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2251
Date: 2016-04-02 (Sat)
 アイソスタシー(地殻平衡理論)は間違っている
 アイソスタシーという概念の矛盾に関しては、すでにライブラリー37で解説してあります。
しかし、ネット上には、アイソスタシーの計算方法に関して、学生諸氏から「よく理解できない」という声がいくつか上がっています。「流されないで」自分の頭で理解しようとする学生には、アイソスタシーは難解(?)なものですが、クラスト(地殻)テクトニクスの立場からいえば、「地殻平衡」という概念が単に間違っている、ということになります。そこで今一度解説を加えておきます。  

 まず、定説論で意欲的に解説を展開されている山賀進氏のサイトから抜粋引用してアイソスタシーの考え方を紹介します。

因みに、定説ではモホ面までを地殻と定義していますが、クラストテクトニクスでは地表の固形化した部分のことを地殻としています。モホ面の下にあるマントルの一部も地殻です。卵の殻のような薄く硬い部分を地殻と考えています。
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h.アイソスタシーとマントルの物性  

 モホ不連続面の深さは、地形的に高い(標高が高い)ところほど深い。これはあたかも海に浮かぶ氷山のようである。実際、地殻はマントルに浮いて釣り合っている場合が多い。この釣り合いをアイソスタシーという。このアイソスタシーのため、氷期に分厚い氷河でおおわれていたスカンジナビア半島は、現在その氷河(おもし)がなくなったために、地殻が上昇しつつある。マントルは液体的な性質を示すといっても、大変に粘りけが強い。だから、地殻はごくゆっくりゆっくりとしか上昇しない。それで今でも上昇が続いているのだ。遅いといっても、速いところでは1年で1cm(100年で1m)位の上昇量になる。つまり、100年前に使えた港が使えなくなってしまう速さでもある。

 アイソスタシーが成り立つためには、固体である(岩石である)マントルに液体的な性質がないとならない。じつは、岩石は急激に加わる力(地震など)に対しては固体的に振る舞うが、ゆっくりゆっくり加わる力に対しては液体的に振る舞うのである。氷も、ゆっくりと加わる力に対しては液体的に振る舞うので、氷河が「流れる」のである。

 こうした固体(変形は加えた力に比例し、力を抜くと元に戻る=弾性)と液体(変形速度は加えた力に比例し、力を取り除いても形は元に戻らない)両方の性質を併せ持つものを粘弾性といい、粘弾性を研究する学問をレオロジーという。

アイソスタシーの計算:

 地殻がマントルに浮いている状態を考える。密度ρc、厚さHの地殻の上に、密度ρi、厚さhの氷河が乗っている。このとき、マントルに潜り込んでいる地殻の厚さをdとする。また、氷が融けて地殻が浮いて状態(本来のアイソスタシーの状態に戻ったとき)は、地殻がx上昇する。

 氷が乗っているときは、地殻の重さとその氷の重さの合計が浮力と釣り合っている。一方氷が融けたあとは、地殻の重さだけが浮力と釣り合っている。浮力は地学が押しのけているマントルの重さに相当するだけのである。

 このように、地殻の上昇量がわかる、逆に地殻の上昇量が地質調査などでわかれば、かつてどの程度の厚さの氷が乗っていたかがわかる。

 たとえば、かつて1000mの厚さの氷が乗っていたとする。氷の密度(ρi)を0.92×103kg・m-3、マントルの密度(ρm)を3.3×103kg・m-3とすると、地殻の上昇量は約340mとなる。

 これは最終的な釣り合いの位置である。スカンジナビア半島では、1万年前に氷が融けたとしても、まだその釣り合いの位置には戻っていないので、現在も上昇を続けている。

※ 上の式で厳密には氷、地殻、マントルのある質量に加わる重力の大きさ(重さ)は、質量×重力加速度であるが、すべての項に重力加速度がかかるので、初めから省略してある。また、面積(体積)も考えて全体の質量を出さなくてはならないが、面積も変化もないので、初めからすべての項を面積で割った単位面積(1m2)で考えればよい。
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以上が山賀氏のサイトにあるアイソスタシーの解説と計算式です。

まず、「このアイソスタシーのため、氷期に分厚い氷河でおおわれていたスカンジナビア半島は、現在その氷河(おもし)がなくなったために、地殻が上昇しつつある。」というのは誤解です。氷河が溶け去ってなくなると、地表から奪われる熱量は多くなるために、地殻の冷却化が進み、地殻の下部にあるマグマが固化して、地殻が厚くなります。マグマには多量の水分が含まれているために、結晶化が進み花崗岩という密度の小さな岩石が形成されます。この冷却作用が大陸の地殻には花崗岩が存在する理由です。海洋部の地殻を構成するのは一般的には重い玄武岩です。

  マントルには水が解離状態や結合状態で大量に含まれていますが、それらが全て放出されて固化した場合には玄武岩という非結晶質の重い岩石になります。([1778][1996]参照)  

 スカンジナビア半島だけでなく、ヒマラヤ山脈でも年間数ミリ程度は高くなっているはずですが、これは、マグマが結晶化して固化していることが原因です。アイソスタシーによる地表の隆起とか、プレートが押し上げる効果とか、ではありません。

 これが、クラスト(地殻)テクトニクスによる、解釈です。

 もし、アイソスタシー(「地殻平衡」)というアルキメデスの原理が成立しているのならば、浮き桟橋のように、潮汐現象で地殻は上下してしまいます。浮体構造の飛行場などが検討されていますが、全体に連結しているために、「うねり」などの波浪の作用で動揺するようなことはありません。地殻は卵の殻のように、シェル構造ですから、「地殻平衡」という現象は存在しません。プレートテクトニクスではマントルを固体と考えていますが、固体の問題に静水力学であるアルキメデスの原理を適用するのは間違っています。

 大陸地殻は花崗岩が形成されるため、深く「大陸の根」を張りますし、上方には山脈を作るのです。海洋の地殻は冷却され難いのですが、大陸は高山になるほど、冷却作用が激しいので、高山は益々高くなっていきます。花崗岩の形成が止まれば、安定し、次は侵食の方が大きくなって低くなる場合もあるでしょう。

 山賀氏の解説にある計算は成り立ちません。一万年たっても平衡が取れないような現象が存在するとは思われませんし、証明のしようもありません。

追記:大陸の浮沈はグランドキャニオンが証明している

プレートテクトニクス理論やアイソスタシーという概念を真実だと勘違いしているために、「浮かんでいる大陸が海底に沈むはずが無い」(注1)とか「沈んでいる重い海洋底が大陸として浮上するはずがない」というような迷妄理論に嵌ってしまうのですが、現実にアトランティスは大西洋に沈んでいますし、ムー大陸は太平洋に沈んでいるのです([1549]など参照)。古代文明が海底に沈んでいる例は世界各地に存在します。

 また、グランドキャニオンの地層を見れば少なくとも3回の浮沈があったことは明らかです。日本の潜水調査船「しんかい6500」がブラジル沖で大陸性の地殻を見つけたのは2013年のことです。([1831][1935]など参照)

プレート論から脱出すべし!

注1

プレート論では大陸地殻と海洋地殻は水と油の関係のように、全く異質のものと認識されています。

「大陸地殻と海洋地殻は全く別物なのです。まさに水と油。水と油を混ぜておいたら、ある日勝手に水の一部が油になったり、油の一部が重くなって沈んだりしないように、大陸地殻と海洋地殻が勝手に入れ替わったり、大陸が沈んだりしてはいけないのです。」(「ムー大陸はあった? いいえ。ありませんでした」より)

日本地質学界の地球なんでもQ&Aにも、同じような解説があります。

Q3:アトランティス大陸やムー大陸ってあったの?
A: 両者は伝説(物語)上の大陸です.

両大陸とも,その存在には科学的根拠が乏しく,伝説(物語)上の大陸です.
 地球の表面は,大陸地殻と海洋地殻からできています.
一般に大陸地殻の方が軽く(密度が低い),海洋地殻の方が重い(密度が高い)ので,前者が後者の上に浮いているイメージです.プレート運動によって地殻はマントルへと沈み込んでいきますが,大陸地殻は軽いためなかなか沈み込めません.現在,インド亜大陸がユーラシア大陸に沈み込もうとしていますが,なかなか難しいようです.どうやら,一度できた大陸はなかなか消えてなくなるのは難しいようです.
 また様々な海洋地質調査でも、太平洋や大西洋の深海で広大な大陸地殻は見つかっておらず、人類の有史以来ずっと海底だったことがわかっています。
(奥平敬元 大阪市大)

2252
Date: 2016-04-03 (Sun)
 クラストテクトニクス論とプレートテクトニクス論との基本的な違い
これまでの解説で石田理論としてきたものは、今後「クラスト(地殻)テクトニクス」と表示したいと思います。先ずは、プレートテクトニクスとの違いを模式図で解説しておきます。
クラスト論ではプレート論のような潜り込み(サブダクション)は存在しません。それに該当するのは熔融マントルの対流現象です。その対流の中で深発地震は起きています。
 ネット上では「マントルは溶融していると考えるのにマントル内で地震が発生してるとか、結構矛盾してることをあっさり流してる。」というような解説がありますが、惑わされないでください。深発地震は熔融マントルの内部で解離ガスが爆発する化学的爆発(爆縮)現象です。

 また地殻の下にあるのは全てマグマ(熔融マントル)であり、火山の火道を通って上昇します。地殻は熔融マントルの上に浮かんでいるように見えるので、「地殻平衡論」が成立するのかと錯覚しますが、基本的には地殻はシェル構造(卵の殻のような球面状の固形板)であって、静水力学(アルキメデスの原理)的な浮かぶという現象ではありません。
 模式図から基本的な違いを理解しておいてください。

プレート論を捨てよう!

2253
Date: 2016-04-08 (Fri)
地震の前から潮が引く現象(1)
 東北大震災から5年が経ちました。震災直後には公開されていなかった話やビデオ映像などがネット上には見られます。次のビデオからは、最初に退潮現象が起きていたことがよく分ります。
https://www.youtube.com/watch?v=qwefiE0kTv4&nohtml5=False
https://www.youtube.com/watch?v=FZWU1pH4Afs&nohtml5=False

それらのなかで、退潮現象の原因とか、場所によって退潮現象の有無が違うなどを話題にするサイトがありました。

たとえば[1630]で紹介した検潮記録を見ると、八戸から相馬までの間は退潮現象が最初に現れていて、それ以外の検潮記録には押波(海面の上昇)が見られます。その区間でも、よく見ると、石巻市鮎川、仙台港には退潮現象がありません。

実は大槌湾でも退潮現象が無かった(注1)ようで「地震の際にはまず最初に潮が引く」と信じていた人たちが、「潮が引いたら教えてくれ、直ぐに引き返すから」と言い残して、自宅に貴重品などを取りに行って犠牲になったようです。直ぐ近くの山田湾では大きく潮が引いたそうですが大槌湾では違ったようです。場所によって何故そのような差が生じるのかを研究しておく必要がありますが、プレート論に拘っている地震学者にお願いするのは無理のようです。

基本的には海底が沈降する津波の場合には第一波は引き波になりますが、海底が隆起する津波の場合には押し波が最初に来ます。地震爆発論では常識であるこの事実を周知しておかないと、今後も津波被害を減らすことはできません。

東北大震災のように、場所によって退潮現象の有無が変化する原因や、地震の前から塩が引く現象については地震爆発論でも結論は出していません。しかし、プレート論では説明できないいくつかの可能性は述べてきました。先ずは未知の現象を謙虚に探求する姿勢が大事ですが、地震学を専門とする方ほど拘りが強いように感じます。

たとえば、なぜ地震発生前に釜石験潮所で引き波が観測されているのかという記事(その他)などでは「自然現象の不思議さを科学的に説明して欲しい」という姿勢に対してもおかしな議論を仕掛ける人があります。誰もまともな説明ができない(小生は記事の存在を本日知りました。)ようです。

[1630]に紹介した釜石の記録では地震発生(14時46分)直後に退潮現象が現れたように見えますが、正確には、地震の前(14時45分)から潮が引いた(10cm)ようで、気象庁の報告にも載っています。
地震の発生前から、退潮現象が起きることは、高知県では住民が良く知っているようです。([1638]参照)
 紹介した宇佐市のEさんは、地震発生の前に地盤が隆起するのだろう、という推測のようですが、津波現象としての引き波ではないはずですから、解明しなければならない原因不明の現象です。

また、浜田地震でも起きていたことを[1632]に紹介してあります。トルコのイズミット地震では漁師の乗る舟が海底に着いてしまうほどの退潮現象があり、その直後に地震が起きたと体験報告がなされています。([1124]参照)  
退潮現象の起きる原因に関しては次回に紹介したいと思います。

注1

「津波の前必ず引き潮」 誤信が悲劇招く 岩手・大槌
2011年05月01日日曜日 06:10 河北新報

 「津波が来る前には必ず潮が引く」。過去に津波を経験した三陸沿岸の住民の多くは、そう信じていた。岩手県大槌町では東日本大震災で、引き潮がなかったように見えたため、潮が引いてから逃げようとした住民を急襲した津波がのみ込んだという。津波の前兆を信じていたことが、1600人を超える死者・行方不明者を出した惨劇の一因にもなった。

 3月11日午後3時すぎ、大槌町中心部の高台に逃げた住民は、不可解な海の様子に首をかしげた。大津波警報は出されていたが、海面は港の岸壁と同じ高さのまま。潮が動く気配がなかった。
 「潮が引かない。本当に津波が来るのか」。そんな声が出始めた。
 大槌町中心部は、大槌川と小鎚川に挟まれた平地に広がる。津波の通り道となる二つの川の間に開けた町の海抜は10メートル以下。津波には弱い一方で、山が近くに迫り、すぐ避難できる高台は多い。
 高台にいた住民らの話では、海面に変化が見えない状態は20分前後、続いたという。JR山田線の高架橋に避難した勝山敏広さん(50)は「避難先の高台から声が届く範囲に住む住民が『潮が引いたら叫んでくれ。すぐに逃げてくるから』と言い、自宅に戻った。貴重品を取るためだった」と証言する。

  複数の住民によると、高台を下る住民が目立ち始めたころ、港のすぐ沖の海面が大きく盛り上がった。勝山さんは信じられない現象に一瞬、言葉を失った。「津波だ」と叫んだ時には、既に濁流が町中心部に入り、自らの足元に迫った。
 「なぜ潮が引かないのに津波が来たのかと、海を恨んだ。自宅に戻った人を呼び戻す機会がなかった。引き潮があれば、多くの人が助かった」と勝山さんは嘆く。  
住民によると、津波は大槌川と小鎚川を上って川からあふれ、濁流が町中心部を覆った。少し遅れて、港中央部の海側から入った津波が防潮堤を破壊し、なだれ込んだ。
 町中心部の銀行の屋上から目撃した鈴木正人さん(73)は「2本の川と海の3方向から入った津波が鉄砲水のようになって住民と家屋をのみ込んだ。やがて合流し、巨大な渦を巻いた」と振り返る。

 東北大大学院災害制御研究センターの今村文彦教授は「引き潮がない津波もある。津波の前に必ず潮が引くという認識は正確ではない。親から聞いたり、自らが体験したりして誤信が定着していた」と指摘。

  近隣の山田湾などで潮が大きく引いたことから、大槌湾でも実際は潮が引いていた可能性が高いと分析し、「湾の水深や形状から潮の引きが小さくなったことに加え、港の地盤が地震で沈下し、潮が引いたようには見えにくかったのではないか」と推測している。
(中村洋介、遠藤正秀)  

津波の前には
必ず潮が引く
という「言い伝え」は間違いです
引くこともあれば、引(退)かないこともあります

2254
Date: 2016-04-08 (Fri)
明治期の学生伊木常誠氏の洞察力
[1641]では明治三陸大地震で見られた退潮現象を震災予防調査会報告第十一号から抜粋して紹介しました。

 この報告書には津波の発生原因として、海底火山の爆発であるという見解が述べられています。プレートテクトニクス理論に洗脳される前には、調査を委嘱された理科大学の学生伊木常誠氏のような優れた洞察力が存在していたことが見て取れます。
 また、津波現象は学会の未探求の領域だとし、学術報告として受領した菊地大麓、小藤文二次郎などの度量の深さを見習いたいものです。  

 その報告を少し長くなりますが、以下に紹介します。プレテク理論に洗脳されない発想の自由を今後の地震研究の参考としたいと思います。
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去る六月十五日に本州東海に大津浪が起こり、三陸沿岸に溢流して死人二万二千に達する大惨状を呈した。当時本会は理科大学地質学生伊木常誠に嘱託して当該地方に出張させ、踏査三旬(=30日)で津浪原因は海底火山の激憤によって生じた爆裂浪であることを認めた。  
顧みると陸上の地震のほとんどは地すべり地震であることの実証を得たのは、僅かに数年前の濃尾震災の時に得た結果で、海底火山の爆裂及び地すべり地震のようなものは、その位置がそういった結果にさせるためか、その現象は学会で未探の領域に属する。従来、国内国外に洪水、波浪が浸食し災害を陸にもたらすことはあっても、その際の学術上、収得した知識はわずかに波の運動と海の深さの算出にとどまり、かつて運動の原因を探求したのは「クラカタヲ」火山島のほかに、その例を知らない。津浪の原因を求めるという難題は推して知るしかない。今、伊木常誠の報告文を提出するについて、ここに一言申し述べる。

 明治二十九年九月   委員 理学博士 小藤文次郎   

  震災予防調査会長 理学博士菊池大麓殿

三陸地方津浪実況取調報告   

   震災予防調査会嘱託   
 理科大学地質学生 伊木常誠

第二章 今回の津浪
第一節 前兆

(一)海水の干退
 津浪の前、海水の干退することは我々の前々から伝え聞くところであるが、今回もまた確かにこの事実を認めた。その著しい例を挙げると、  雄勝では午後三時ごろ(?)より対岸の舟戸に徒渉できる位に海水減少するので人々異常の思いをしたという。  陸前本吉郡御岳村の海浜では津浪の当日午後より海水が非常に干退したので人々は異変が起こるだろうことを憂いたという。(海水の干退の解説文は[1641]に紹介してあります。)

第三節 津浪襲来の時刻および状況

宮古測候所にて洪浪の始めて押し寄せてきたのは、すなわち、六月十五日午後八時〇七分である。(略)
今津浪の襲来一般の模様を記そうとするが、宮古測候所の観測に依れば、今般の大津浪の起こり始めは(海水の退がり始めの時刻)夜間のことゆえ、観測することが出来なかったが、およそ午後六時五十分ごろで最初の地震後約十八分を経たころであろう。(第一節には退潮現象(海水の干退)は午後3時ころからあったとある。)

第四章 今回の津波の原因を論じる  

これら三陸地方の津波に関し、陸上に一つも原因と認めるべき形跡がないことから、これを海中の変動に帰するのは当然のことで、従って種々の考説が出たといえども不完の点があるのはやむをえないことである。私も今調査の結果と古来津波の実例とに照らし合わせ、ここに推論を述べ、なお後日の研究を待とうと思う。  

 津波の原因に種々あるが、その主要なものには、地震に起因するものと、海中火山の作用に基づくものとがある。そのほか暴風によっても起こるだろう。また潮流が河水をせきとめ陸地に氾濫し、いわゆる海嘯を起こすこともあるだろう。(略)  

 今般、三陸沿岸の津波の特相ともいうべきなのは
(一)浪の波及圏が円状であること
(二)地震が極めて微弱であること
(三)津波が著しく強大であること
(四)海水の干退割合が小さいこと
などで、古来の地震津波のものとやや性質が異なっているようで、それは浪が海上に起こると、その大小は(一)海底の深浅(二)地盤振動の振幅(三)海水の振動期との関係、および(四)起点海岸間の距離などに関係するのであるが、主として(五)その原動力の強弱如何、によるものであろう。(略)

 試みに見ると、我々が東京で感じる関東平原の地震はどうだろう。時に頗る強烈なるものがあって、往々去る九月の秋田地方の地震に勝ることがある。その震源は学者の説によれば、東京湾もしくは鹿島灘にあって多くは地すべりによるが、我々はまだ一回も津波がおきたということを聞かない。すなわち、このことを考えると、もし地すべり地震が今回のような大津波を起こすものとすれば、極めて絶大なものとならざるを得ず、しかし今般の津波の起点は、その襲来の方向から考えると海岸を離れておおよそ百五十哩のところにあるようである。ゆえにもし地盤が大々的なすべり動を起こしたとして、海岸ではわずかな微震だけですむことはないだろう。これに反して火山活動に基づく地震と局部の地震は大変に強大なこともあるが、附近に及ぼす振動はおおむね微弱なもので、有名な彼の一八八三年八月の「クラカトア」島の破裂の際には、その附近で感じた地震は甚だ弱いものだが、絶大な津波が起こってほとんど全地球に波及した。これは局部の振動が激烈で海水を撹乱したことによるもので、要するに火山の活動がこのような強大な津波を惹起する例である。かつ、今回の津波と地震の関係はよくこの現象に類するように思える。

 このように論じてくると、今回の大津波の原因は海底地盤のすべり動によって起きた、いわゆる地震津波ではなく、海中火山の活動とみなす事がもっとも穏当であると信じる。もちろん火山破裂に伴う特相を認めたものではなく、材料のようなものにいたるまでも不完全だが、今回のことは海底のことで、確証を得ることは難しく、よっていきおい、客観的に論定することはやむを得ないということに至った。(略)

 地球内部は地殻のために強大な圧力を受けて、かつ強熱を有することは前々から学者の唱えるところで疑うところがないようである。そのためにもし、ある特殊の事情によってその圧力が減少する場合には、強熱のために地球内部に溶解、密蔽している岩漿もしくはガス体は強烈な勢いでほとばしり発するであろう。これがすなわち火山活動で、言い換えれば火山活動というものは地殻の類層のいかんを問わず、万一、地皮に薄弱な点があればこれを破って起きるものである。
見よ、太平洋の周囲に幾多の火山脈が羅列しているのは、地殻収縮の結果、幾多の列線を生じ、地中の岩漿はこの間を噴出していることによるのである。三陸沿海底の地形は、すでに前章において述べたように東方百八十哩内外のところに当たる地殻劈列線の東北から西南の方向に横たわっていて地体の弱点は実にここにある。されば、ある状態に達すると火山活動力はこの脆弱なる箇所を破って発作し、海水を撹乱して三陸地方に悲惨の光景を呈した大津波を惹起し、同時に地震をも伴ったものと論定することができるだろう。津波波及の状圏は円をなして、すなわち一点より起きたような形跡があるのは一層この説を強力にしている。そして今回の破裂はガス体の大々的爆発で沿岸に至るところで、多少の軽石を見るのは、思うにこれに伴ったものであるかもしれない(暴風のときなどにも往々にして軽石が漂着する由なので直ちにこれを今回の破裂によってきたものとはみなすことは出来ない)。
里人の語るところによると、津波当時の海水温度は水中にいると到底、長時間過ごすことができないほどの水温であるが、津波の際には一昼夜以上海中に漂流し、なおかつ生命を全うするものがいたので、多少潮水の温度が高まっていたのではないかとのことで、また沿海潮流温度が近来、やや高度であることはすでに第一節に記述した。これらの事実は、もとより特に当時の潮温を調査したものではないので信用を置くには十分ではないが、少しは参考となるだろう。  

 右に述べたように海中火山破裂によって今回の津波は起こったものであれば、潮水の干退も普通の地震津波の際に起こるものとはやや趣が異なるだろう。津波前に当たって潮水の干退することについては古来幾多の説があるが、実際に近いと考えるべき一つは海岸に地震発作の際に土地がやや上昇することによるのであり、もう一つは「ダーウヰン」氏の唱えるところで、蒸気船が海岸を通行する際に起きる波浪は静水面にあって斜岸に達すると最初は干退するということと同一の事情であろうといえる。思うに地震津波の際に起こる干退は主として土地の上昇に帰するものだが、今回のような津波の大きい割に干退の小さいところを見ると、単に後説に落ち着くものであろうか。
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注目すべきことは、地震が起きる数時間も前から、対岸に歩いて渡れるほどの退潮現象があったことです。津波の第一波としての引き波とは明らかに違う現象が起きていたことが分ります。

  また、平成の大津波は二つ目の地震([1842]で解説したAの爆発)がもっとも大きな津波を発生させました。

 Aの爆発は震源も浅く、激烈なものですので、伊木氏の述べる海底火山の爆発に近いものであったのかもしれません。
因みに、@の津波波形を仮定して、@とAの津波を切り離して表示し、単独の波形としてみると、Aの津波は瞬間的に上昇する爆発的な波形になるのが分ります。
少なくとも、Aの津波は海底爆発で発生したと考える方が納得がいきます。

 地震学者はプレート論を脱して、もっと現象をよく観察して頂きたいと思います。

2255
Date: 2016-04-08 (Fri)
苫小牧でのCCS作業本格化
 苫小牧でのCCSについては「危険であるから、中止すべし」という警告を、[1847]、[1848][1933]などで発してきました。しかし、警告は黙殺されて昨日(7日)本格的な圧入作業に入ってしまったようです。
苫小牧民報社のWEBから紹介します。
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http://www.tomamin.co.jp/20160437178

苫小牧沖でCCS実証試験始まる 初日、二酸化炭素約11トン圧入
(2016年 4/7)


CO2を海底下へ送り込む設備をチェックする職員

 苫小牧沖海底下の地層に二酸化炭素(CO2)を封じ込める地球温暖化対策のCCS(二酸化炭素の回収・地下貯留技術)の実証試験で、日本CCS調査(東京、石井正一社長)は6日午後、出光興産北海道製油所(苫小牧市真砂町)敷地内にあるプラントからCO2を圧入する作業を始め、地層到達の成功を収めた。初日は、沖合3キロの海底下にある萌別層(深度1100〜1200メートル)へ、プラントからパイプラインを通じて約11トンのCO2を送り込んだ。

 同社によると、6日午後1時51分、萌別層へ送り込むパイプライン設備のバルブを開放。同製油所から受け入れた排ガスを分離回収したCO2の圧入を開始し、目標とする地層への到達を確認した。

 プラントや地層の変化などを調べつつ、約11トンを地層へ送り込み、問題は確認されなかった。

 4〜5月は、プラント設備や地層の状況などを見ながら、試験運転の位置付けで圧入作業を続ける。今後、徐々に圧入量を増やすという。

 6〜7月は、同製油所で大規模な定期補修工事(SDM)が行われるため、圧入作業を休止し、本格的な稼働は8月以降になる見通し。1日平均300トンのCO2を地層へ送り込み、「初年度は約10万トンの封入を見込んでいる」(日本CCS調査)と言う。

 圧入する地層は当面、萌別層に限定し、もう一つの滝ノ上層(深度2400〜3000メートル)への作業は来年を予定している。

 実証試験では、18年度までの3年間でCO2を30万トン以上、地層に封じ込める計画。その後2年間のモニタリング(監視)を経て、CCS技術の実用化を目指す。
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何度も述べてきましたが、中越地震と中越沖地震は長岡で実施されたCCSが地震発生の原因である可能性があります。岩手・宮城内陸地震は雄勝実験場でのCCSが、そして福島原発を襲った南方からの津波は勿来沖のCCSが原因である可能性があります。

 勿来沖のCCSが中止になったのは、地震で施設が被害を受けて破壊され、継続ができなくなったからということになっていますが、勿来沖でのCCS事業そのものが、爆発を起こしたのです。3連動地震とか、5回の連続爆発とか言われていますが、CCS事業そのもので爆発を起こしている、と推定しています。

 苫小牧では試験的に行なった圧入実験で、樽前山近くのM5.8地震を引き起こした可能性があります。([2001]参照)
 地元では地震発生の危険性を見抜けず、CO2の漏出だけを問題にしているようです。プレート論を信奉する地震学者には危険性が見えないので、本格作動したときに悲劇を生む可能性があります。脱プレートテクトニクス運動を早く展開しないと、手遅れになってしまいます。

苫小牧でのCCSは
地震・津波を引き起こす危険性がある
地震爆発論学会として再度警告します

2256
Date: 2016-04-10 (Sun)
地震の前から潮が引く現象(2)
地震が海域で発生すると、地盤が沈下した領域からは津波の第一波として、引き波が発生し、沿岸部には退潮現象が現れます。一般的には、地震の発生前に現れる海水位の低下を干退現象と呼んでいます。
水位が下がる原因にはいくつかの理由が考えられます。

@海底から海水が地球内部に落下する
[1630]では「八戸から相馬まで一見して引き波に見える現象は、退潮現象つまり、大量の海水が地殻内部に発生した空隙に向かって落下したものと考えられます」と書きましたが、PSではモーゼ効果というもう一つの原因をも挙げています。[1124]で紹介したように、池谷先生はイズミット地震で漁師が体験した「地震発生後、海面が下がり、船底が海底に着地、水の壁ができた。その壁が崩れて津波がおき、船は岸に打ち上げられた」というのは、この@の現象であると述べておられます。漁師の証言を紹介しておきます。

被災地イズミットでの漁師の証言

2 時57 分:ギョルジュク岬付近で漁をしていて、海底から音が聞こえ振動を感じた。
3 時1 分:トルコ・イズミット地震
3 時4 分:海面が下がり海が2 つに割れ両側に10∼15mの高さの水の壁ができ、船が底に着いたように感じた。
3 時5 分:大波がきて、船は岸に打ち上げられた。

クラカトア島の火山爆発の前に「島に向かって潮が流れた」という船員の観察したのも、この現象であろうと考えられます。

A海底地盤の下で強力な電磁場が発生し、弱磁性体の海水を引き付けて海面の局部的な低下を引き起こす(モーゼ効果)


水のモーゼ効果 

 長さ約400mm x幅約30mm x高さ約40mmのアクリルの容器に入れた水(食用色素で赤く染めてある)を側面からとった写真。
(上)強い水平磁場中に容器を置いたとき。  
磁場のないとき水平だった水の表面は、磁場の印加により水が両側に移動し、中心付近が窪んでいる。
(下)磁場のないとき

武者金吉氏の「地震なまず」には「地震の時の怪光」という節で、昭和21年12月に起きた南海道地震で、「はじめ白浜沖、次いで周参見沖に火柱が立ち、その下の水がえぐれたように見えた。皿のように凹んでいたのである。その後地震が起こった。」(水路部、南海大地震報告)という記事があります。「皿のように凹む」という現象は上の写真にあるモーゼ効果そのもののように感じられます。

この地震では「紀伊半島田辺湾の中央付近に、弧を描いて北から南へ飛ぶ光を見た人が相当多い」(伊吹山測候所調査)とか「和歌山県西牟婁郡和深付近では、地震の直前に潮岬方向の海中から赤い火の玉が飛び出したのを見たものがあった。」(中央気象台、南海道大地震調査概報)という記事も載っています。

 高空の電離層では電磁気的イオン化現象(プラズマ)が起きているのですが、地下深部の解離層では熱解離による解離水のイオン化現象が起きているわけですから、プラズマの発光現象が起きるのは当然でしょう。また局所的に熱解離によって地電流が発生し、強力な電磁場が形成されれば、モーゼ効果によって「皿のように凹む」という現象も起きるはずです。  

 2012年4月には伊勢の夫婦岩が露出[1727]し、愛知、静岡、神奈川、千葉などでも干退現象が起きましたが、地震を伴う事はありませんでした。
これまで、石田理論でも解けない謎としてきましたが、しかしこれも、「解離層の不安定化で発生した強い電磁場が弱磁性体の海水を引き寄せた」ということではないでしょうか。解離水が爆発現象を起こせば地震になりますが、うまく沈静化してしまえば地震にならない場合もあるのでしょう。

[1638]に紹介した南海地震を体験した人たちは、地震の前日から宇佐港が干上がったのは地盤が隆起したことが原因であると考えているようですが、港が干上がるほどの地盤隆起が爆発現象の起きる前に発生していたとは考え難いのではないでしょうか。解離ガスとか、モーゼ効果とかの知識ない時代には地盤の隆起を想定するのも止むを得ないかもしれません。

  さて、釜石験潮所で地震の前から水位の低下があったという件ですが、@が原因なのか、Aが原因なのか、判定が難しいですが、少なくとも地震による津波が原因ではないと思われます。地震爆発論の観点、および@、Aの観点から、多方面の研究者に解明をお願いしたいものです。

さらに言えば、地震時の未解決現象はまだまだあります。たとえば「文化七年(1810)8月27日、男鹿半島の大地震に先立って、24日の日暮れから北の方向に電光とは異なる光が現れ、海上の雲に反映して物凄かった。」(男鹿地震記)とか、「また26日、すなわち大地震の前夜には八時ごろから十時まで、赤神山に幾千万の光物が、万灯のように赤く輝いた。」(乾坤相克記)というものなど、地震時の発光現象に関する非常にたくさんの記録が残っています。

以下に示す写真は[1387]に紹介したイタリアでのEarthquake lightです。M2.9という小さな地震ですが、浅い場所で起きました。地震発生の5日前からこの光は出ていたそうです。


 Langhirano(Parma イタリア)において、地震(M=2.9 深さ12q)発生の五日前の2007年8月10日の発光現象。
この写真は、2007年8月15日のGazetta di Parmaに発表された。

次はアラスカで見られたEarthquake Lightです。UFOなのかもしれませんが、何らかのプラズマ現象としてやがて解明されるのではないかと期待しています。
 現代科学で解けない地震の謎に挑戦するのが地震学者の役目であり、自分たちの理論では解けないから、オーパーツ扱いにするのは研究者の態度ではありません。説明できない現象を見ないことにしないと、研究村に住んでいられない(研究費が回ってこない)のかもしれませんが、それでは研究の醍醐味を楽しむ事はできないでしょう。単なる「しのぎ」に生きる生活者になってしまいます。

以下の動画にあるような現象も目を閉じるのではなく、やがてはプラズマ科学として、説明できるようになりたいものです。


【UFO】2011年 桜島噴火 謎の光 UFO fleet
脱プレートテクトニクス運動に参加し
未知なる現象の科学的解明を研究の目的にしよう

追記:

武者氏の「地震なまず」にはイタリアの発光現象と同じようなものが、昭和8年の三陸津波で複数の人に目撃されていたという記事があります。抜粋して紹介します。

 釜石湾口の白浜部落で、当時七十七歳の老漁夫にあって話を聞いた。(略)
 彼が海上を漂っていた時岸の方を見ると、岸の部分の海水は煮え返るように見え、また青く光っていたと言う。  

 釜石水上警察の小野巡査は、地震の約三十分後に海水が退き始め、見る見る中に百メートルくらい退いたが、その時海底の泥の中から、水と共に青い光の噴出するのを観察した。  

 流星のような光を見たと言う報告をしたのは、大沢小学校の訓導で、地震の後、南方大島の上に生じている樹本の少し上の所に、流星のような光が斜めに飛ぶのを見たと言うのである。  

 釜石町長小野寺有一氏は、町の背後の山の中腹に避難して、海面を見ていると、浪(多分二回目の浪だろうとのこと)が湾口に近い中根燈台の辺りから、湾の中央部に進んで来る間、浪頭のすぐ下の所に、大きさ菅笠かたらいほどの円形の光り物が三つばかり横に並んで、進んで来るのを見た。色は青味がかった紫色であった。その光がサーチライトのように四辺を照らし、浪頭の折れ返るのや、船の破片などが浪に翻弄されるのがありあり見えた。浪が湾の中央部より奥へ進行すると、浪そのものがグジャグジャになって、光り物も見えなくなった。この光り物を、山上に避難していた多くの人々も見たそうである。

 釜石水産試験場の小林忠次氏も、この光り物を見た一人だが、小野寺町長の話とは少し違う。小林氏によると、津浪が湾内に侵入して来た時、浪頭が一直線に黒く見え、浪頭の直ぐ上の所に、数個の円い光り物が、同じくらいの間隔をおいて並び、浪の進退と共に光り物も猛烈な勢いで進退した。その中に光り物は一つ消え二つ消えして、全部見えなくなった。色は提灯の光のようであった。

 釜石水上警察の小野巡査はまた次のように語った。「私は地震の後町の人々に海岸で焚火をして警戒するように命じました。寒いのでそのあたりにいた人々はみな焚火のまわりへ集まって来ました。地震があってから三十分ばかりすると、海水が退き始めたので、それ津浪だと二町ばかり山手の方へ逃げて、後を振り向いて見ると、湾口の方で探照燈のように光るのが見えました。
 そうしている中に、津浪が湾内へ侵入してきましたが、その浪頭の上に、青い明るい玉が数個並んで光っていました。その時足のところまで水が来ました。」

 右の三人は同一の現象を観察したことは確実と考えられるが三人の言うところに、わずかながら一致しない点がある。一人は浪の中と言い、二人は浪頭の上だろうと言う。色についても甲は青紫色、乙は提灯の光に似ていたと言い、丙は青かったと言う。とっさの間に観察が如何に困難なものであるかが、これでもわかるように思われる。

 右の光り物の類例が気仙町から報告された。津波は真黒に見え、「メロメロ」と陸にのし上がったが、陸上に上がった海水の中に、直径五寸ないし一尺くらいの、夜光虫のような青い光が、所々に認められたと言うのである。

 この光物は実に不思議な現象であって、もしこれを報告した人が単数であったとしたら、誰もこれを信用しなかったであろう。しかし何人もの人が、多少のくい違いはあるにせよ、この現象を観察しているからには、これを幻覚とみなすわけには行かない。

地震学者は地震付随現象に目を瞑り
オーパーツ扱いをしている
これは給料ドロボーと同じである
地震学者よ勇気を出して
プレート論と決別せよ

2257
Date: 2016-04-10 (Sun)
昨年に続くアフガニスタンの地震
アフガニスタンで昨年に続き、また地震(M6.6 深さ210.4km)がありました。

米国地質調査所(USGS)によると、日本時間4月10日19:28頃、アフガニスタン北東部を震源とするM6.6の地震が発生しました。

昨年10月の地震に関しては[2214]、[2217]、[2218]などで解説してあります。

発生場所を見ると、2002年と2015年に起きた地震とほぼ同じ場所です。震源の深さもほとんど同じです。断層地震説で考えたら、一年も経たないうちに「歪が蓄積される」というのはおかしな話です。特にこのような深い場所での地震は地震爆発論でないと解釈できない現象です。

USGSの解説でも「ヒマラヤ山脈付近の地震テクトニクス」と題して概略次のように、お決まりのプレート論で説明しています。
「ヒマラヤの地震は主としてインド大陸とユーラシアプレートの衝突の結果として起きている。両者は年間40-50ミリの速度で衝突して潜り込んでいるので、このあたりは地球上最も地震危険地帯となっている。」

Seismotectonics of the Himalaya and Vicinity

Seismicity in the Himalaya dominantly results from the continental collision of the India and Eurasia plates, which are converging at a relative rate of 40-50 mm/yr. Northward underthrusting of India beneath Eurasia generates numerous earthquakes and consequently makes this area one of the most seismically hazardous regions on Earth. The surface expression of the plate boundary is marked by the foothills of the north-south trending Sulaiman Range in the west, the Indo-Burmese Arc in the east and the east-west trending Himalaya Front in the north of India.

いい加減にUSGSも地震発生の根本原因を理解しないといけません。アメリカの地震学者も断層地震説に洗脳されているためにシェールオイルの採掘が地震を引き起こしている事に気付きません。

1962年〜1965年にデンバーで廃液注入による人為的地震を起こしているにもかかわらず、半世紀過ぎてもまだ理解が出来ないようです。


デンバーでの危険な注水実験参照

 そう言えば霊言で天照大神が「アメリカに「日本占領は間違いだった」と認めさせよ」という一節で、「アメリカは“知恵遅れ”なのです。バカなのです!分かっていないのです!」 とお怒りになっていたことを思い出しました。(全世界激震の予言「天照大神の御教えを伝える」p.88-90より)

日本の地震学者を洗脳したアメリカの地震学会も知恵遅れなんでしょう。

 日本には元々「マグマ貫入爆発論」という優れた理論があり、アメリカに留学して洗脳されて帰国する必要など全く無かったのです。東大教授がルーズベルト・ヤハウェーの「地震兵器開発隠蔽」という陰謀に引っかかったのではないでしょうか。少し過激な発言に聞こえますが天照様の霊言を紹介します。
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天照大神 
 だから、信仰しかないのです。  
マッカーサーがやったことを、全部、捨てさせなさい。
それがいちばん大事です。
 アメリカに、「日本を占領したことは間違いであった」ということ
を認めさせなさい。そのために、アメリカは大きな代償として、ソ違
と戦い、これから、中国と戦い、北朝鮮と戦わなければいけなくなる
のです。
 これが、戦後のアメリカの負の遺産です。彼らは、間違えたのです。
結局、彼らのやっていることは、戦前の日本がやっていたことと同
じではありませんか。今、太平洋地域の平和を守ろうとしているの
で しょう? それは、日本がやろうとしたことではないですか。かつて
の日本がやろうとしたことを、七十年遅れてやろうとしているのです。
 はっきり言って、彼らは、“知恵遅れ”なのです。バカなのです!
分かっていないのです!太平洋に来る権利などないのです!
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確かにその通りでしょうね。私は地震兵器に詳しくないので言及はしませんが、太平洋戦争中にアメリカが爆弾を使って津波兵器の開発をやっていたことは明らかになっています。今はもうプラズマ兵器として気候変動兵器、地震兵器、津波兵器などを持っているのでしょう。浜田氏がそんなの常識ですよ、と言っていますが、私は情報が無く、よく判りません。しかし、そうなんでしょうね。地下の一部に高熱領域を作れば(解離層が不安定になって)地震は人為的に起こせるのですから・・・。

2258
Date: 2016-04-12 (Tue)
頑張れガリレオ・小保方晴子(第2弾)
[2222]に続いて「小保方晴子頑張れ第2弾」を書きます。

小保方晴子氏のSTAP細胞に関する研究を認定・支持する報道がNATUREを始めとする海外の科学誌に見られます。
 なぜ日本のマスコミは報道しないのか、誠に不誠実な姿勢を感じます。
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小保方晴子さんの発見は真実だった!
ネイチャーにマウスの体細胞が初期化して多能性を持つ「STAP現象」が
アメリカの研究者により発表されました。

 小保方晴子さんの発見した「外部ストレスにより体細胞が初期化して多能性を持つ」「STAP現象」が存在した事を報告する論文が、科学雑誌「ネイチャー」の姉妹紙でオンライン専用媒体「Nature.com SCIENTIFIC REPORTS」に2015年11月27日付けで掲載された。

『Characterization of an Injury Induced Population of Muscle-Derived Stem Cell-Like Cells』 損傷誘導性による筋肉由来の幹細胞様細胞(iMuSCs)
http://www.nature.com/articles/srep17355

 ※下記に論文の自動翻訳有り ]

【怪我のストレスにより体細胞が初期化して多能性を持つSTAP現象と同じ研究結果】

 この報告書では負傷したマウスの骨格筋から幹細胞になる新規の細胞集団を発見した_とある。
「物理的ストレスで体細胞が初期化され、多能性を持つ」とされるSTAP現象と同じ原理が記されている。キメラマウス実験でもこの体細胞から多能性に変化した多能性細胞は脳や肺、心臓にそのGFPが認められた。※参照の事。

【笹井芳樹博士の驚きは幹細胞学者として正しかった】
http://www.nature.com/news/acid-bath-offers-easy-path-to-stem-cells-1.14600 より〜

 体細胞が物理的要因で未分化の状態に戻り、多能性を持つ細胞に変化する_小保方さんの「酸性の液に浸けるストレスにより細胞が未分化の状態に戻り、様々な身体の組織に分化できる多能性細胞になる」事をSTAP現象と名付けた研究結果と同じ原理だと言える。

 外部刺激により、体細胞を幹細胞に出来るとした小保方さんのSTAP実験について故笹井芳樹博士(享年52)はネイチャーの記者デイビット氏にこう話した。「素晴らしい成果です。私自身、外部からのストレスが細胞にこのような効果をもたらすとは思ってもみませんでした」この驚きは正しかった。ノーベル賞級の研究者でさえも、思いもよらない未知の細胞生態を小保方さんは発見していたのだ。

【小保方晴子さんの発見は真実だった事が証明された】

 小保方晴子さんは細胞培養中、細胞にストレスをかけると分化多能性を持つようになるアイデアが浮かんだという。今回のネイチャーの報告書で小保方さんのアイデアの本筋は間違っていなかった事が証明された。小保方さんは細胞にストレスをかける実験は低酸性液だけではなく、細胞膜に穴を開ける方法や細い管に細胞を通す等の物理的圧迫なども試し、多能性マーカーを発現するようになった、と報告している。

【STAP細胞と全く同じ物ではないが、STAP現象とされる細胞の初期化は証明された】
 物理的圧迫で細胞が初期化し、多能性を持つとする現象が報告された事により、細胞がリプログラミングする事がある、という事が解った。「細胞はいったん分化したら未分化の状態に戻る事は無い、細胞は分化が進んで行くだけ」「体細胞が未分化細胞になり、幹細胞状態として身体組織を作れるようになるなんて事はない」とするSTAP否定派はこの実験結果をどのように捉えるのか?

 論文に引用された小保方さんの論文。
ハーバード留学時代に書かれ、再生医学専門誌「ティッシュ・エンジニアリング誌」に掲載された「The Potential of Ston Cells in Adult Tissues Representative of the Three Gern Layers」
体細胞が多能性を持つようになる研究が実験段階である事を示すために引用されている。博士号を授与される前に、多能性細胞について書いた論文が一流の研究者達の参考になっていた。小保方さんはこの論文を元に博士論文を書いたが、間違って草稿を製本し早稲田大学に提出したために、「不正により学位の授与を受けた」と判定され、学位を剥奪された。
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以上が、「小保方晴子さんへの不正な報道を追及する有志の会」が報じる内容です。

[2014]でも紹介しましたが、ソクラテスは「愛知者」、つまり「知を愛する人」という意味を次のように語っています。

「考える」ということだろうな。私は「考える人間」だったと思うんだ、いろいろなことにたいしてな。  だけど、世の中の高名な方々で、地位もある政治家や弁論術の大家、その他、ひとかどの大家になっているような方であっても、意外に考えていないんだなあ。
(誰かが)「こうだ」という定式をつくると、「それを墨守して人に伝える」「同じようなことを弟子に伝えて、そのまま守らせる」というようなことを、よしとしていたのだろうけど、私は、いちおう考え続けていた。
「考え続ける」ということは、ある意味で、「『これは真理かどうか』を常に探究し続けていた」ということだ。」

 日本のマスコミが何も報道しないのは、一旦偉い人が「小保方論文は間違い」という定式を作ったので、それ以後は自分で考えることを止めているのでしょう。研究村の人たちも「墨守して人に伝える」「同じ主張を弟子に伝え」て、そのまま守らせる、ことを仕事にしているようです。

 霊人ソクラテスの言葉はまさに現代の学者、役人、マスコミ人への警告ではないかと思えます。  「思考停止」は特に日本の社会で重篤な危機を作り出しています。「宗教」といえば全てを否定し、内容を調べる事もなく高等宗教の誕生を認めないのも同じです。霊言を否定する人は「高度なインスピレーション」の存在をも否定し、せっかくの人生を台無しにしているのかも知れません。

 ナポレオン・ヒルの「悪魔を出し抜け!」のなかでも、悪魔は次のように語っています。

私(悪魔)を止めることができるのは正しい思考の力だけだ。正しく考える人間はどんなことについても「流される」ことはない。

「「流される」というのは、自分で考える力を人間から奪うために私が使うトリックの一つに過ぎない。「流される」人間を永久に私の所有物にするためには、さらにその人間をけしかけ、別のトリックで惑わす必要がある。」

 日本のマスコミ人は「悪魔の永久所有物」に成り下がっていることに気付かないのではないでしょうか。

マスコミ人よ
流されるな! 自分の頭で考えて
変だと思えば正直に報道せよ!
ソクラテスがギリシャで説いたのは「知識人用の宗教」だったのです。[2148]参照)

2259
Date: 2016-04-13 (Wed)
カコウ岩の生成とプレートテクトニクスとは関係が無い
金星探査機あかつきの解説で、金星にカコウ岩を探す意味が書いてありました。
 カコウ岩は今のところ地球にしか見つかっていませんが、金星で見つかれば、「かつて金星にも海があってプレートテクトニクスが機能していたことになる」という判断のようです。
「あかつき」の解説記事を紹介します。
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太古の海
 ―金星にカコウ岩を探す―
はしもと じょーじ(神戸大学)
旧ソ連のベネラ13号による金星地表の画像
カコウ岩というのは熔けた岩石が固まってできる火成岩の分類のひとつである。火成岩は太陽系内のさまざまな天体に存在することが知られているが、そのほとんどは玄武岩と呼ばれる種類のもので、現在までのところカコウ岩の存在が確認されている天体は地球だけとなっている。すなわちカコウ岩の存在は、地球という惑星を特徴づける性質のひとつと言えるだろう。

カコウ岩の成因については、まだよく分かっていないところもあるが、水を含んだ玄武岩が再溶融することによって生成すると一般に考えられている。地球においては、水を含んだ海洋底地殻(玄武岩からなる)がプレートの沈み込みに伴って高温の地球内部に運ばれることで再溶融し生成すると考えられている。すなわち、地球に海洋が存在し、かつプレート・テクトニクスのあることが、地球においてカコウ岩を生成する要因となっている。地球以外の天体にカコウ岩が発見されていないことは、地球以外の天体に海洋やプレート・テクトニクスがないことと整合的であると言える。

しかし過去にさかのぼるとどうであろうか? 地球の両隣りの惑星である火星と金星には、いくつかの証拠から過去のある時期に海洋が存在していた可能性のあることが示唆されている。もし仮に、過去のある時点において海洋が存在し、プレート・テクトニクスが働いていたとしたならば、そこでは地球と同様にカコウ岩が生成されていたと考えられる。したがって今は海洋が存在しない火星や金星でカコウ岩を見つけることができたなら、それは過去にその天体で地球と同様に海洋が存在しプレート・テクトニクスが働いていた証拠と考えることができるのである。また、海洋の存在は、液体の水が生物活動に必須と考えられていることもあって、生命と関連づけられて語られることが多い。そしてプレート・テクトニクスは、大気中の二酸化炭素量のコントロールに関与し、温暖な気候を安定に維持する上で重要な働きをしているとする説がある。だとすると、カコウ岩の存在は海洋とプレート・テクトニクスにとどまらず、生命が発生・進化するに必要な環境が存在したことをも示唆すると言うことができるのかもしれない。

では、どのようにしてカコウ岩を探せばよいのだろうか? いちばん確実なのは、現場へ行って岩石を見ることである。しかし,地表に探査機を降ろしての観測は、広大な惑星表面を点で観測することであり、広くカコウ岩を探索するという目的には適さない。そこで惑星表面を面的に観測する方法、例えば惑星の周回軌道上や地上からのリモートセンシング観測によって、カコウ岩を探索する手法の開発が必要となる。特に金星の場合は、地表温度が735Kにも達する高温の世界で、地表での活動が大きく制限されることからも、その必要性が高い(過去にソ連が送り込んだ探査機[着陸船]の地表での寿命は最長でも約2時間)。最終的には着陸してその場観測によってカコウ岩の存在を確認することが必要であると考えるが、まず着陸点を決めるための全球的なサーベイ観測を行うことが先決である。

しかし、金星の地表を大気の外から観測することは、地表に降りることと同じくらい難しい。金星の地表は、地球の約100倍もある分厚い大気と惑星全面を切れ間なく覆う硫酸の雲によって隠されており、光を使っては地表を観測することがほとんどできない。1990年代の初めまでは、波長10cm以上の電波以外では地表を見ることはできないと考えられ、大気の外からの観測で金星地表にカコウ岩を探すことは不可能と考えられていた。しかしその後、近赤外域に大気と雲を透過して地表を観測できる波長のあることが発見された。

近赤外線で地表が観測できる理屈は次のようになっている。近赤外域にある特定の波長の光は、他の波長と違って大気や雲に吸収されることがなく、大気と雲を透過することができる。また金星の地表は高温なので、近赤外域の波長においても熱放射を射出することができる。そのため地表から射出された熱放射が大気の外まで漏れ出てきて観測されるのである。地表から射出される熱放射の強度は温度と放射率によって決まり、放射率は物質によって変わることから、放射率を使って地表物質を制約することができる。ただし、大気の外へ漏れ出てくる光は雲による散乱の影響を受けており、地表放射率を推定しカコウ岩を発見するためには高精度の観測が必要とされる。

今後、「すばる」望遠鏡を始めとする巨大望遠鏡による観測やVenus Climate Orbiter (PLANET-C)計画に、金星カコウ岩発見の期待がかかるものである。
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以上が転載文です。
 カコウ岩が生成される理屈は[1778]、[1781][1812]などに解説しました。

「あかつき」の記事を見ると、水を含んだ玄武岩が再溶融することによって生成すること、そして、地球ではプレートの潜り込み(サブダクション)があるから、玄武岩の再熔融が起こり得る、と考えられているようです。だから、「他の惑星でカコウ岩をみつければ、その星にもかつてプレートテクトニクスが機能していた」ということになるようです。

 [1789]、[1790]にも述べましたが、 私はこの考え方はおかしいと思います。サブダクションなど無くとも、グランドキャニオンが証明しているように、大陸の隆起が起きれば、その下部にはカコウ岩ができるはずです。

カコウ岩は水を含んだマグマ(マントル物質のこと)が時間をかけてゆっくりと冷却されれば、結晶質のカコウ岩に固化するはずです。玄武岩の再溶融でなくとも、生成されるはずです。水が全て発泡してしまえば、冷却しても玄武岩にしかなりません。
つまり、サブダクションというプレートテクトニクスが機能することが、カコウ岩の生成の条件であるというのは間違いだと思います。  

カコウ岩が地球上の大陸に見られるのは、
海があるからに違いありませんが、
サブダクションとは無関係です。

 
地球物理の学者さんが何故プレート論に拘るのか、よく分りました。
花崗岩が生成される理屈を説明したいので、サブダクションが必要なんですね。

しかし、その必要はありません。
プレート論を潔く捨てて、
「地殻は大陸規模で隆起・沈降する」という
クラスト(地殻)テクトニクス論に乗り換えてください。

2260
Date: 2016-04-13 (Wed)
ヘスの考えたプレートテクトニクスも終わった
 花崗岩の生成には水とプレートテクトニクスが不可欠である、というのは今の地球物理学では常識になっているようです。Yahoo知恵袋にあったQ&Aから抜粋して紹介します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Q:花崗岩があれば地球以外に生命が存在する確率が上がる、というのは本当なのでしょうか?

A:花崗岩の生成過程を考えると、花崗岩はマグマが冷え固まってできる岩石で深成岩に分類されますが、水とプレートテクトニクスが不可欠だと考えられているのです。
プレートの衝突で水ごと地殻が地球深部へ取り込まれると、高温高圧条件下で水が岩石の融点を下げ、結晶分化作用で花崗岩が生成されると考えられています。
つまり花崗岩が発見されると、その天体に液体の水があるか、今は無くとも過去にはあった可能性があるということです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  

プレート理論は一つの仮説です。そのベースにある大陸移動説にも破綻が見られます。ウェゲナーの大陸移動説は“大陸を移動させる動力”が見つからないという理由で一時廃れたのですが、古地磁気学という科学の進歩で劇的に復活したとされています。しかし、“大陸を移動させる動力”が見つかったわけではありません。

冷却したプレート自体の重みで、能動的に移動しているという理論が採用されているということですが、とても信じるに足る理論ではありません。古地磁気学の助けを借りても、[1215][1312]などで述べたように、ロンドン学派(インドの北上)とニューカッスル学派(大西洋の拡大)との仮説には大きな食い違いがあって、どちらも正しいと支持することはできません。しかし、両者が教科書に載っているのはおかしなことです。  

プレート理論のもう一つの柱は海洋拡大説です。この仮説も矛盾があることは[1353]動画なので紹介してきました。

 海洋底拡大説を信奉した一人に“ギョー“というテーブルマウンテン([1806]、[1807])が海底に分布することを発見したアメリカ海軍のヘスという将校がいます。([1813]に紹介)


ハリー・ハモンド・ヘス(1906-1969)
 ヘスはルーズベルトと同じ海軍にいた人ですが、1962年にはアメリカ地質学会会長にも選ばれた影響力のある人物です。ウィキには「1960年代からロバート・シンクレア・ディーツと時を同じくして海洋底拡大説を提唱した。全米科学アカデミー議長在任中の1969年にマサチューセッツ州で心臓発作で死去。」とあります。星野先生の解説([1813])を紹介します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ヘスは、第二次大戦のとき、米国海軍に招集されて輸送艦に乗っていた。その時、艦の音響測深器の記録から、西太平洋のギュヨーを発見した。ギュヨーとは、海底に分布する、富士山を中腹で胴切ったような、平頂の火山である。ヘスは、特異な形のこれらの山に、自分の教室の創設者の名をとって、ギュヨーと命名した。かれは、太古の時代に火山島が波に削られて平らにされ、その後海底に沈んだものがギュヨーである、と発表した。このように着想に富むヘスは、ヒーゼンの話をきいて考えた。大洋底を二分する海底山脈は、地球の中から溶岩が湧き上がったもので、溶岩は頂上で二つに割れ、それぞれ反対方向に移動して、新しい海底をつくっていく、と。

 ヘスがこのように考えたのは、もう一人のHのつく地質学者、A・ホームズの研究が土台になっている。ホームズは、放射性元素による熱で、地球内部の物質は溶かされ、対流を行っている、と発表していた。ヘスは、ホームズの考えをとりいれて、湧き出した溶岩の板(プレート)は、内部の対流にのって運ばれていく、と考えた。     しかし、ヘスは、これを空想的なお伽話といっていた。この年(1962)、ヘスは米国地質学会会長に選出された。かれはこの着想が、当時の学会の風潮にそぐわないことを知っていた。しかし、ヘスの考えは、英国ケンブリッジ大学の地磁気研究者の成果と組み合わされて、地球物理学者の間に急速にひろがっていった。1967年の米国地球物理学連合会の総会のとき、プレート論は、従来の地球科学の学説に全面的にとって代わっていた。」


 ギョー頂部の水深は狭い範囲でもバラバラで、海洋底拡大を説明できるような法則性は無い

「ギョーは、中央海嶺の火山島としてはじまり、そこで頂上は平らにされ、プレートにのって移動しながら、しだいに沈んでいった、というのである。わが国の研究者の中にも、ギョーの沈水は、プレートの冷却に伴う海底の沈降というモデルが、もっとも合理的である、と主張しているものがいる。しかし、ギョーの頂上水深は、中央海嶺から離れるにつれて、しだいに深くなっているわけではない。ギョーの頂上水深は、たとえ小地域の中でもばらばらである。」

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ヘスはギョーが海洋プレートに乗って移動していると錯覚して、ディーツと共に海洋底拡大説を提唱したのですが、星野先生の解説にもあるように、彼が思っていたようなプロセスで移動しているのではありません。
つまり、プレートテクトニクスの基礎にある大陸移動も海洋底拡大も起きてはいないのです。理論が破綻していることが判明したのならば、はっきりとその理論から離れ、新しい理論を探求するべきではないでしょうか。

プレート理論から脱し、
クラスト(地殻)テクトニクス理論へと進むべきです。

クラスト(地殻)テクトニクス理論とはこのサイトで述べてきた石田理論のことですが、ネット上では誹謗中傷の段階と無視の段階を過ぎ、多くの支持者が誕生しているのが分ります。

石田理論による「ムーとアトランティスはここにあった」という動画は63万クリックに近づいています。

追記:
ウィキによれば、日本の地震学を転向させた一人である安芸敬一氏([1468][1928]参照)は、

「現代の地震学の基礎を築いた科学者の一人である。地震はマグマや熱が原因であるとする考えが日本で支配的であった1961年春の地震学会で「私は洗脳されて帰って参りました。地震は断層です。」と転向を発表した。」

と紹介されています。それ以前に日本に存在した「マグマ貫入爆発論」(石本理論)が方向転向させられなかったなら、地震学はもっと進展していたはずです。

 アメリカ渡りの活断層理論や、プレートテクトニクスのために、地震学は半世紀の間、停滞し続けており、全く意味の無い研究に国費を投入し続けているのが実情です。  

この事実を知ったなら、
公の怒り“公憤”というものを
抱かなければいけないと思います。

2261
Date: 2016-04-14 (Thu)
花崗岩の生成とサブダクションは無関係
 [2259]では花崗岩の生成とプレートテクトニクスは無関係であることを述べました。プレートテクトニクスによるサブダクションが無ければ、花崗岩は生成されないと学者は考えていることが、次の地球の歴史からも分ります。その一文を紹介し、今一度、それが妄想理論であることを説明します。
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1_14 最初の陸
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(2001年10月18日)  最初の陸とは、海でない部分だけを意味するのではありません。つまり水のないところを陸と考えますが、陸の特徴はそれだけではありません。海と陸と一対のものですが、地質学的には、海と陸をつくっているものが違うのです。陸は陸ので、海は海の石でできています。そして、陸の石も海なくしてはできないのです。海と陸とは切っても切れない関係です。最初の陸の話しです。
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 陸は、色々な岩石からできています。でも、起源による分類でいいますと、火成岩が圧倒的に多い岩石になります。なかでも、花崗岩(かこうがん)とその変成岩である片麻岩(へんまがん)が一番多い岩石です。大陸は、花崗岩からできているのです。
 花崗岩は、マグマが固まってできます。大量の花崗岩のマグマがどうしてできるかというと、説はさまざまですが、どの説でも水が必要となります。溶ける物質は、堆積物や大陸深部物質など、さまざまの考えがあります。水が、そのような地球深部の物質に加わることによって、花崗岩のマグマが大量にできます。水の供給源は海です。そして供給のメカニズムとして、プレートテクトニクスが考えられます。(注―1)
 プレートテクトニクスとは、海嶺で形成されたプレートと呼ばれるものが、海底で冷えて、海溝で沈み込む、という一連の運動による地球の仕組みです。沈み込むプレートと共に、水を含んだ堆積物や岩石も沈み込み、潜るにつれて、圧力が上がります。やがて、水が絞りだされて、水は上昇し、上にある物質を溶かすのです。(注―2)
 高温高圧の条件に置かれた物質に、水が加わると、溶けはじめることがあります。ですから、今まで固体であったところに、水が加わるとマグマができることがある(注―3)のです。その時に特徴的にできるマグマが、花崗岩質のマグマなのです。だから、花崗岩と水とは密接な関係があるのです。
 大陸には古い時代の花崗岩たくさんあります。そして、各時代に花崗岩があります。ということは、間接的ではありますが、花崗岩の存在自体が、海の存在の証拠となります。(略)

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注ー1:水の供給は海、と解説してありますが、本当は熔融マントルそのものの中に、酸素と水素が結合状態と解離状態の両方の形式で大量に含まれているはずで、水の供給源はマントルです。海はその後にできたものです。
つまり、初期の地球はマグマオーシャンであり、いたるところで解離ガスが爆発(地震の発生)し、水蒸気に満ち溢れ、上空には厚い雲が漂っていたはずです。やがて温度が下がると雲は大量の雨となり、地表に海が形成されて、冷却が進むとやがて地殻が出来上がります。花崗岩の生成に必要な水がサブダクションによって供給されるというのは間違いです。水の供給源は海ではなく、元々熔融マントルの中に存在しているのです。

注―2:固体であるプレートや岩石が、固体であるというマントルの中に沈むという概念が妄想です。またそのときに“水が絞り出されて上昇し、上にある物質を溶かすのです”という状況を科学的な思考で説明することは不可能です。

注ー3:「今まで固体であったものが、水が加わると熔融してマグマとなる」というのは、固体マントルが熔融してマグマになるという定説の話ですが、マントルは最初から熔融しているのであって、固体なんかではありません。地球の初期にマグマオーシャンであったマグマの塊の表面が固化して海ができているだけで、卵の殻に相当する薄い地殻の下部は依然としてマグマオーシャンであるはずです。

 花崗岩と水の間には密接な関係であるのは確かですが、海水がサブダクションによって、連行されるのではありません。花崗岩ができるのは西ノ島の誕生に見られるような海底からの隆起が、広範囲にわたって起きること、つまり大陸の誕生という激変事象によってその下部に徐々にできるのです。
 勿論地上で花崗岩を見るようになるのは、地表面が侵食作用を受けた後のことですから、島や大陸となってから少なくとも数万年は掛かるのだろうと思います。


サブダクションは荒唐無稽な概念です
固体が固体の中に沈むことはありません

熊本大地震始まる

  前震 4月14日21時26分  

本震 4月16日1時25分

2262
Date: 2016-04-15 (Fri)
知識を改めないと、またまた左翼が騒ぐ
昨夜熊本で震度7の地震がありました。余震が激しく続いているようです。震源が11kmと浅いために、地震の規模に比べて震度が大きくなりました。被災された方々にはお見舞い申し上げます。

記事の中で山岡名大教授(地震学)や山村氏は「いわゆる直下型だ」と述べていますが、直下型地震ならば、爆発が垂直方向に起こりますので、震動被害はもっと大きくなり、火災発生も件数が多くなるはずです。横揺れが大きかったという証言からも、直下型地震ではありません。ただし、ご両人とも「断層地震説」の知識内で考えていますから、現場の直下で起きた地震だから、「直下型だろう」という程度の認識なんでしょう。直下型地震の物理的な正しい解釈ができていません。

 因みにデジタル大辞泉の解説を見ると、
【直下型地震】:「内陸部にある活断層で発生する、震源の浅い地震。人の住む土地の真下で発生する地震。」
とありますから、「都市の直下で起きる被害の大きな地震」という程度の認識なのでしょう。

 気象庁は「横ずれ断層型」として「直下型」という用語を使用していません。しかし、気象庁も「直下型地震」の物理的な解釈は持っていないようです。


熊本の地震は完全な「直下型地震」ではない。(注参照

図中に解説したように、今回の熊本地震は浅い場所で「解離爆発」がほぼ水平方向(縦揺れもあったようですから、完全な水平ではないのかも知れませんが)に起きた地震といえるでしょう。

さて、この地域の地震発生確率は高くはなかったはずなので、びっくりされた方が多かったと思います。


地震確率が低いのに震度7の地震が起きた
確率計算の基礎にあるプレート論が間違っている証拠
これまでも述べてきたように地震確率というのが如何に意味のないものであるかが分かるかと思います。

また、新聞やテレビでは島村教授、八木準教授などが断層説(今回は横ずれ断層型と解説)やプレート説で解説していますが、納得できる解説は誰も行っていません。  
また毎日新聞では、現場打ちのコンクリート杭を断層と見誤った、教授の話を紹介しています。

「佐藤比呂志・東京大地震研究所教授(構造地質学)は「日奈久は非常に長い断層で、今回その北端の5分の1程度が割れた。布田川と交わる部分と非常に近く、構造が複雑だ。止めている部分が割れ、両側に止める構造がないので、余震が多発している可能性がある」と指摘する。」

さらに飛躍して、川内原発付近にも隠れた活断層があるのではないかと、左翼系の人たち(テレビ朝日など)が騒いでいます。

活断層はウソであることを早く知るべきです。

 今回の地震では余震が多い事が報道されています。余震が多いのは“地震爆発論”でしか説明できないはずですが、断層地震説のまま「流されたままの解説」で誰も疑問を抱かないのでしょうか。一度乱された解離層が安定するまで解離ガスの爆発は止まりません。「流されるマスコミ」というのは悪魔の使用人である可能性があることを知ってください。

注: 仙台管区気象台 による「直下型地震」の解説
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【直下型地震】

新聞や雑誌で「直下型地震」という語を目にされることがあると思いますが、実は、学術的に「直下型」というタイプの地震が存在するわけではありません。(そもそも学術用語に「直下型地震」という語はありません。)この用語は、マスコミで使われるようになって、一般に広まったものです。
このため、「直下型地震」の明確な定義はありませんが、マスコミでは、内陸で発生した震源が浅い地震を「直下型地震」と呼ぶことが多いようです。このような地震では、震源のごく近傍に居住地域があることから、地震の規模の割に被害が大きくなる可能性があります。このような点に着目して、「直下型地震」という用語が使われるようになったものと考えられます。
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地震学者や気象庁は地震現象の物理的な真相を把握できないために「直下型地震」の定義ができないのです。地震爆発論では正しく物理現象として把握し、メカニズムは「化学的爆発現象」と見ています。
図示すれば以下のようなものになります。

熊本地震では、最大深度となった場所と震央(震源の真上)とが少し離れていますから、完全な直下型地震とは言えませんが、横ずれ断層ができているということですから、「押し円錐」の軸が少し傾斜していたようです。完全な「横ずれ型」でもなく、完全な「直下型」でもないようです。

PS: 気象庁で東北大震災を解説した横田崇(元)地震予知情報課長がいつの間にか 愛知工業大学教授に転身していた。テレビで熊本地震を解説していたが、「ミヤネ屋」で解説していた梅田康弘(京大名誉教授)と同じように、「定説」を信奉する解説なので、ピントはずれだった。

2263
Date: 2016-04-16 (Sat)
地震学者の解説を信じてはいけない
今回の地震は最初から「横ズレ断層」と報じられていました。私は誰かが断層を見つけたのかと思っていましたが、そうではなかったようです。(注:)  
現地調査の結果、縦方向のズレもあったようです。中田教授が垂直に70cmずれていた、と語っています。

 ただし、中田教授が見つけたのが活断層ではありません。今回の地震で新たに発生した地表(地皮)が破れた傷痕です。活きた断層、「活断層」という物があるわけではありません。
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<熊本地震>断層面を確認 横ずれ垂直方向は70センチ
毎日新聞 4月16日(土)11時5分配信

 中田氏によると、横ずれの大きさは東西方向に約1.8メートルで、垂直方向にも約70センチずれていた。震源に近い布田川断層帯に沿って、田んぼのあぜ道や道路などをずらした跡が少なくとも長さ6〜7キロ延びているという。15日の現地調査ではこの痕跡は見られず、中田氏は、本震で布田川断層帯が活動したとみている。地震規模がM6.8より大きい内陸活断層地震は、地表に痕跡を残すケースがあるとされる。

 一方、筑波大の八木勇治准教授(地震学)らは地震波を分析し、16日未明の本震の発生地は布田川断層の可能性がある、との解析結果を明らかにした。八木氏によると、長さ50キロ、幅20キロの断層面が1.8メートル以上にわたってずれたとみられる。約20秒間にわたり北東方向に動いたと考えられるという。【酒造唯、藤野基文】
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テレビの解説でも、地震学者が出てきて、断層は「傷痕」ですといいながら、「傷痕」が再度動いて危険である、というような矛盾した解説を行なっています。

地震学者の解説を信用してはいけません。

 それにしても、誰かが「横ズレ断層が動いた」とコメントしたら、地震学者全員がそれに従って解説する姿は異常です。

 そういえば、池上彰氏の番組で地震学の権威とかの佐竹健治東大教授が「四国ではフィリピン海プレートが南から四国を押し込んでいるが、九州ではメカニズムが違う。九州では南北に“引っ張られて”ていて、構造的に横ズレ断層ができる。」と決め付けていました。(2/2編の18:10辺りから参照)

・自重で沈降するはずのフィリピン海プレートが、どうして四国を押して“圧縮”させるのか?
・九州はどうして、四国とは別の“引っ張り”になるのか?

 確たる解説も無く「この地域で起きる一般的な地震のメカニズム」を妄信しておられるような空気でした。

注:
最初に「横ズレ」を発表したのは気象庁です。

熊本地震のメカニズム「横ずれ断層型」 気象庁
2016/4/14 23:54

 気象庁は14日午後9時26分ごろに熊本県などで最大震度7を観測した地震のメカニズムについて、南北方向に引っ張られてずれる「横ずれ断層型」と明らかにした。同庁は「この地域で起きる一般的な地震のメカニム」と説明した。

  気象庁や佐竹教授は中田教授が現場で見た縦ずれ70cmをどのように説明するのだろうか?

2264
Date: 2016-04-17 (Sun)
どうして新説に目を向けないのだろう?
熊本の地震は16日未明のM7.3地震が本震であると判断されました。それ以前の地震は前震とのことです。M7.3の発生後、地震の回数が急増し、17日午前8時半の段階で積算回数が162回を超えたようです。これは中越地震の総回数を超える激しい規模です。産経新聞の報道を紹介します。
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熊本地震 地震回数が中越地震超え最多に 熊本市南西側にも拡大
産経新聞 4月17日(日)12時40分配信
 熊本地震では14日夜に起きたM6・5の地震以降、余震が多数発生しており、M3・5以上の地震回数が同規模の地震としては最多ペースで発生。7年の阪神大震災以降、内陸部で発生した直下型地震としては新潟県中越地震(M6・8)、20年の岩手・宮城内陸地震(M7・2)に次ぐ過去3番目のペースで推移していた。
 その後、16日未明に発生した本震とみられるM7・3の地震以降、再び活動が活発化。17日午前8時半までに162回を記録し、約150回だった中越地震を超えた。震度1以上の地震回数は、熊本地震に伴って活発化した同県阿蘇地方や大分県中西部と合わせて17日午前10時までに計410回となっている。
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図は16日13時30分の段階での積算回数ですが、これは明らかに、二つの「本震」が起こったと見るべきではないでしょうか。最初の本心の余震が終わる前に新しい本震が起きたと見るべきでしょう。

 そもそも、地震の真相を把握しないで「前震」、「本震」、「余震」を区別しても意味が無いと思います。
一箇所で160回を超える余震がどうして起きているのかを探求するべきです。地震の原因を「ひずみの開放」と考えて、思考停止していてはいけません。

 本日の報道STATION・Sundayを見ていたら、左翼系活断層屋さんW教授が、意味の無い解説をしていました。過去の地震が作った傷痕である断層の長さの“長短“に拘って、「気象庁は短く見積もって、M7.3の発生を見誤ったのだろう」と述べていましたが、説得力がありません。長野智子キャスターが原発危険視を煽るためにW教授を呼んだのでしょうが、不発でした。

 余震の真相は「熱解離した水素と酸素が爆発と再解離を繰り返している」という化学反応を想定しないと、真相を知ることはできません。
 解離層が安定するまで、余震は止まりません。何故このような簡単なメカニズムが理解できないのでしょうか。

新しいことを、何も学ぼうとしない学者さんたちは[2136]で述べた“ピロリ菌”の親玉のような存在として、“主治医”の目には映るのではないでしょうか。

正露丸が流下してくるのか、手術なのか知りませんが、革命的な「世直し」がやってくるでしょう。少なくとも、「胃内部の洗浄」という規模の洗い流しは必要でしょう。

2265
Date: 2016-04-18 (Mon)
政府は本末転倒の地震調査を中止せよ
政府の地震調査委員会が開かれ、「活断層が想定を超す動きをしていた」という結論を発表しました。

報道された記事を見ると、概略以下のようにありますが、まったくの見当違いです。政府の委員会は何を調査しているのか分かったものではありません。

・ 布田川断層の東側に、想定していなかった断層が阿蘇山カルデラまで延びていた。
・ 断層の判定を短かく見積もっていた。
・ 地震発生確率をやや高い0.9%と推定していたが、1.0%を超える活断層は全国の半数を超える。この程度でも大きな地震が起きてしまった。
・ 割れ残りがあるから余震に気をつけろ。

テレビで拝見すると、大勢の学者や官僚が集まって議論しているようでしたが、結論は上に述べたようなことで、地震の原因と結果との因果関係が逆転している支離滅裂な内容です。
記事の横に記入したように、「断層は地震の結果として、起きているだけ」です。今まで見つかっていなかった“阿蘇山カルデラまで延びる断層”というのは今回の地震で新しくできた傷跡に過ぎません。
昨日の記事[2264]に紹介したW教授も「断層の判定が甘かった、短く見積もっていた」とキャスターに語っていましたが、まったく関係がありません。地震発生の確率計算というのも、プレート論をベースに考えられたものであり、まったく意味がありません。

地震学者と政府関係者は
本末転倒の議論を中止せよ!
東大を頂点とする
日本の地震学研究を
一旦見直せ!
以下の映像はNHKの報道です。

2266
Date: 2016-04-18 (Mon)
セミナー読者からの質問
「地震爆発論を広めようと尽力しているが、専門的な知識(鉄鋼関係)を持つ方を説得できないでいる」という方から次のような質問を受けました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『そこで二つほど単純な疑問がありますので、教えていただけたら幸いです。

@:水の熱解離について
水が高温で水素と酸素に解離するためには、2000℃とか3500℃とかの高温が必要とされています。
しかしマグマの温度は800℃〜1200℃と言われています。
水の熱解離はまた、銅と塩素とが存在する中、500℃くらいでも熱解離するプロセスもあると聞きます。
しかし、そのような条件が地中で揃うのは難しいのではないでしょうか。
とすれば、短い日数の間に、何百回という熱解離と爆発は起きるのはどういうメカニズムでしょうか?

A:天然ガスの爆発について
天然ガスはメタンが主成分ですが、自ら爆発することはできません。
そこには酸素または空気が爆発限界の範囲内で存在しなければなりません。

地中に天然ガスが存在したとして、そこに天然ガスと混合して爆発気体を作れるだけの酸素または空気は、どこから入って来るのでしょうか?
単純すぎる疑問ですが、目からうろこが落ちるご回答をお待ちしております。』 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
@:水の熱解離に関してはまだ詳細は分っていないのではないでしょうか。[2178]、[2179]に紹介したように、よく分っていない未知の科学であるからこそ、消火作業中に思わぬ爆発的火災が起きるようです。三重県で起きたゴミ処理場の爆発も天津での爆発も未解決のままになっています。  
つまり、大火災で高温度になってしまっているところに、安易に水を掛けるのは危険であるということが理解されていません。

一気圧の下での解離度は1200度ではほぼゼロですが、2000度を超えると、次第に高くなっていきます。福島第一原発で爆発が起きたのは、原子炉の冷却に失敗し、3000度近くにも上昇したから解離ガスが発生したのではないかと疑っています。

マントル物質は熔融しているというのが石田理論の主張(地震波形から証明できる)するところですが、実際にどのような解離度でマントルが存在しているのかについては、未知の部分がたくさんあります。 ただ、火山学者に聞いてみようにある次のような回答は、地上で採取できる固形化した熔岩、つまり水を全て放出して固まった熔岩を再度熔融させるのに必要な温度のことです。
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岩石の融ける温度は岩石の種類によって異なりますが、日本で見られるような普通の岩石の場合、800度から1200度程度で融かすことができます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
地下にあるマグマ(マントル物質)には解離水(酸素と水素のプラズマ化した物質)と結合水(当然臨界状態の水)の形式で大量の水が含まれていますから、もっと低温度でも融解していると思われます。 また、炭酸カルシウムは900度程度で熱解離することが知られていますが、臨界状態の水には多くの物質が溶解されていますので、銅や塩素だけでなく、他の物質の存在による熱解離の促進現象もあるはずです。

熱解離現象と酸素と水素の結合現象(爆発現象であり地震の真の原因)が数時間で繰り返されていることが激しい余震の原因だろうと推定されますが、プロセスの概略は余震が起きる理由にあるとおりです。マントル内の温度は600〜1200度というような低温ではないと考えられます。地球の中心部では数千度にもなるのでしょうが、深発地震が700kmを超えると起きていないことから推定して、700km付近で結合水は全て解離水に置き換わっているのだと推定できます。

解離させる能力(何%まで解離が可能かという度合い)は圧力と温度によって変化しますが、その場所での温度と圧力に応じた解離能力の範囲内で安定していれば、爆発(つまり地震)は起きません。しかし、一度安定が崩れると(震動するが如くに)解離と結合プロセスを繰り返して、その場の解離能力に収束していきます。これが余震現象が終了するときです。

 いずれにしても、現状では未知の科学ですから、地震学者には真剣に探求して欲しいと思っています。

A:地震時の火災の原因となる天然ガスの燃焼があるとすれば、たしかに、酸素の存在する地上に漏出してから起きる現象であろうと考えています。地震そのものには、天然ガスは関係しないと思います。解離ガスそのものが酸素と水素の混合ガスですから、地下に於いても化学反応が可能であるはずです。  

 以上を回答とします。

2267
Date: 2016-04-19 (Tue)
地震学者の「歪」という概念がおかしい

NHKが今回の地震に関して専門家に聞いた話を報じています。
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熊本地震 どうなる活断層
4月18日 22時10分

今月14日の震度7の地震をきっかけに、熊本県や大分県では規模の大きな地震が相次いでいます。地震活動はいつまで続くのか、その範囲は拡がるのか、今回の地震に関するさまざまな疑問を専門家に聞きました。


今までは存在しなかった傷が、新たにできたというだけのことです。

Q 九州で地震が起きやすくなっているのか?
活断層のメカニズムに詳しい東北大学の遠田晋次教授は、16日と17日に行った現地調査などをもとに、16日の大地震によって周辺の活断層にどのような影響が及んでいるかを解析しました。
その結果、17日の大地震でずれ動いたと考えられる活断層帯の北東側と南西側、それに北西側や南東側で、放射状に地震によるひずみが加わっているとみられることが分かったということです。新たにひずみが加わったところには、熊本県阿蘇地方や大分県、それに震源の南西側など、その後、地震活動が活発になっている領域が含まれていました。遠田教授は大地震によって、ひずみが高まったことで地震活動が活発化したとしています。 のうち、阿蘇地方や大分県ではマグニチュード5クラスの地震が起きたことで、その周辺でさらにひずみが加わり、地震が起きやすくなっていると分析しています。

Q さらに大きな地震がくる可能性は?


「歪が再配分されて、新たな歪が発生した」、こんな話は御伽噺です!ウソです!

遠田教授の解析によると、震源の南西側の領域には、熊本県を縦断する複数の活断層からなる「日奈久断層帯」があり、このうち日奈久区間と八代海区間は一連の地震でずれ動いていないと考えられ、影響が懸念されています。いずれの区間も最大でマグニチュード7クラスの大地震が想定され、将来の発生確率も、国内の活断層で高いグループに入ります。
遠田教授は「影響は阿蘇地方や大分県など広域に及んでいるほか、その後に発生した規模の大きな地震の影響で、さらに地震が起きやすくなっているため注意してほしい」と指摘しています。

Q 地震はいつまで続くのか?
気象庁は「今後いつまで活発な活動が続くのか見通しは難しいが、少なくとも1週間程度は警戒してほしい」としています。

さらに遠田教授は「体に感じる地震は、今後、1か月から2か月で急激に減る可能性はあるが、それよりも規模の小さな地震活動は数年以上にわたって活発な状態が続くとみられる。地震の規模は時に大きくなる可能性もあるので、活動の推移を長期間、監視することが必要だ」と話しています。


この人は力学が分かっていません!

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断層地震説では地震によって歪が解放されるのではないでしょうか。歪が再配分されて、新たな地震の原因になる、というのは大きな矛盾です。

[1644]余震は何故終息しないのかに紹介しましたが地震学会の広報誌にも「本震の発生によって、破壊された領域近くの岩石は、新たに歪みを加えられたことになります。この歪みによって引き起こされる地震が余震です。」という解説があります。「長年蓄積された歪みが開放されるのが地震」というのなら、「地震によって新たに歪みが付与される」というのはおかしな話です。

[1838]などで何回も解説しましたが、力学で使用する「ひずみ(strain)」という用語は「応力(stress)」と対応したものです。たとえば、地震の後で家が歪んでいますが、これは応力と対応していない“死んだ変形”(deformation or distortion)です。
 [1838]で解説しましたが、元に戻らない“死んだ変形”のことです。力学上のひずみ(strain )とは応力(stress)と一対一の関係がある“活きた変形”のことです。つまり、力の作用がなくなって、応力が無くなれば、歪みもなくなり、元に戻ります。日本語は「ひずみ」と「ゆがみ」の区別がついてなく、どちらも「歪」という漢字を当てるので誤解するんですが、力学的には明確な違いがあります。

 一例を挙げましょう。地震の時には高層ビルが揺れますが、揺れているときの歪みは“活きて”います。しかし、倒壊したビルは“死んだ”歪みを残すだけです。

 地震学者は力学音痴です。精神的な意味のストレスと力学的意味のストレスとの混同もあるように思います。

2268
Date: 2016-04-19 (Tue)
小気味のいい“定説地震学者批判”
小生の東京講演にはいつも聴講してくださる方が、「ネコ虎紳士の徒然ブログ」というブログを書いて、石田理論を何度も紹介してくださっています。今日はメールで地震爆発論学会の今後の方針などにアドバイスを頂きました。
 定説の地震学者を批判する「破綻が明らかな活断層理論、熊本大地震に説得力ゼロか!」と題するネコ虎紳士の小気味良い文章の一節を紹介します。
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 突然の熊本大地震も収まるかと思いきや、それは前震で今日の地震が本震とか。虫が湧いたようにどこやらから沢山の地震学者らしき人物がテレビ、新聞に出てきて、しゃべるしゃべる。

 しかし、全員が単に活断層を連呼するのみで、情報量はゼロに等しい。地震自体の原因を活断層がずれたということにしているのだが、なぜずれたのかの説明はない。引っ張る力が働いて活断層がずれたというが、そもそも引っ張る力はどこから生じたのか説明しない。言ってみれば、活断層がずれたからというしかない。なぜ活断層がずれたのか…。もう循環論で説明にも何もなっていない。
引っ張る又は押す力がどこから生じたのか説明しなければ、地震の原因を説明したことにならないのに、そんな小学生レベルのことにもこの専門家たちは気がつかないのだろうか。  

 例えば、鍾乳洞のように地下深くに空洞があって、その穴の中に岩盤が崩れたのなら地震発生の理由も分からないではない。

 しかし、そんな説明はしない。地下に溜まったエネルギー、とか地層に溜まった歪とか何の証明もないまま勝手に説明に使ってしまう。これが科学といえるのか。単なる物語、想像、地震学者村のおとぎ話でしかない。

また、余震発生の説明が全くできない。活断層がずれて大きな地震が発生したあと、次の地震つまり余震はどんなメカニズムで発生するのか説明しない。何度も続いて余震が発生するのか説明しない。むにゃむにゃとお茶を濁す。

 だいたい地層というものはスカスカなのか詰まっているものなのか。普通は詰まっているだろう。そこに引っ張る力が生じること自体が不思議な現象だ。

テレビで学者が地層の模型を持ちだして、左右に引っ張って見せる。これが地震の原因なんです、としたり顔でいうが、30センチほどの四角い模型なら引っ張ってずらすことができるが、地層はずっと100キロも200キロもつながっているのではないのか。そんな簡単にずらすことはできないはずだ。模型で誤魔化しているのはみえみえだ。本当は地震学者もいい加減な説明しかしていない、いやできないということをしっているのではないか。だから、説明はどの学者も気象庁も平板なことしかいうことができないのだろう。

言うことに事欠いて、遂にお手上げの地震学者が出てきた。今日の東京新聞夕刊の記事だ。

不意打ちの「本震」 別断層を刺激 玉突き地震

 熊本県を中心とする地震は十四日にマグニチュード(M)6・5の「前震」が起きた後、十六日未明にさらに大きなM7・3の「本震」が起きた。震度6台の強い揺れをもたらす地震が相次ぐ異様な事態で、震源も東側の大分県に広がりを見せている。何が起きているのか、専門家に聞いた。 ・飛び火  

 名古屋大の鷺谷(さぎや)威教授(地殻変動学)は「今回のように、地震活動が飛び火して急激に拡大していく事態は、日本中の専門家にとっても未経験だ。本震、前震という通常の概念を定義として超えている」と話す。  

 震度6台の地震が相次いでいるのは主に布田川・日奈久断層帯。その東の大分県側に弱い断層が集中する別府−万年山断層帯が広がる。京都大の入倉孝次郎名誉教授(強震動地震学)は「余震が多いのは、活断層が集中している地域で発生したからだ。エネルギーがたまっていた断層で発生した地震が引き金となって、隣接する断層を刺激し、玉突きのように地震を誘発していったと考えられる」と説明する。
・枝分かれ
 誘発された地震の大きさからも、それは推測される。「同じ断層での余震の場合、割れ残ったところが割れていくのでさほど揺れは大きくない。今回は別の断層で地震を引き起こしているので、大きな余震となっているのだろう」 (後略)

「地震活動が飛び火して急激に拡大していく事態は、日本中の専門家にとっても未経験だ」とか「余震が多いのは、活断層が集中している地域で発生したからだ。エネルギーがたまっていた断層で発生した地震が引き金となって、隣接する断層を刺激し、玉突きのように地震を誘発していったと考えられる」とか適当なことをいって誤魔化している。

要するに、今の地震学というのはこの程度のレベルなのだ。この学者たちは毎日何を研究しているのだろう。全く五里霧中なことをみんなで活断層、活断層とお経を唱えて日々を過ごしているのだろう。そもそも九州は今後30年以内に震度6強以上の起こる確率はほとんど起きないと想定していたのだ。

 今や、地震学の転換が早急になされないといけない。いまもっとも説得的な地震論は、石田昭氏の提唱する地震爆発論というものだ。
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 これだけ理解してくださる方がある一方で、かつての私の同僚だった教授連中も「地震を予知したら、信じるよ」とか揶揄するだけです。  

古希を過ぎること4年が経ちました。言いたいことだけ残しておけば、やがて誰かが分って、地震学革命を推進してくれるだろうと思って、活動を継続していきます。

 読者の中で、ブログ等により地震爆発論を拡散していただければ有難く、かつ嬉しく思います。

2269
Date: 2016-04-19 (Tue)
気象庁や地震学者がなんと説明しようとも、地震は爆発現象である
 本日の産経新聞に、熊本の地震が発生したとき「『ドーン』と大きな音がして、爆発か何かがあったのかと思った」という記事がありました。
大きな地震を震央近くで体験した人はたいてい同じよ うな音を聞いています。唐山大地震では唐山駅の駅員が「急行列車が正面衝突でもしたのではないかと思った」と語っています。

体験談は全て、地震は爆発現象であることを教えているのですが、このような大音響は活断層理論では説明できないために、学者が取り上げることはありません。

 また大きな地震になると、墓石や石塔が吹き飛ぶような大きな加速度が発生し、瞬時に家を破壊することがあります。 今回の最初の地震(4月15日)でも1580galという大きな加速度を記録しています。
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最大1580ガル、短周期だった地震動
2016/04/15
 防災科学技術研究所が「熊本地震」の地震動の特徴が分かる観測データを公開した。最大加速度は益城町の観測点の1580ガル。卓越周期は、加速度スペクトルをみると0.5秒前後と短周期だった。


KiK-net益城の地震動波形。最大加速度1580galは三成分合成値(資料:防災科学技術研究所)
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また、宮城・岩手内陸地震では4022galという、噴火を思わせるような加速度が発生し、大きな崩落が起った事は記憶に新しい事です。

こうした、崩落や、大きな加速度現象は、弾性体としての断層が跳ね上げるという説明では納得できるものではありません。よって、地震学者は「跳び石現象」とかにも関心を向けません。
 980galを超える加速度とは岩石が吹き飛んで、人の命を奪う凶器となるという意味です。

 気象庁や、地震学者がなんと説明しようとも、「地震は爆発現象である」ことを庶民は理解しておいてください。

2270
Date: 2016-04-19 (Tue)
“新しい活断層発見”という滑稽さ
 地震後の調査によって新たな断層が見つかった、と報じられています。いつも同じことが繰り返されますが、「新たに傷ができた」ということだけであるのに、専門家という方々がこれに気付かないというのは、滑稽なことです。
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益城町中心部へ延びる新たな断層…1・2mずれ
2016年04月19日 10時37分
 熊本県でマグニチュード(M)7・3の本震を起こしたとみられる布田川(ふたがわ)断層帯の北側に、新たに断層が動いた痕跡を確認したと、広島大のチームが18日発表した。  

 この断層は、長さが約5キロ・メートルで、最大で約1・2メートルの横ずれを起こしていたという。チームは「断層は益城(ましき)町の中心部に達しており、大きな被害をもたらした可能性がある」と話している。


未発見の断層を見つけた、というのはウソです。
新しい傷ができたというだけのことです。

 調査は、中田高名誉教授や熊原康博准教授らのチームが16〜17日に実施。新たに見つかった断層は、布田川断層から分岐し、西側にある同町役場方面に向かって延びていた。断層の延長線上には家屋の倒壊が激しい地域が広がっている。  

 チームによると、断層は、国土地理院の作製した活断層図にも載っていないという。周辺は川の水流で土砂が堆積した低地で、熊原准教授は「断層は川の作用で地形が変わったために、見えなくなったのだろう」と話している。
2016年04月19日 10時37分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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活断層と言うのは、単なる地震の傷痕だから、それを調査したところで、あまり、意味はありません。

 広島大のチームは「国土地理院の作製した活断層図にも載っていない、断層は川の作用で地形が変わったために、見えなくなったのだろう」とコメントしていますが、このような滑稽な話を学者もマスコミも気付かないで、何時まで繰り返すのでしょうか。


なお、産経ニュースでは次のように報じられています。
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阿蘇カルデラ内で断層確認 M7・3地震「布田川断層帯」50センチずれ

 熊本県で16日に起きたマグニチュード(M)7・3の地震を起こした「布田川断層帯」が地表に出現したとみられるずれが、阿蘇山のカルデラ内にあるのを、現地調査をしている中田高・広島大名誉教授(変動地形学)らが19日、発見した。この断層帯が、カルデラの中にまで延びているのが確認されたのは初めて。

 共に調査している鈴木康弘・名古屋大教授(変動地形学)によると、断層を確認したのは、大規模な土砂崩れや住宅の倒壊が相次いだ熊本県南阿蘇村の農地。益城町で見つかった断層と同じく、断層を挟んだ反対側が右方向にずれる横ずれ断層で、水平方向に少なくとも50センチのずれが確認された。

 断層が直下に延びていたため南阿蘇村では揺れが強くなり、被害が大きくなった可能性が高いという。断層は、さらに阿蘇山に近い北東方向に延びている可能性もある。気象庁は地震後、阿蘇山の火山活動に変化は見られないとしている。
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「断層を挟んだ反対側が右方向にずれる横ずれ断層(右ずれ断層)」というのは、下図に示すように、震源が浅く、水平に爆発が起きる場合に現れる“傷痕”の一つ(もう一つは左ずれ断層)です。断層と爆発方向を現地に合わせて図示すると概略右図のようになります。

このような地震に関する知識は石本巳四雄先生の“押し円錐理論”として戦前から知られていたものですが、戦後はアメリカ渡りの地震理論に“洗脳”されて、学者もマスコミ人も理解ができなくなっています。

 後世の人からは「随分長い間、愚かな研究のために血税を払っていたんだね」と言われるでしょう。

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