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53.まったく不確実な温暖化シミュレーション



 「新・地球論」という雑誌の地球温暖化に関する記事の中で、タイトルのような見出しで、地球温暖化シミュレーションが複雑すぎて現状ではまったく当てにならないことが述べられています。その中に南極の氷の話が、ありました。

 南極大陸の氷の記録

 南極大陸の氷は、つの意味で地球温暖化をめぐる議論の鍵になっている。

 第は、大陸全体を2000メートル以上の厚さでおおう万年氷(氷床)の研究結果についてである。ボーリングによって深さ1000〜2000メートルから得られる氷のサンプル(氷コア)には、過去10万〜20万年間の地球大気の歴史が保存されている。雪氷学という比較的新しい研究分野では、この氷コアに閉じ込められた太古の空気の泡から、過去の地球の寒冷期や温暖期、それに二酸化炭素をはじめとする大気成分の変動までわかるとされている。とすると、これらのデータをもとにすれば、今世紀の人間活動による二酸化炭素の放出が、自然変動以外の要因としてどのくらいの影響をもつかがわかるはずである。

 第は、温暖化が進むと南極の氷が解けて世界の海面が上昇し、人類文明がおぼれるという話と関連している。

 南極大陸の氷の総量は全世界の氷の90パーセント以上に達する。ハンセンらは、これが金部解ければ海面は最大70メートル上昇すると計算して見せた。そして、温度が最大C上昇すれば、一世紀以内に海面は5〜6メートル上がり低地が水没するだろうと述べた。・・・と言う記事です。

[解説]

地球温暖化のシミュレーションが当たらない原因の一つは、地球内部から放出される熱量が考慮されていない、ことにあります。Lib.41に示したように、海底火山からマントルの熱が放出されて海水温度を高めていることが、計算に組み入れられていないのです。これは地球意識が意識的に放出していることを理解していない現状のサイエンスでは不可能でしょう。

さてこのまま熱の放出が進んで、南極の氷が全部溶け出せば、世界の平均海面が70メートルも上昇するとありますが、これは世界各地に伝わる洪水伝説を想起させます。ノアの箱舟伝説も古代人の経験が語り継がれたものなのでしょう。雪と氷で再び極地に水が閉じ込められた時、洪水が引いたと理解したということだと思います。

地殻変動・巨大地震による重心移動、地球内部の熱放出が原因で生じる極地氷の溶解による重心移動、二つの重心移動が原因で生じるポールシフトは今までに何回も、地球の姿勢を変えてきたのです。ガイヤ理論を発展させて、地球意識を忖度する姿勢を持たない限り、シミュレーションの精度は向上しないでしょう。 
                   (石田)

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