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811
2004/09/09(Thu) 10:34
パトロス
Re:[810] 高角逆断層でなぜ南へ移動するのか
ノリマンさま久しぶりの書き込みありがとうございます。高角逆断層の図面は[805]の後半で話題にしたものですね。確かに、その図からは横揺れ、志摩町の南移動、規模の割には小さな津波、などが理解出来ないと思います。

私は今回の地震は(結果としてですが)水平に近い断層を生じさせる水平方向の爆発現象であったのではないかと思っています。大雑把に言えば震源地と志摩半島を結ぶ線の左右45度が引き領域でその外側は押し領域になっているのだと思います。引き領域は震源に向かって地盤が移動しますが、押し領域の地盤は震源から遠ざかるように移動します。また小規模ながら津波が起こったということは完全な水平爆発ではなくて、ある程度の角度を持った爆発であったと思います。

これは定説地震学とはまったく違う解釈ですので、マスコミ報道などとの整合性はありませんのでよろしくお願いします。図面が無いと分かりにくいですが、時間が取れたら、ニューオフィスに掲示したいと思います。

812
2004/09/11(Sat) 23:49
ノリマン
海底の変化は推定できないのか
パトロス様ニューオフィス44http://www.ailab7.com/osihiki.html の解説ありがとうございました。右ずれや左ずれという水平断層はライブラリー13の解説図 http://www.ailab7.com/lib_013_data.html
にあります図21、図25のような四象限型分布の場合ですね、これは震源が浅くて、爆発が水平の場合であることは良く分かります。しかし気象庁が訂正したという震源40キロの場合ですと、図26の関東大震災のケースのようになって、右ずれ左ずれにはならないということですね。発生した津波の観測記録などから、実際には海底にどのような変化があったかということが推定できないのでしょうか。
813
2004/09/12(Sun) 22:41
パトロス
Re:[812]海底の変化は推定できないのか
>実際には海底にどのような変化があったかということが推定できないのでしょうか。

ノリマン様 鹿島建設の竹村氏の調査報告http://www.kajima.co.jp/tech/katri/technical/earthquake1923/gaiyou/index-j.html#zu_1-2
によると関東大震災の震源は23キロということですので、今回の地震の震源が40キロだとすれば、4象限型の分布ではなく、おっしゃるように図26のような押し引き分布になるでしょうね。その場合は震源の直上でも引き領域となって、地盤がダウンしている可能性もあります。

実際にどのような隆起・沈降が生じたのかは、津波の第一波が押し波であったか、引き波であったかによって津波を地震発生時刻まで逆戻りさせてやる手法で推定できます。津波の伝播する速度は水深の平方根に比例しますので、海図があればその上で第一波がどこで発生したかを逆算することが出来ます。各検潮所の潮汐記録があれば可能なことですが、計算した方があるかどうかは不明です。

814
2004/09/14(Tue) 13:03
パトロス
地震学にも構造改革を
セミナー[796] http://www.ailab7.com/log/eqlog791-800.html
で「少しづつ解離水爆発説が知れ渡っていくようでうれしいことです。」と書いたばかりですが、解離水爆発説が浸透することに嫌悪感を抱かれる方があるのでしょうか、その同じサイト(阿修羅)で、トンデモ学説の典型だと認定する書き込みをいただいてしまいました。http://www.asyura2.com/0403/jisin11/msg/336.html
そういえば、まったく同じ論調で地震爆発説をトンデモ扱いする論客が活躍された別のサイトでは、引っ叩きたくなるからANSのHPを見ないという方もありました。そのサイトも今では「つくづく魅力の無いサイトになってしまった」と言う書き込みに対処できないまま低調な動きになってしまっています。

しかし一方では本日ANSに入会申し込みをいただいた方のように、
「一般人に簡単に観測参加できるのは、大変魅力的です。新地震論にも、大変納得できる物があるのでANS観測参加させて下さい。」という方もおられます。北大の島村先生の著書「地震予知を疑う」を読んでもわかるのですが、「地震予知は科学なのだろうか」という疑いがあるほど地震予知が疑問だらけなのですから、もっと新しい発想・視点を求めて前進したらいいのじゃないでしょうか。

国家は今構造改革をやろうとしていますが、地震学も既定観念や利権構造を打破して構造改革の必要に迫られていると思います。

815
2004/09/15(Wed) 17:09
パトロス
定説擁護論との激論トーク
[814]で紹介した定説擁護論は[798]
http://www.ailab7.com/log/eqlog791-800.html
で紹介したものと同じ論旨ですが、地震学を教科書で学ぶとそうした解釈になります。現在の大学で地震学の単位を取得するためには必要な智識であります。しかし教科書は真実ばかりが書いてあるわけではありません。何年か後には[641]

http://www.ailab7.com/log/eqlog641-650.html
にあるような「ダイナマイトによる爆破はexplosionというもので確かに、押し領域しか出来ませんが、水素と酸素の混合ガスの場合にはimplosionという現象(日本語では爆縮)になるのであって、これが地盤の初動が「押し」だけでなく「引き」も現れる原因です。」という解釈が正解となり、石本博士の「押し円錐」理論が復活していることでしょう。

阿修羅サイトに投稿された「さつき」氏とまったく同じ主張をされる「とりまき」氏との激論トークが過去にこのセミナーでもしばらく展開されましたが、論点が多すぎて私の気力が喪失し、「定説が正しいか、新説が正しいかは歴史の検証に待つ」ことにして論戦を閉じております。

当時の対話を参考にされたい方は、どこかの検索エンジンに「セミナー倉庫」と「とりまき」を入力して検索してみてください。新説への応援がいただければ幸甚に存じます。

816
2004/09/16(Thu) 00:27
パトロス
9/5地震の総括
8月末の一斉観測では異常報告はありませんでしたが、9月5日夜半にM6.9とM7.4という大きな地震に見舞われてしまいました。尾鷲のコンパスにも顕著な異常は出なかったようですから、120キロ沖合いのM7.4地震にもコンパスは無感であるようです。

このことから判断してコンパスは本当に大地震を検知出来るのだろうかという不信と不安をお持ちになるかもしれませんが、悲惨な被害が発生するのは陸域あるいは今回よりも陸に近い海域での地震です。関東大震災も、神戸の地震も震源は被災地のすぐ近くでした。今回はコンパス異常、あるいは簡易電磁波メーターで検知できるほどのものではなかったようですが、地震前には確実に電磁波が発生しているという観測結果が中部大学の畑先生の電磁波観測で報告されていますので、大きな被害が発生するような近地の地震ではコンパスや、簡易電磁波メーターで検知可能だと思っています。徒にコンパス観測等への不信・不安を持たないでいただきたいと思います。

畑先生の観測では地震の6日前に明瞭な電磁波異常があったことが中日新聞に記載されています。http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20040915/mng_____sya_____008.shtml
「五日に起きた紀伊半島沖地震で、地震の“予兆”として震源域から放射されるとの説がある電磁波を、中部大工学部の畑雅恭教授(情報通信工学)が、地震発生の六日前から新型の観測装置で鮮明にキャッチしていたことが分かった。震源域が遠い海溝型地震の電磁波観測に成功した例はきわめて少なく、地震予知の可能性につながる、電磁波発生のメカニズムの解明が期待される。」

以上がその記事ですが、実際の記録は下記に載っています。
http://www.geocities.co.jp/NatureLand/4679/recent/160909.html
今回はコンパス異常、あるいは簡易電磁波メーターで検知できるほどの顕著な異常ではなかったようですが、地震前に確実に電磁波は発生しています。定説地震学では説明が付かないことであります。
私の体験ですが、今回の地震では名古屋でもかなり揺れました。セミナー[801]に記しましたように一回目の地震では「大丈夫これは大きな地震にはならない」と安心しておりました。さらに大きく揺れた二回目の地震では「これはANSの根拠が崩壊するような大地震になってしまうのかなぁ」という不安が少し過りましたが、どうやら大震災に至らず、ANSの成立根拠も崩壊しないですみました。ANS観測網に顕著な異常が見られない限りは、これからも安心していて大丈夫だと思っています。

817
2004/09/18(Sat) 14:43
パトロス
地震発生のメカニズム不詳
9・5地震に関する地震予知連絡会の見解が以下のようにだされたそうです。
「地震予知連絡会(会長・大竹政和東北大名誉教授)は17日、紀伊半島の南東沖で5日に起きた地震を受け、臨時会を開き、大竹会長は会見で「今回の地震がどのような地震だったか出席者の完全なコンセンサスは得られなかった」と述べ、地震の詳しいメカニズムについて一致した見解が得られなかったことを明らかにした。

 臨時会には関係各機関から最新のデータが提出された。その中で、震源付近の地下構造の調査結果から、海溝付近の深さ約20キロのところに、プレート内を断ち切るような形の断層があることが分かった。また、地震後、震源近くで浅い震源の超低周波地震が頻発していることも分かった。いずれも地震との関連などを調査中という。」(共同通信) - 9月17日20時10分更新

以上がその記事です。「プレート内を断ち切るような形の断層」というのはニューオフィス44http://www.ailab7.com/osihiki.htmlに示したプレートと垂直な位置関係にある高角逆断層というもののことですが、この断層からは、横揺れが顕著であったこと、地震規模の割には津波が小さかったこと、などなどニューオフィス44に解説したようなことが説明出来ません。

要するに、地震予知連絡会では地震発生のメカニズムに関して何も分からないということだと思います。

818
2004/09/18(Sat) 23:14
パトロス
猛暑と地震の関係
本日の「ビートたけしのこんなはずでは」を途中から見ていました。
今年の夏は猛暑が続いたのを理由に、「猛暑の後に大地震が襲う」という恐怖を煽るような話題を放映していました。関東大震災のときも神戸の地震のときもそうだった、だから今年気温が高かったのは、大地震が起こる前触れかもしれないというわけです。確かに大地震の前兆として解離ガスが地下の温水を上昇させたり、高温のガスを噴出させることもあります。昔からの言い伝えで、大地震の前には冬なのに桜が咲いたとか異常に蒸し暑い日が続いたという話があるのもそのためだと思います。

しかし蒸し暑くなるのは別の原因もあるわけで、すぐに大地震に結び付けて恐怖を煽るマスコミには苦言を呈したくなります。別の原因とは海底火山からの熱放出です。世界的な異常気象の原因の一つはチリ沖などでも見つかっている海底火山からのマグマ放出にあると思っています。小規模なマグマ放出は日本近海でも起こっていることでしょう。高圧下の海底ですから爆発には至らずに、溶岩の噴出で終わっていますが、地球がその内部の熱を放出している姿です。それが海流の変化とか、水温分布の変化とかをひき起こし、さらには大気の温度分布に異常を与えて異常気象となっているのでしょう。南極の氷が溶け出しているのも海水温の上昇が原因です。

そうした原因でも起こる気温の上昇と大地震とを直接結びつけるのは因果関係を無視していると思います。ましてや9月から3月の間の満月と新月が危ないというような話には踊らされないほうがいいと思います。中程度の地震はあるかもしれませんが、本当に悲惨な大地震が起こる危険があるのなら、もっと明瞭な前兆現象があると思います。

全国には驚くほどたくさんの地震計が設置されていますが、揺れてから観測しても手遅れです。揺れる前に電磁波が出ていることは中部大の畑先生の観測で明らかですが、全国の地震計設置点で畑先生と同じ観測をすれば地震の予知は出来ると思います。

ANS観測網は大地震の予知をお金の掛からないコンパスや簡易電磁波メーター、あるいは安心センサーなどで成功させようとしているのです。将来的には水素濃度の測定を行って、中程度の地震の予知も成功させ、ひいては地震のメカニズムの実証も成功させたいと夢見ているのです。

819
2004/09/19(Sun) 23:14
パトロス
何故いつまでもプレート論に拘るのか
セミナー[809]
http://www.ailab7.com/log/eqlog801-810.html
で紹介した南米沖溶岩流の記事では溶岩の噴出現象はプレート理論では説明が出来ないと記してありました。しかし、読売新聞の記事では下記のようにプレート理論の矛盾ではないような書き方になっています。
「海洋研究開発機構は23日、有人潜水調査船「しんかい6500」が今年7月、南米沖の東太平洋海底で世界最大の溶岩流を見つけたと発表した。
 溶岩流は、南北40キロ・メートル、東西15キロ・メートルの範囲に広がり、体積は19立方キロ・メートルに及ぶと推定される。これは、JR山手線の内側を300メートルの厚さで埋め尽くす量で、約2万―3万年前に起きた海底火山の巨大噴火で大量のマグマが流れ出た跡と見られる。

地球内部からマグマが盛り上がり、地球の表層を覆うプレート(板状の岩盤)が新しくできる南米沖の「中央海嶺(かいれい)」の直下では、これほどのマグマが存在しないことがすでに知られている。
 溶岩流が今回見つかったのは、中央海嶺の西側3―5キロ・メートルの地点。調査にあたった海野進・静岡大教授は「『マグマが出てきてプレートが作られるのは中央海嶺だけ』との通説は誤りで、数万年に一度、中央海嶺とは離れた場所で、はるかに巨大な噴火が起こるメカニズムがあるのではないか」と見ている。(読売新聞) - 8月24日0時33分更新

以上ですが、「数万年に一度、中央海嶺とは離れた場所で、はるかに巨大な噴火が起こるメカニズム」というのはどう考えてもプレート理論の破綻のように思えます。プレートは中央海嶺で誕生し、2億年掛かって海溝部に沈んでいくというのが骨子です。数万年に一度プレートという板の中央からプレート誕生に要するよりも激しい規模で溶岩が噴出するというのでは、プレートの概念が崩壊してしまいます。「『マグマが出てきてプレートが作られるのは中央海嶺だけ』との通説は誤り」という表現ではプレート論の一部修正のように聞こえます。プレート論の矛盾が発見されるたびに都合のいい修正解釈をするのは困った風潮だと思います。プレート論の破綻を認めたほうが、早く真実に接近できるのにどうして、プレート論に拘るのでしょうか。

820
2004/09/22(Wed) 21:59
加藤 
津波
素人ですが先日の紀伊半島沖の地震に伴う津波は漁港の奥のほうでは結構大きかったらしいです。少し被害もあったらしいです。
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