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971
2005/02/26(Sat) 13:58
パトロス
中越地震の前兆
昨年10月23日に発生した中越地震に関してはANS観測網としてはその前兆を捉えることが出来ませんでした。しかし、千葉に在住のオリバーままさんが、地震前日からコンパスが20度も西にずれているのを観測されていたそうです。

http://blog.goo.ne.jp/hanahana_163
「おりままメモ」を読みますと、

22日21:00に20度近い西へのずれがあるのに気付き、地震当日の23日、14:10「方位磁石が昨日から20度に西方向にずれっぱなし」
17:56 新潟中越地震発生
20:00 方位磁石は元にもどりつつある5度のずれ
とあります。その他テレビの誤作動や、奇妙な微動などを観測されておられます。

震央と千葉との中間にも観測点はありますが、20度ものずれは報告されておりません。震央に近いほどコンパスのずれは大きいのではないかと思っておりましたが、どうやら、そうでもないようです。今後の研究を待たなければなりませんが、コンパス観測の原理は地電流の発生による局所的な磁場の変化を期待しているわけですが、方向性とか立体的な考察とかを必要とするようです。

しかしともかく大地震の前にコンパスが何らかの反応を示すことは確実のようですから、観測網を整備することが大切であると思いました。

972
2005/03/08(Tue) 04:54
ばるぼあ
陸上での陥没

はじめまして。
最近、このHPを見つけ、現在この膨大なコンテンツを読み漁っているところです。

ところで、岐阜県白川村に帰雲城という天正大地震のときに地面に沈んだといわれる城があります。
http://woodone3831.web.infoseek.co.jp/c-1-3-5-6-siro-KAERIGUMO.html

(他人のHPへの勝手なリンクです。すいません。)

これが先生の言う引き領域での陥没に当たるのなら、周辺域の断層とあわせて、モデルの検証が可能ではないかと思うのですが、どうでしょうか。

973
2005/03/08(Tue) 09:33
パトロス
Re:陸上での陥没
ばるぼあ様 帰雲城のことは私も関心があって、現地の城跡(といっても元の位置とは離れた場所にありますが・・・)など見学に行きました。結論から言って、天正大地震は1984年に起きた長野県西部地震と同じように山腹を大きく抉ってしまうような岩屑流が生じたものだと思います。以下はセミナー[450]からの引用です。

「・・・いちばん怖いのは、磐梯山や、セントへレンズ山をふき飛ばしてしまったような山体爆破現象です。かつて御岳山西斜面でこの現象があったばかりです。長野県西部地震(1984,9,14)として知られる地震ですが、溶岩は噴出しませんでしたが、大量のガスが噴出(水蒸気、水素、酸素などでしょう)し、山体を構成する岩石を粉砕し、岩屑流となって流下し、谷を埋め、人を埋めてしまったのです。」

帰雲城もこのような岩屑流(がんせつりゅう)現象で谷底に埋まってしまったのではないかと思っています。したがって別府湾の「瓜生島」や、伊勢湾の「鯛の島」のように引き領域にあったために沈降したというのとは違うように思っています。

974
2005/03/09(Wed) 04:23
ばるぼあ
疑問点
いま、掲示板の過去ログを途中まで見たところですが、わからないところがあるので、教えてください。
1 先生はログ263で地震の周期説を否定されているように見受けられます。東海地震では一般的に、過去、類似地点での巨大地震が周期的に起こっていることから今回も起こるだろうという説明をし、確かに過去の地震には周期性が存在するように見受けられますが、これは偶然の産物であるとお考えですか?

2 地震の多発地帯の地図を見ると、線状に多発エリアが存在し、これまで、プレートの境界がよくわかると思ってきました。地震の原因を水の解離爆発とした場合、このようなエリアができることがよくわかりません。このHPをみて、確かに岩が反発するのはナンセンスだと思いましたが、熔融マントルの対流が原因としても多発地帯が帯状にできるメカニズムがわかりません。

よろしくお願いします。

975
2005/03/9(Wed) 14:21
パトロス

Re:疑問点
1 東海地震に周期性があるという判断は以下の四つの地震から来ていると思います。

・ 1498年 明応地震: 記録上最古の東海地震(東南海を含む)。

・ 1605年 慶長地震
・ 1707年 宝永地震: 東海・東南海地震と南海地震が同時に発生したM8.4(日本史上最大)の地震。この地震の49時間後に富士山が噴火し宝永山(火口)ができる。
・ 1854年 安政地震: 安政東海地震(東南海を含む)発生後、32時間後に安政南海地震が発生した。
つまり、記録上最古の東海地震と言われる明応地震から107年で慶応地震が、それから102年経って宝永地震、それから147年経って安政地震が起こっています。その後今年で151年経っていますが、地震は起こっていません。果たしてこれだけバラツキのあるデータ(107−102−147−151以上)から、東海地震に周期性があると断定できるものでしょうか。私は疑問に思っております。大地震に周期性があるかどうかは、プレート論が主流となるまでは疑問視する研究者が多かった筈です。今日のようにほとんどの研究者が周期性を口にしだしたのは、プレートの潜り込みが信じられるようになってからです。<br>毎年数センチずつ潜っているのだから、100〜150年では一定量になるだろうという発想が基になっているのだと思います。セミナー[263]にもあるように「物理的に周期性を考えるとしたら、地殻の疲労破壊限界に周期的なものがあると言うことになると思います。プレート説自体が矛盾ですから、恒常的に潜り込みがあって、一定期間でその量が溜まってくる、と言うのは間違った理論に基づく強迫観念です。」つまり、大地震の周期性の原因が違ったところ(地殻の疲労破壊)にあるというのが私の考えです。したがって、疲労破壊には明瞭な周期性はないので、大地震にも明確な周期性はないと考えています。

2 >地震の多発地帯の地図を見ると、線状に多発エリアが存在し、これまで、プレートの境界がよくわかると思ってきました。

確かに地震多発地帯はプレートと称されているものの境界部に線(帯)状に並んでおります。帯状に並んだこの位置は、液体マントルが対流している湧出点(海嶺)と潜り込み点(海溝)に当ります(プレートは移動しませんがその下の液体マントルが移動しているのです)。したがってこの一帯は【熱と圧力】関係から決まってくる水の解離度が大きく変化する一帯であり、この解離度が不安定になることが地震を多く発生させる理由であるわけです。海嶺というマントルの湧出点では、浅い地震しかおきませんし、潜りこんで行く海溝部では深発地震と言って地球の深部にまで地震が起こっています。その理由はニューオフィス26

http://www.ailab7.com/tairyu.html
に詳しく解説してあります。

976
2005/03/09(Wed) 23:19
パトロス
回答の補足
疑問点に関する回答が説明不足かもしれませんので、補足します。

地殻が疲労破壊する原因は地球内部の液体マントルにも潮汐を起こす力である起潮力が海水に作用するのと同じ様に働いているからです。この起潮力が卵の殻のように薄い地殻を内部から押したり引いたり、まるで地球が呼吸するような感じの働きをしますので、地殻には繰り返し応力が発生することになります。その繰り返し応力が長期に渡れば地殻の一部に疲労破壊が生じ、クラックが発生します。そうするとクラックによる空隙が出来た分だけその部分の圧力低下が生じます。圧力低下は水の解離度を上昇させますので、部分的に解離ガスつまり爆鳴気が蓄積され、やがて温度の回復を待って大爆発・大地震となります。

またプレートと呼ばれているものの端部で地震が多く、中央部分である海底や内陸部では地震多発地帯が見られない理由を説明します。

海底や内陸部の地殻の下を対流する液体マグマは圧力と温度の変化が乏しく、解離度が一定している為に解離ガスの蓄積が起こらないということです。海溝や海嶺部分ではマントルの移動が上下方向であるため、移動に伴って圧力と温度が大きく変化することが解離ガスを蓄積しやすいのです。これで納得していただけたでしょうか、疑問があれば遠慮なくご質問ください。

977
2005/03/10(Thu) 13:01
ばるぼあ
re.回答の補足
ありがとうございました。
978
2005/03/12(Sat) 14:38
パトロス
千葉県北西部の地震
本日12:20千葉県北西部を震源とするM4.0の地震がありました。
http://www.ailab7.com/chibajisin.jpg
震央の千葉県北西部では震度が1ですが、震度2を記録したのは、東京、神奈川となっていて、震央から離れた場所のほうが震度が大きい異常震域現象になっています。珍しい現象だと思います。

異常震域の現象は深発地震では常に観察されるものですが、これは深さ80kmですから深発地震で異常震域現象が起こる理由とは原因が違っています。通説地震学ではどのように説明されるのかはよく知りませんが、地震爆発説で推定すれば押し円錐が震源から東向きに傾斜していたことが分ります。

千葉付近は引き領域に当り、東京・川崎・横浜辺りが押し領域に当っていたことになります。初期微動を感じた方は、千葉ならストンと落ちるような感覚、東京・川崎・横浜などの方は突き上げられるような感覚を持たれたのではないでしょうか。

979
2005/03/15(Tue) 23:54
パトロス
入会者の質問と回答の紹介
入会欄に解離水など地下における水の挙動に関して質問がありました。参考になる点がありますので質問と回答を紹介します

質問 解離水について
化学的に考えると酸素と水素が高温(圧内蒸発温度以上)で分離したまま地中に存在できるとは考えにくいのですが、どのような状態を表しているのでしょうか。

回答
地下水が地球内部の熱を受けてどのような挙動を示すのかという推測をします。深度が増すにつれて、温水⇒熱水⇒超臨海水とまでは確実に推測できますが、それより深い高温の領域では酸素と水素に解離して存在しているのではないかと私は考えています。もちろん解離の度合いは温度と圧力によって変化するはずですが、通常は解離の度合いが安定していると考えられます。何らかの原因で不安定になったときにその場の解離能力(安定して解離している度合いのこと)を超えて解離した酸素と水素の混合ガスが再度結合して元の水に戻る還元反応が爆鳴気としての爆縮反応です。これは発光、爆音などを伴った激しい震動を生じます。理化実験ではわずか30ccの爆鳴気でも驚くほどの爆音を発します。これが地震現象の本質であると推定しているわけです。

質問 水の気化
また、水が加熱されれば水蒸気が発生した時点で地面が盛り上がると思いますが、実際発生しているのでしょうか。
回答

地上で水を加熱する場合を想定するとおっしゃるような疑問が沸きますが、上述したように、地下水の挙動を地表から順に推定してニューオフィス

http://www.ailab7.com/rinkai.html
にあるような思考実験のような想定をしているのです。

以上ですが、高温高圧下の水の挙動に関しては不明な点が多いので化学を専門とする方の検討をお願いしたいと考えております。

980
2005/03/21(Mon) 08:06
パトロス
福岡での電磁波異常
昨日の地震に関して「地震の前兆現象研究情報交換用掲示板」に地震の前兆としての電磁波異常があったのではないかと思われる大変興味深い書き込みがありました。ご本人にメールを差し上げ、福岡ではコンパス異常がなかったかどうかお聞きししております。

「携帯電話が着信するときは簡易電磁波メータで計測していても大きな値が表示されますので、同じように「ブーン」音が出るということは地震の前兆としての電磁波が発生しているのだと推測しております。うおうさまの観測は、大変貴重な証言だと思っております。私が開設しておりますANS観測網では同時に地電流の発生によって生じるであろう「コンパスの異常」も計っておりますが、福岡市内でコンパスまたは、カーナビの異常などはなかったでしょうか。」
ANS観測網には福岡からの報告がありませんのでお教えいただきたい旨伝えてあります。

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