介します。 http://www.zakzak.co.jp/top/2007_07/t2007071931.html 海岸線で土砂崩れが多発するなど被害が大きかった中越沖地震だが・・・ ニューディール政策で有名な米フーバーダムでは、1935年に貯水を始めた翌年から地震が増え、40年には過去最大のM5の地震が起きた。アフリカ・ジンバブエとザンビア国境のカリバダムでも貯水が始まってから地震が急増、満水になった63年にM5.8の地震が起きた。このほか、エジプト・アスワンハイダムなど世界各地の巨大ダムで、貯水後に地震が起きているという。貯まった水自体の水圧で地下深くへ浸透していると考えられるが、井戸への高圧注水も同様の効果をもたらすようだ。1960年代、米デンバーの軍需工場で深さ約3600メートルの井戸を掘り廃液を注入したところ、注入量や水圧と地震の発生が連動していることが観測された。 なお、世界の地震学者が注目しているのは、中国・三峡ダムだという。 このセミナーで何度も述べてきましたが、現代の地震学は根本的に間違っています。放置すれば液化炭酸ガスの地下封入という間違いが(しかも、下に示す海域において)全国的に展開されてしまいます。海域の場合には津波災害まで引き起こしてしまいますので、被害はより大きなものとなるでしょう。プロジェクトは見直さなければいけません。 (http://www.rite.or.jp/Japanese/project/tityu/fuzon.htmlより加工) |
1284 2007-07-29 (Sun) まったく怪しげな地震断層解説 京都新聞こんな「怪しげな解説」が載ったそうです。 http://www.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp/main/outreach/keiji/0304.html (「京都新聞 2003年(平成15年)5月15日 木曜日」に掲載) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 水が地震を引き起こす(2) そのメカニズム 地震は地殻の岩盤がこわれることですが、地球の中は圧力が高いため、粉々にこわれるのではなく、羊羹(ようかん)をナイフでスパッと切ったようにシャープな切れ目ができます。 このような解説を聞かされる京都新聞の購読者もいい迷惑でしょうね。 |
1285 2007-07-31 (Tue) CO2の地下封入は世界で実用化? CO2の地下封入に関して、海外では実用化されていて、既に3箇所で稼働中であるという情報をいただきました。地震など起こっていないという反論の意味もあるのでしょうが、日本は環太平洋火山帯に位置しており、地下浅いところに高熱領域つまり水の解離度が高くなっている領域があることを認識しなければいけないと思います。 (理科年表より加工) 火山帯を離れた場所でもアメリカのデンバーでの事件のように、3800mもの深さにまで注入すれば地震は起こるのです。長岡の場合は1100mという浅い場所に注入していますが、キャップロック(帽岩)の下部にある帯水層に注入したことにより、帽岩の縁あたりの水を解離層に押し出してしまったということが問題になるのです。 |
1286 2007-08-05 (Sun) 研究調査費用の調達に関するお願い この掲示板が2、3日故障していて書き込みが出来ませんでした。トップページに書いておきましたが、研究調査費用の寄付金募集をさせていただくことにいたしました。 現地観測用の水素濃度計を購入したいのですが、20万円以上という金額はすぐには出せませんので、篤志の方のご協力をよろしくお願いいたします。 なお、御礼の意味で「石田理論解説シリーズ」No.1〜No.4をCDに収録したもの"を送付させていただきます。公的な機関からの研究費用調達は不可能ですのでよろしくお願いいたします。なお、ご希望があれば、ビデオテープに収録することも可能です。 なお、収録には間に合いませんでしたが、深い地震が起きる理由がよく理解できないという質問がありましたのでニューオフィス23と26に「補遺」として載せておきました。 マントルが液体であって、乱流として対流していることを考慮すると、深発地震面の謎が解けるのではないかと思います。 |
1287 2007-08-08 (Wed) 二つの中越地震直下にマグマ 中越地震と中越沖地震の直下40キロ以深にマグマが存在することが地震波解析で確認されたそうです。読売新聞の記事を紹介します。 なお、石田理論では地球内部トモグラフィーの矛盾を提起していますが、地殻内の調査については地震波による調査・解析に矛盾はありません。 ----------------------------------------------------- 中越沖地震、直下のマグマが原因か 新潟県中越沖地震や2004年の中越地震は、地下約40キロまで上がっているマグマによって引き起こされた可能性が高いことが、東北大学の研究でわかった。 地上に出れば火山噴火となるマグマが、地下にとどまったまま地震の断層運動に影響を与えたとみられる。予測の難しい内陸型地震の発生地域の特定に役立つ成果という。 同大の研究チームは、北陸から近畿にかけての地下400キロより浅い部分の構造を、地震波が伝わる速度を使って調査した。その結果、多量の液体を含む部分を、地下40キロ以深の「マントル」と、地下25キロ付近の「地殻」の部分にそれぞれ発見した。 深い方の真上には火山が集中しており、研究チームはこの液体を岩石が溶けたマグマと推定している。中越沖地震や中越地震の震源直下にも、この領域が広がっていた。 浅い方は、冷えたマグマから分離した水とみられ、飛騨山脈から兵庫県にかけて分布していた。両側から力を受けている断層に加わった水が潤滑剤となり、そこだけが、大きな揺れを伴わないままゆっくり動く。水が来なかった部分には一層のひずみがたまり、それがたまると急激に滑って強い地震波を出したという。 中越地方で水の領域は見つかっていないが、研究が先行している東北地方では、03年の宮城県北部地震の震源直下でマグマと水が確認されている。 中島淳一助教(地震学)は「マグマが直下にある場所は地震が発生しやすいといえる」と話している。 (2007年8月7日3時1分 読売新聞) --------------------------------------------------- 以上が記事ですが、模式的に描くと次図のようになります。 中越地震や中越沖地震の震源付近には地下40km以上の深部にマグマ溜りが存在し、その上部に水を解離させる高熱地帯が広がっているものと考えられます。 記事では25km付近にはマグマから分離した水が存在すると記してありますが、これもやはりマグマ溜りであろうと思います。水が潤滑剤となって岩盤を滑りやすくするという、解釈は見当はずれだと思います。 |
1288 2007-08-08 (Wed) 震源の深さは10キロか17キロか? 中越地震の震源の深さは10キロであったと気象庁が最算出したそうですが、「公式記録は17キロで変わりは無い」ということらしい。なんとも理解し難い発表ではないでしょうか。 --------------------------------------------------- 中越沖地震、震源の深さは10キロ…気象庁が再算出 気象庁は7日、新潟県中越沖地震の震源の深さについて、地下の詳細な構造を考慮して計算し直すと、約10キロになると発表した。 同庁は、「同じ深さならばどの場所でも地震波の速度は一律」と仮定して、複数の観測点のデータから震源の位置を決定しており、地震直後に、震源の深さは17キロと発表していた。 ただ、今回の10キロという数字は、調査研究の一環で算出したもので、同庁は「震源の決定方法はすべての地震で統一しており、中越沖地震の震源の深さの公式記録は17キロで変わりない」としている。 (2007年8月7日21時23分 読売新聞) --------------------------------------------------- 10キロと17キロではずいぶん違うのだけど、最算出したのなら、なぜ10キロを公式記録にしないのだろうか。生のデータが使えない研究者がデータをまとめ、そこから推論する時に、公式記録の17キロでなく10キロを使って推論したら、公式記録を使った研究者と矛盾した結果になるではないですか。 公式って一体どんな意味があるのだろうか・・・・、地震研究ってそんなアバウト・いい加減でいいのだろうか・・。 |
1289 2007-08-09 (Thu) 地震前兆としての電磁波異常 ライブラリー49に掲載した図を作り直しました。 唐山地震では、地上にあった建設用資材の鉄筋から、 「目がつぶれるようなまぶしい火花が飛び散っていた。まるで透明人間がアーク溶接でもしているようだった。」 という証言がありますが、岩石が破壊される時に発生する電磁波程度のものでは無いように思います。破壊時に出来る電磁波ならば、地震と同時に出現するはずですが、発光現象もそうですが、地震の震動が起こる前に見られたということです。 |
1290 2007-08-10 (Fri) マントル固体論の矛盾 マントルが固体であるというのが、定説地震論の一つの柱であり、地震爆発論を批判する方の論拠にもなっています。 しかし、これは現代地震学の基礎にある根本的な間違いの一つであると思います。もう一つの間違いはプレートテクトニクス理論ですが、両者は密接な関係にあり、これを論破しなくては地震爆発論が顧みられることが無いと思います。 そこで、マントル固体論がなぜ間違っているのかを説明します。 固体論が導入された経緯は、地震波の伝播問題を計算によって処理しようとした最初の研究者(グーテンベルグとジェフリース)が、そう仮定しないと計算が出来ないから、計算の便宜上大前提として地球内部(2900kmまで)を固体であると仮定したに過ぎません。本当に固体なのかどうかを吟味したわけではありません。(インバージョン法の矛盾) しかし、固体であるとすれば、一方の地殻が他方の地殻の下に潜り込むというプレート論の重要な論旨に矛盾が生じます。そのような流体力学的概念を固体力学に導入するのは間違っています。<br>軽い固体の上にいくら重い固体を載せておいても、潜り込みという現象は起こりません。ましてや、跳ね上げると云うような現象も起こりません。 マントルが固体であるという仮定と液体であるという仮定では、明らかに液体仮定のほうが納得できます。 地球誕生の歴史から考えても、マグマオーシャン状態の地球が、冷却され表面に薄皮のような地殻ができ、さらに海洋が誕生して人類が生息できるようになったのは明らかです。 冷却の進行と共に、地殻は厚さを増しているでしょうが、その下部には溶融したマグマオーシャンが今も広がっていると考えるのが当然だと思います。 地球表面を12枚のプレートが被覆しており、常にプレートが移動して衝突し、潜りこんでいるとすればどのような矛盾が生まれるのか、イラストにしてみました。 @プレートの境界で潜り込みが起こっているとすれば、プレートという板に働く曲げモーメントはここではゼロになる筈です。プレート境界には曲げモーメントに耐える要素は存在しません。 A曲げモーメントがゼロということは、マントルにも作用している潮汐を起す力(起潮力)によって、地殻はグラグラ・グニャグニャと動くことを意味します。 B地殻はそのようには動いていませんから、自由に動ける海水だけが移動して海洋での潮汐現象が現れます。ということはプレート境界と言われている場所は剛体として連続体になっていて、年間数センチという速度でずれているということはありえません。 つまり、プレート論は潮汐現象から推定しても矛盾があるということになります。 イヤイヤそうではない、海水は動くけど、地球は2900kmまで固体だから固体マントル全体として起潮力に耐えているんだよ・・・という反論があるのでしょうが・・・「沈み込んだ」とか「沈みこませた」という流体的性質を持つ地球内部がどうして曲げモーメントに耐える耐モーメント性を発揮するのか、力学的にはナンセンスだと思います。 注釈:2008・7月[1464]にて、マントルは熔融しているが、衝撃的震動のS波なら伝播させる、と若干の修正をしています。 |
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