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47.深発地震面の形状分類(深発地震面はプレートの潜り込みを意味しない)


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 図は宇津徳治著「地震学」共立出版、にあったものです。深発地震面の分布を模式的に分類して示したものです。どの分類でも白い三角印の海溝部分から、分布が始まっています。日本の東北地方(北日本)はBタイプですが、この形状から、プレートが潜り込んでいくように見えたのでしょうが、Dタイプ(マリアナ)をみて、プレートが潜り込むようには誰も思わないのではないでしょうか。

[解説]
 深発地震は、地球の各地で観測されていますが、図のように震源の分布には様々の形態がみられます。

Bの分布が千島、北日本の例てすが、Dの分布のマリアナ海溝では、マントル対流が地表と垂直に地球内部に向かっていくのが見られます。EやFの分布では、途中に空白域があり、解離爆発を起こさない環境になる一定領域が存在します。

解離爆発は、温度と圧力、それに塩分濃度や、水質等によつても条件が変わると思いますので、今後の研究に待たねばなりません。したがって、現状では断定できませんが、同じ熱水・超臨界水が何回も解離と結合という化学反応をマントルの中で繰り返しながら、地球内部に取り込まれているのだと思います。
 とにかく誰も直接観察ができないのですから、なるべく理屈にかなう理論によって地球上の現象を解釈するのが妥当だと思います。それに従って、対策をたてるのが地球工学の課題です。

(石田)

深発地震に関しては、ニューオフィス23 および26が最新です。

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