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671
2003/11/24(Mon) 18:03
パトロス
佐久間象山の地震予知儀が働かなかった理由

坂柳先生によると、佐久間象山が考案した磁石落下式の地震予知器が失敗したのは磁石の下部に鉄片を吸着させたからだそうです。側面に吸着させないと成功しない理由を次のように述べておられます。

さて、この磁石は地震の後に磁力が回復しているから、地震により磁石の磁力が失われたのではなく、地震により磁力を打ち消す磁界が発生したと考えるべきである。その磁界は地電流により発生したものである。ビオ・サバールの法則によりその磁界の方向は地面に平行である。即ち、吊るしてある磁石の側面に吸着されている磁力が打ち消されたことになる。地震によってすべての磁力が消えたのではない。佐久間象山によって作られたと言う安政の地震予知儀が働かなかったのは、磁石の下に鉄片を吸引したからであろう、地電流によっては上下方向には磁力の変化は無い。又、地震の前の磁力の変化は余り強いものではない。今度の阪神・淡路の大震災でも磁石が落ちたという報告はない様である。これらのことを勘案して平成の地震予知儀として次の様な物を考えた。

そうして考案された先生の予知器はニューオフィス10
http://www.ailab7.com/sakayanagi.html
に紹介するようなもので、ANSの各センサーは先生の忠告に従って、磁石を鉄片の側面に吸着させてあります。

672
2003/11/25(Tue) 13:46
パトロス
26日地震説を支持する理論はない
明日26日に、東海地震が起こるとか南海地震が起こるとかのうわさが在るようです。ANS観測網ではそうした予兆はまったく現れていません。年に何回かこうした騒ぎが起こりますが、騒ぎに巻き込まれる原因は合理的な地震発生理論が不在であるためのように思います。ANSの観測会員の間では、とり@仙台さんのHP

http://popup7.tok2.com/home2/toritoritori/ans.htm
の扉にもありますように、そうした騒ぎに影響される雰囲気はないと思っています。
一方、プレート説は合理的な理論ではないと私は思っていますが、東海地震はいつ起きてもおかしくないということになりますので、奇数月の26日に大きな地震があったという些細な経験則が意味あるかのように思われてしまいます。ANSの会員以外の方でも石田理論に注目してくださる方が居られますが、そうした方々ならば、「大地震ならマグマ内部で解離したガスが高圧状態になって岩盤を広範囲にわたって押し上げる、だからマイクロクラックの発生、地電流の発生、局所的磁界の形成、コンパス異常、とつながる筈、そうした現象が現れないのに、大地震発生を心配するのは杞憂というものだ。」という理性的な対応が取れるものと思っています。

経験則も大切ですが、合理的でなければいけないと思います。奇数月の26日説を説明できるような合理的仮説はありません。合理的な経験則を合理的に説明できる仮説としての地震発生理論を見出すことが大切だというのが石本博士の教えです。

673
2003/11/28(Fri) 10:35
パトロス
やっぱりなかった26日大地震
やはり、26日には大地震の発生はありませんでした。テレビの水スペも途切れ途切れで見ていましたが、内容的にはつまらないものでした。こうした番組ができるのも、遠因はプレート説にあるのだなあと、改めて認識致しました。

番組の中で解説される地震学者は皆さんプレート説に立脚されていて、プレートの潜り込みを信じておられる発言ばかりでした。蓄積された潜り込みの量が反発するぎりぎりのところまで来ているとか、かろうじてピンで留まっている状態だが、今ピンが外れようとしている、というような解説(言葉は鍵という違った表現だったかも)ばかりでした。地震の専門家たちがそういう解説をされるのならば、大地震はいつ起きてもおかしくない、26日には起きなかったが、今日かもしれないし、明日かもしれないということになってしまいます。地震学者にはそれを否定する説得力はないと思います。こうして延々と地震に怯える不安な日々を送らせることになっています。
しかし、プレート説から離れて地震発生を熱解離した解離ガスの爆発現象だと理解すれば、大地震が切迫している理由は何も見当たりません。毎日のように起きている小さな地震は、小規模の爆発がいたるところで発生していることを教えてくれています。定説を早く脱ぎ捨てて、地震に怯える生活から抜け出ていただきたいと思います。大地震ならば、科学的計測などしなくてもマヤの酋長は把握できました。それくらい明瞭に前兆が現れるはずです。コンパスや磁石、簡単な電磁波メーターによる観測で十分検知できるものと考えています。

地震学者は小さな地震まで把握しようとしていますし、小さな地震を把握できない手法を認めようとされない傾向がありますが、これが却って地震学や地震予知を難解なものにしてしまっているように思えてなりません。小さな地震ほど、事前に把握するのは困難ですが、また把握する必要もまったくありません。

674
2003/11/28(Fri) 18:53
パトロス
コンパス・磁石の観測記録簿
とり@仙台さんのHP http://popup7.tok2.com/home2/toritoritori/に続いて、さざなみやっこさんのHPhttp://www3.ocn.ne.jp/~sailor/jishin.htmlにも観測記録のページが追加されました。コンパス、各種安心センサー、電波時計、簡易電磁波メーターなどなどの観測結果が報告されています。異常があった場合のみ記入するということですが、こうした観測記録のページがどんどん増えていくと、大型タンカー(定説地震学)も進路を変えてくれるのではないかと期待します。ANSの記録簿では、ひとつの観測点での時系列的変化が把握し難い面がありますので、こうした観測記録簿がどんどん増えることを願っております。
675
2003/11/30(Sun) 00:19
パトロス
30日〜4日大地震説を支持する根拠も存在しない
最近はROMに徹するようになってしまったある地震サイトの掲示板を久々に覗いてみました。11月30日から12月4日の間に阪神大震災以上の大きな地震が来るという予告に怯えているという書き込みがあり、同じ情報によって何人かの方が動揺しておられるようでした。「地震予報」をだしているというそのサイトも覗いてみましたが、「科学的根拠を基に、地震発生予測を致します」と謳ってあるのに、何処を探しても納得できる根拠は見つかりませんでした。

また、「大型地震発生の可能性が強まりました。期間は、11/29〜12/04頃と予測しています。念のため警戒して下さい。発震地域は、全国的ですが、優先順位的に東北・北海道・関東・中部・近畿・中国・四国・九州・南西諸島の順位と予測します。(阪神・淡路大震災や台湾大地震に様相が似ています。)」

とあるのですが、予想震度は1〜5とも書いてあるので、理解に苦しむ「地震予報」だなあと思いました。この予報に関してもセミナー[672]の内容をそっく再掲して、合理的根拠は存在しないと述べておきたいと思います。

676
2003/11/30(Sun) 22:07
ノリマン
大衆を不安がらせる地震予報は止めて欲しい
「地震予報」で検索すると、すぐにそのサイトが分かりました。その中で、
「明日11/30は、完全に地震発生佳境に入っています。地域指定困難で全国的に地震発生の可能性があります。もし、地震発生があるとすれば、震度は、1〜5程度。」

と言う記述がありました。地震が佳境という表現は不適切だと思います。佳境とは辞書を引くと「物事が進行しておもしろくなったところ」とあります。対岸の火事を面白がっている子供と同じで、震災犠牲者の神経を逆なでする言葉だと思います。また地域が全国的というのでは、予報になってないと思いますし、震度1〜5というのでは、ハズレタと言われないための予報なのかなと思ってしまいます。大衆を不安がらせる地震予報は止めていただきたいと思いました。

677
2003/12/03(Wed) 18:16
パトロス
地震騒動が起こる原因
ノリマンさま、確かに困ったものですね。こうした情報に影響されるのも、地震現象が正確に把握されていないことに原因があると思います。地震学を昭和の初期までバックさせて石本理論から再スタートさせれば、地震学はもっとすっきりしたものになると思います。

石本博士が考えたマグマ貫入の原因が解離したガスの爆発にあることを認めれば、たびたび起こる地震騒動から解放されると思います。つまり、定説は物理的に矛盾のあるプレート説と弾性反発説を採用しているものですから、地震の発生メカニズムが不明瞭で、ささいなことにも「幽霊の正体見たり枯れ尾花」的騒動が起こります。それは大地震とは関係ないと説得できなくなっているからです。

いつ起きてもおかしくないという根拠はプレートが潜り込む量が反発する限度ギリギリのところまで来ているに違いないという誤解からきています。

私はプレート説は間違っていて、石本博士が「かかる主張は岩石の本性を認めず、自然を曲視する行為だ」(セミナー[664]参照)と指摘されたように、岩石の性質を曲解した理論だと思っています。

枯れ尾花にビクビクしている姿が、ネット上頻繁に起こる地震騒動のように思えてなりません。

678
2003/12/04(Thu) 22:51
パトロス
正確な地震規模の推定は困難である
以前にもニューオフィス32 http://www.ailab7.com/nihonkaiM7.1.htmlなどで関東圏の地震規模は過大表示になるという話をしましたが、地震の規模(マグニチュード)を正確に測定することは困難なことだと思います。マグニチュードに関しては地震学会のFAQ36http://www.zisin.gr.jp/ に次のような解説があります。

「地震のマグニチュードは、原則として、震源から一定の距離の場所における地震波の振幅で表します。ところが、地震では、周期の長い(ゆっくりとした)波や周期の短い波、縦に揺れる波や横に揺れる波などいろいろなタイプの波がでるため、どの波に注目するかで、その振幅(=マグニチュード)が変わってきます。(後略)」

このように原則として「一定の距離の場所における地震波の振幅」から決めているのです。しかしこれでは震源地での正確な地震規模にはならないわけです。たとえば一本のダイナマイトを緻密な岩盤の内部で爆発させれば一キロ先でも揺れを感じるでしょうが、砂漠のような砂地の内部で爆発させれば、一キロ先では無感となるでしょう。関西圏では緻密な岩盤(地殻第二層)の上に厚い砂地(セミナー[658]http://www.ailab7.com/log/eqlog651-660.htmlの表現ではスポンジ)があるような地殻構成なのですが、関東圏では砂地が薄く、地殻第二層が浅いところに位置していますのでよく揺れます。そのために、マグニチュードの値が関西圏よりも大きくなってしまう可能性があります。

ではどうしたらよい良いのかということですが、私にも名案はありません。ただマグニチュードとはそういう不確かなものだという知識を持った上で解釈していくことが大切だと思います。

679
2003/12/06(Sat) 00:14
パトロス
定説では説明できない地震前の不気味な音
定説が正しいとは信じられない理由の一つは、地震が発生する前にも聞こえるゴロゴロという快音現象です。ライブラリー3http://www.ailab7.com/lib_003.html#lcn003にも

「昭和19年12月の東南海地震の話を義父から聞きました。あの日は朝から「ゴロゴロー」という怪音が聞こえていたそうです。沖合いでアメリカの潜水艦が演習でもやっているのかと思っていたそうです。」

とありますが、最近でも地震には至らないが、地鳴り音が聞こえて心配だと言う声が地震のサイトにありました。また安政大地震を伝える「熊野の国の物語」には次のような記述があります。

安政元年の十一月数日前から西の方の乱雲の中にドロドロと不気味な音がひっきりなしに鳴り響き、沖の方では海鉄砲と呼ぶ海底地震が轟き続けた。<br>町の人々は色青ざめて竹籔や丘に避難し、只オロオロと手を合せ念仏をとなえ続けるばかりだったが、お日様が赤く濁ったように見え始めた午さがり、突如轟々と云うすさまじい地鳴りと共に大地が震え出し、倒れる家は数も知れず、泣き叫ぶ声や救いを求めるうめき声は八方に沸き上がり、消防隊は必死になってつぶれた屋根の上を飛び廻って出火を防いだ。

とあります。果たしてこうした地震の前から聞こえる不気味な音が、地殻の弾性反発現象(地震)が起こる前から聞こえるものでしょうか。弾性反発地震説では断層が動く前には、快音など発生のしようがありません。地震とは、解離したガスの爆発現象です。小規模な爆発を繰り返しながら遂に大量の解離ガスが発生し、大爆発に至ったのだ、とするほうが真相に近いのではないでしょうか。ライブラリーにある唐山地震の記述を見ても、明らかに爆発現象としか考えられない記述だと思います。

680
2003/12/08(Mon) 09:39
パトロス
コンパスの点検
ある知人から次のような問合わせが参りました。
「影響力のあるひとから、一週間以内に大地震がある。関東方面には行かないように・・・。と聞いたけれど、本当なのですか。」

というものです。ANS観測網にはそのような兆候は出ていません。とお答えしておきました。こうした合理的根拠意のない話が横行するのもセミナー[677]で述べたように地震発生の理論が明確になっていないことが原因のように思います。今後ANSの観測会員(180名を超えました)にもこうした問合わせがいくのだろうと思いますので、なるべくこまめな観測をお願いしたいと思います。

ところで、長らくコンパスに変化がない場合には、磁針の支点に固着性ができているケースがあるかも知れません。そこで、一週間に一度くらいは、鉄片を近づけてみて、磁針の固着性を解消することでメンテナンスを図っていただきたいと思います。会員以外にも多くの方が、コンパス観測をしておられるように思いますので、あえて会員用掲示板ではなく一般用掲示板にて点検のお願いをいたします。

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