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501
2003/06/28(Sat) 17:52
パトロス
如人飲水、冷暖自知
日本各地で被害予測を検討するのが流行しているような、そんな気配を感じます。防災意識を持っていただくのは良い事だろうとは思うのですが、何か引っかかるものがあります。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030627-00000009-kyt-l25
M7・8規模地震の震度分布や被害を予測 県防災会議対策部会 /滋賀
◇来月めどに検討委  琵琶湖西岸断層帯について、国の地震調査委員会がマグニチュード(M)7・8の地震規模を想定する評価結果を発表したことを受け、県は26日、専門家や関係機関による防災会議地震対策部会を開催。大規模地震の発生時の県内各地の震度分布や被害予測のため、7月をめどに検討委員会を新設する考えを説明した。 【森田真潮】

 県の示した計画では、今年度中に50市町村の各1カ所程度で震度分布を調査。来年6月に修正する地域防災計画震災対策編に反映させる。来年度は県全域に調査範囲を広げ、より細かく震度や被害想定を行う。 また、公共施設の耐震診断や耐震化工事の再点検のほか、町内会など地域の自主防災組織の活性化を促す。 対策部会には地震や地盤などの専門家が出席。同断層帯を震源とする地震が今後数百年でいつ起きてもおかしくないという指摘があった。

 さらに「(震度5弱以上で設置するとされている)災害警戒本部は、震度にこだわらず被害が出れば設置すべきだ」「地質や建物などの基礎調査は継続的に行うべきだ」などの意見が出た。(毎日新聞)[6月27日20時44分更新]

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「対策部会には地震や地盤などの専門家が出席。同断層帯を震源とする地震が今後数百年でいつ起きてもおかしくないという指摘があった。」とありますが、このような指摘をする専門家とは一体どういう存在なのでしょうか。

「貴方の体は死ぬまでの間にいつ盲腸炎になってもおかしくない。」というお医者さんがいるでしょうか。お腹がしくしくと痛くなって、微熱が出てきたら、盲腸炎の可能性がありますから、病院に来てください。」「それ以外は心配要りませんから元気に暮らしてください。」と言うのが専門家ではないのでしょうか。百年でいつ起きてもおかしくない、というのは「盲腸(地震)に関しては、皆目私には分かりません。」と言っているのと同じではないのでしょうか。

禅には「冷暖自知」と言う言葉があります。もとは、「如人飲水、冷暖自知」と云うことですが、水を飲む人には、水が冷たいか暖かいかは、自ずと判る、と言う意味です。それを道元禅では、「証の得否は、修せんもの自ずから知らんこと、用水の人の、冷暖をみづからわきまふるがごとし」(『正法眼蔵・弁道話』)として、直ぐには教えないで、自分で悟らせるという教育方針としています。

私はこれをもじって、「如人検針、震穏自知」とアピールしたいと思っています。

新地震学を学んで、コンパス(磁針)を検針していれば、地震が来るか来ないか(震か穏か)は自ずと判る、と将来的にはしたいのです。

グアテマラ大地震ではマヤ族の酋長が、空の気配を「検空」して「震穏自知」し、村人を避難させて、命を守っているのです。酋長が何故地震襲来を知ったのかは、セミナー[75]に紹介してあります。

502
2003/06/28(Sat) 18:06
パトロス
すこぶる付きの貴重な情報
ある方から送っていただいた小林泰晴氏の「日本地震前兆現象観測ネットワーク NO286 '03:6/27」の中に大変興味深い記事がありました。

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「6/25のTVで、チャーター船が沖から撮影した崖崩れを見た。16日の茨城沿岸の衝撃波だとピーンと来た。すこぶる付きの貴重な情報だった。・・・・ただの崖崩れなら報道価値無しでオンエアする訳はないがタマタマ、其の断崖にウミウの捕獲小屋が建っていた。それが大岩もろとも、海の崩落してしまったのだ。報道によるとカワウの日本唯一の供給源で伝統ある長良川鵜飼等が危機に瀕する。飼い鵜の孵化繁殖は難しいらしく、全てここの生捕職人が全国に供給していたと云う。

・・・・16日の衝撃波の時刻が判明した。10:10頃、茨城県大洋村で最初に記録された。遅れて12分頃、離れた茨城.千葉.栃木県の地震計が相次いで記録。音は電波より遥かに遅いが、2分も差が出た理由が解らない。誰か教えて欲しい。兎に角、鵜の捕獲小屋と鹿島郡大洋村が近いのは間違い無いだろう。そして大洋村沖付近が衝撃波発生地点である可能性が極めて高い。前号の10:07初島付近上空の火球が3分も掛かってここへ落下したのか??」

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以上が記事の前半です。残念ながら私はTV報道を見てないのですが、大洋村付近の極めて浅い場所で解離ガスの爆発があって、ウミウの捕獲場所が崩壊したのだろうと思います。「すこぶる付きの貴重な情報」だと私も思います。したがって、通常の地震のように地震動(爆発の衝撃のことですが)が地盤を伝わって伝播したのではなく、空気の衝撃波として伝播し、地震計を揺らしたのだと思います。衝撃波の速度は、高圧力であるほど、音波より速くなりますが、爆心を離れるとやがては音波に近づいて普通の爆発音として伝播します。2分の差は気体衝撃波の伝播する時間差だと思います。

なお水素ガスの爆発は燃料爆発のようなEXPLOSIONではなく、偽爆とも爆縮とも呼ばれているIMPLOSIONというものだそうで、「爆発であって、体積増加はなく、逆に体積縮小がある」という不思議なものです。したがって、崖が吹き飛ぶようではなく、崩れるように見えたのでしょう。

初島上空の火球が3分かかって、到達したことに二重の疑問符が付いていますが、私もそんなことはないだろうと思います。セミナー[482][483]にあるノリマン氏の疑問を気象庁に送って問うていますが、現在回答はありません。また小林氏は、前号の隕石通過説の追加として、ANSの解離ガス爆発説も紹介してくださっています。

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「可燃ガス説メタン以外に水素ガス酸素ガス等の例もある。石田昭氏の水の三態と熱解離による爆発現象(Iネットより)地下深部にある熱水は超臨海水となり高温になって、酸素と水素に熱解離する。この解離する境界が急激に上昇して来ると解離層が急激に乱れて爆鳴気爆発を起こす。地殻の圧力変化、気圧変化、水圧変化、マグマの移動等による熱変化が自然順応の速度を超える急変で起こると云う。」

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と紹介してくださっています。「解離層が急激に乱れて爆鳴気爆発を起こす」と言う表現は最近では「解離ガスが貯留されて、やがてそれに着火して爆発(地震発生)する」という表現に修正しております。

503

2003/06/29(Sun) 19:10
パトロス
Re:[469] 伊東沖無感地震を熱海で事前検知
> 本日の気象庁発表によると、13日夜から静岡・伊東沖で無感地震が群発しているそうです。今朝8時までに609回の無感地震があったそうです。

http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/gaikyo/others/izu_toho_030616.pdf
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少し前の記事ですが、この無感地震の熱海での観測データをまとめてみました。
[6/9] 16:00 コンパス異常なし(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/10] 16:30 コンパス異常なし(セルセンサー0.1mG/垂直面0.15mGに若干アップ )
[6/11] 13:30 コンパス異常なし(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/11] 23:15 セルセンサー 南北東西 0.1mG/垂直面微妙0.1以上0.2位
[6/11] 23:15 コンパス西へ3度(本日未明より)
[6/12] 13:30 コンパス西5度(セルセンサー0.1mG異常なし)コンパスは昨日より始めて動きました。

[6/13] 13:30 コンパス西3度(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/14] 13:30 コンパス西3度(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/15] 16:00 コンパス西3度(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/16] 13:45 コンパス西へ3〜4度(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/17] 13:25 コンパス西2度(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/18] 13:00 コンパス西ヘ3度位 微妙(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/19] 13:30 コンパス西へ3度 (セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/20] 13:20 コンパス西2度(セルセンサー0.1mG異常なし)
[6/21] 13:30 コンパス異常なし(セルセンサー0.1mG異常なし)
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・13日夜に始まった群発地震の前から(10日夕刻)電磁波が若干大きくなっています。
・11日深夜にはコンパスにも異常が現れ、12日には西へ5度と最大の異常値を観測しています。
・12日以降は電磁波には異常がなく、コンパスだけが、西へ2〜4度の異常を示しています。
・コンパス異常が完全に正常に戻ったのは、21日になってからでした。

・震源が浅い、近くの地震ならば、小規模地震でも検知できるようです。

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以上がまとめですが、勿論ANS観測網は老人、婦女・子供を避難させたほうが良いような大地震の検知を目的としておりますので、今回のような小地震を検知することが目的ではありません。しかし、これは電磁波観測と、磁場観測という二つの観測方法が有効であることを示す例であると考えています。

505
2003/07/01(Tue) 18:45
tetujinn
地震のメカニズム
私は、地震・津波・台風・火砕流等のメカニズムを解明しました。「解明というより現象を発見した」という方が正解だと思います。現象を説明すると、一連の自然災害はマグマの増加が原因です。<br>地震について説明すると、

1 マグマが発生する。
2 マグマが上部の地層を火山灰(2次シラス)に焼いていく
3 地下水の防水層を破る
4 地下水がマグマの方向に落下していく
5 マグマの熱源と地下水の冷気が2次シラスの中央で水蒸気になる。
6 その水蒸気が地層を押し広げる<br>それが地震になる。
*火山灰は熱は下から上に抜け、水は上から下に落ちるが、水蒸気は中央に集まり火山灰から抜けないので、空洞を造り、空洞を押し広げて、破断させて、水蒸気は脱出する性質が有る。これを発見下のです。

506
2003/07/01(Tue) 20:07
パトロス
すこぶる付きの貴重な情報(2)
T氏情報に例の謎の火球を解明したというニュースがありました。
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防災科研Hi-netで捉えた2003年6月16日の火球による振動
http://www.hinet.bosai.go.jp/topics/fball030616/
2003年6月16日22時10分頃、関東地方北部の広い範囲にわたって、雷鳴または爆発音のような音が聞こえたことが多数報告された。当日は曇天であったが、雲を通して明るい光が移動したという目撃例があることから、火球による衝撃波と考えられる。この時の振動が防災科研Hi-netで記録されていた。図1は、防災科研Hi-net及び気象庁・大学の微小地震観測点で記録された振動の発現時刻をコンター表示したものである。コンターの谷が北西から南東方向に向かって伸びており、北西に向かって到達時刻が遅くなっている。火球はこの谷筋の上空を北西から南東に向け通過したとみられ、南東に行くほど高度を下げているため、振動の発現時刻が早くなっていると思われる(アニメーション)。この事は、火球の目撃例と符合する。振動発現時間差から、いくつかの仮定のもとで推定される進入角度は、約15〜20度程度で、水戸市上空を通過した高度は約30〜40kmと推定される。

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以上ですが、どうもアニメーションの説明が腑に落ちません。連続して爆発が起きるものなんでしょうか。また伊東でカメラに収まっていたという火球とはコースが全く違っています。[502]で紹介した小林氏の疑問、ノリマン氏の指摘の答えにもなっていないと思います。

私は[502]に述べたように、太洋村か、ひたちなか市付近で起きた解離ガスの爆発現象(極浅い地震現象)ではないのか、という疑問がいまだに払拭できないでいます。

507
2003/07/01(Tue) 20:39
パトロス
Re:[505] 地震のメカニズム
投稿ありがとうございます。解離ガスの爆発説とは大分違う理論のようですね。この理論で、地震時に特有の押し引き分布の説明はできるのでしょうか。つまり大地震では地盤が隆起することも、沈降することもあるのですが、解離ガスの爆発説ですと、爆発の方向性で決まってくる、と説明できます。また爆発の方向と、爆発の深さによって、発生する断層の形状(正・逆断層の区別、双曲型、楕円型、四象限型など)を合理的に説明できるのですが・・・。それはどうでしょうか。もっとも、定説地震学では、その区別は古い理論だといわれてしまいますけれども、地震現象としては顕著なものですので重要かと思います。
508
2003/07/02(Wed) 10:55
パトロス
「いつ起きてもおかしくない」強迫観念
浜岡原子力発電に関する茂木氏の発言が話題になっています。
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東海地震の第一人者、浜岡原発「極めて危険」
「直下でマグニチュード(M)8の地震がおきる浜岡原発は、極めて危険な状況だ」。茂木清夫・前地震防災対策強化地域判定会長が1日、札幌市で開かれている地震の国際学会で、中部電力の浜岡原発(静岡県浜岡町)について、こう警告した。東海地震の第一人者による、学術集会としては異例の発言に、注目が集まった。 茂木さんは元東大地震研究所長で、96年まで判定会長、01年まで地震予知連絡会長を務めた。 英語で約30分間講演。世界中の原発の分布図と、地震の起きている場所をスライドで重ねあわせて、「M8の地震が起きるとわかっているところなのに、原発があるのはここだけ」と、浜岡原発の異常さを際だたせた。

 政府や中部電力が「大地震は想定ずみ」としていることに対し、茂木さんは「揺れ、岩盤の壊れ方など大地震のことはわかっていないことが多い。地震のたびに、想定外のことが起きている」と、技術者の慢心を心配した。

 茂木さんが浜岡原発に関心を持ったのは、01年に起きた1号機の配管破断以降。「それまでは警戒宣言の問題に集中していたが、原発を調べてみると平気でいられる問題ではなかった。地震の専門家として発言する責任を感じた」という。

 発表したのは、国際測地学・地球物理学連合の総会。この分野ではもっとも伝統ある会で、4年に1度開かれ、アジアでは初の開催。日本学術会議などが主催した。世界99カ国から約4500人が参加、11日まで開かれている。 (07/01 21:45)

http://www.asahi.com/science/update/0701/004.html
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以上ですが、話に矛盾があるように思います。「揺れ、岩盤の壊れ方など大地震のことはわかっていないことが多い。地震のたびに、想定外のことが起きている」というのは地震のことは何も分かっていない、という白状だと思います。それは正しいことだと思うのですが、それならば、どこに起こるのかも当然分からないはずです。

それなのに「M8の地震が起きるとわかっているところなのに、・・・」という発言は矛盾しています。どうして分かっていると断言できるのでしょうか。なぜ地震が起きるのか、発生機構はどうなのか、については分かっていないが、発生場所だけは断定できる、というのはおかしいと思います。これはプレート説を信じるが為に起こる、東海地震「いつ起きてもおかしくない」強迫観念だと思います。ANSではプレート説を信じていません。ですから、強迫観念から離れて、観測網を敷くことで、大地震の発生を事前検知しましょう、と呼びかけています。まぐまぐの「ANS大地震予兆観測コラム」読者数が200名を超えました。多分将来は想定地震域以外の場所に大地震が発生するでしょう。どこかは、知りませんが、そうなったらそうなったで地震学者は、また新たな創作「枯れ尾花」を作っていくことになるのでしょう。

509

2003/07/03(Thu) 08:16
パトロス
原発が国民の理解を得るには
「いつ起きてもおかしくない」というのは強迫観念であると書きましたが、地震の話しを言っているのであって、原子力発電は安全であると言っているわけではありませんので誤解しないでいただきたいと思います。敦賀の原発で、制御棒5本すべてにひび割れ、という下記のニュースを見て、本心から原発が安心だと思う人はいないと思います。

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敦賀原発1号機の新型制御棒、5本すべてにひび割れ  定期検査中の日本原子力発電・敦賀原発1号機の新型制御棒5本のうち2本からひび割れが見つかった問題で、原電は2日、残る3本からも溶接部付近に計184か所のひび割れ(最長30ミリ)が見つかったことを明らかにした。 ひび割れは5本で計287か所に達し、原電はすべてを従来の制御棒に交換する(7月2日読売新聞より抜粋)

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茂木氏は([508]参照)「浜岡原発に関心を持ったのは、01年に起きた1号機の配管破断以降である。」と言っておられますが、制御棒とか配管とかが、なぜこのようにたびたび破断したり、ひび割れたりするのでしょうか。設計者がいい加減な計算をするはずはないでしょうから、当然ですが、設計者が思ってもいなかったような応力・歪関係が起こっているということだと思います。それを解明しないから、いつまでたっても信頼感が得られないのではないのでしょうか。

水力学では圧力が真空になるとキャビテーション現象が発生し、高速で回転する船のプロペラ、水力発電のタービンなどの金属をも掘削してしまうような力が掛かることは良く知られています。昔は単純に気泡が発生し、それが潰れるとき衝撃的力が作用するのだと理解していましたが、ひょっとすると、気泡とは解離ガスなのかも知れないなあと今現在は思っています。しかも、原子力発電関係の水流は高温度のはずですから、もっと解離ガスの発生の可能性があります。

高熱水から解離ガスへの分離反応、元に戻る結合反応という二つの化学反応が制御棒周辺や配管内部で生じていて、設計者が想像もしていなかった、大きな衝撃力が発生した可能性、あるいは想像もしてなかったような繰り返し荷重が働いて、金属疲労を早めたのかもしれません。

つまり、まだまだ未知の現象が、高熱水が流れる配管内部で起こっている可能性があるのではないかということです。こうした未知の科学(この場合は未知の化学)を探求する必要があるのだと思います。水に関しては未だに分からないことがいっぱいあるようです。地震学者もそうですが、原発関係者もそうした問題を謙虚に探求しなければ国民や地域住民の信頼感を勝ち得ることは出来ないでしょう。

510
2003/07/03(Thu) 18:36
パトロス
東海地震の早期発生説は正しいか
2001年10月29日の日本経済新聞に、東海地震は早期発生説が有力になったとして、3人の地震学者の見立てがほぼ一致している件が報道されました。予想が過ぎて外れた(?)ものもありますし、予想期間に突入した学説もありますので、紹介しておきます。

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東海地震、早期発生説有力に、「2002年〜2005年まで」――複数研究者らほぼ一致 (2001.10.29 日本経済新聞)

 静岡県付近を震源とする東海地震が早ければ来年(ニ〇〇二年)、遅くとも二〇〇五年までに起きるという見方が専門家の間で有力になってきた。複数の研究グループが異なる解析結果をもとにほぼ同時期の地震発生を予測、二十六日まで鹿児島市で開いた日本地震学会で相次いで発表した。発生時期の正確な予測は難しいが、より細心の観測・警戒体制が必要となりそうだ。

 名古屋大学の山岡耕春助教授らは、国土地理院が七月に緊急発表した地殻変動異常のデータを分析、二〇〇二年中ごろが東海地震発生の要注意時期との結果をまとめた。 地理院が発表した異常データは、想定震源域の御前崎近くから名古屋にかけて、これまで一定速度で北西に移動していた地殻の動きが今年に入って鈍り始め、一部では正反対の南東方向に移動し始めたという内容だった。 山岡助教授らは浜松のデータについて一九九六年分から解析。周期的な変動要素などを取り除くと、最近になって加速度的に変化している動きがあることを突き止めた。この動きは二〇〇二年半ばには無限大の大きさになり地震が発生することが予想され、これが東海地震の引き金になる可能性があるという。

 一方、防災科学技術研究所の松村正三副部門長は想定震源域で起きている中小・微小地震の解析をもとに、東海地震は二〇〇五年までに発生する可能性が高いと発表した。 微小地震の発生頻度は昨秋まではいったん沈静化し、その後増加に転じるなど変動しているが、中小・微小地震のエネルギーの総和を計算したところ、一九八〇年以降、年を追って着実に増え、その増え方は、近年特に著しいことがわかった。松村副部門長の解析によると、解放されるエネルギーが無限大になる時期、つまり東海大地震が起きるのは最も遅いケースで二〇〇五年だという。

 この予測は東京大学の五十嵐丈二助教授が今春の学会で発表した静岡県御前崎の水準点の変動を解析して求めた東海地震の発生時期(二〇〇四・二±0.8)ともよく合う。 東海地震については二〇三五年前後に発生が予想される東海地方西部沖から四国沖をそれぞれ震源とする東南海・南海地震と連動して起きるとの見方もある。過去千年以上の地震記録では、東海地震は東南海・南海地震と同時に起きる場合がほとんど。

 ただ、観測データを使った解析では、東海地震発生を二〇三〇年代まで先送りする結果は得られておらず、早期発生説が有力になりつつある。山岡名大助教授の「二〇〇二年発生説」に関連しては、別の名大グループが「同様の異常変動が八一年と八七年にもあった可能性がある」と学会発表。今回も地震発生コースから外れる可能性も残っており、専門家は今後の地殻の動きを注視している。

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以上です。まとめますと、
@ 山岡説:二〇〇二年中ごろ
A 松村説:最も遅いケースで二〇〇五年
B 五十嵐説:二〇〇四年二月±0.8年(約10ヶ月)
となります。山岡説はもう過ぎています。松村説だともう起こってもおかしくありません。五十嵐説ですと、4月からその時期に入っています。
ANS観測網にはそれらしき兆候は何も現れてはいませんが、さてどうなることでしょう。

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