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581
2003/08/18(Mon) 14:13
パトロス
観測網マップの見方
本日正午時点で、ANS観測網マップ上には全国で6箇所の異常報告が表示されています。まぐまぐ11号
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000111131
に示したサンプルと同じ場所で異常値を示す赤点が表示されていますが、いずれも周囲に広がっている様子はありません。観測点の配置には粗い地区と密な地区があって精度が一定していませんが、M7以上の大地震では、赤点の分布がニューオフィス

http://www.ailab7.com/kenti.html
にあるような広がりを見せるものと考えています。マップの閲覧は会員限定ですが、会費は無料でコンパス(100円ショップのものでも結構)があればどなたでも参加していただけます。観測点が密になるほど、精度の高い大地震直前予知が可能になりますので、多くの方の参加をお待ちしています。申し込みは下記からどうぞ。

http://www.ailab7.com/formmail3/index.html

582
2003/08/19(Tue) 10:58
ノリマン
行徳高校データの異常注意点
地震関係のあるサイトで、行徳高校の電磁波観測が南側にある企業関係の影響を受けているのではないかという指摘がありました。
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日頃、南方向アンテナの変動が目立っているのが不思議でしたが、14日以降のデータを見ると南向きアンテナのグラフは他のアンテナと同様の傾向の変化を示すものの、変化は小さくなっています。

この原因は南方向の企業のお盆休みが関係している可能性が有るように思います。
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私も同じ感想を持っていましたので、次のような書き込みをしました。
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 私も以前からそう思っていました。今年のお正月三が日の静穏さから気がつきました。東京の地図を見ると南側には工場があるんですよね、その影響を考慮しないと判断を間違えるなと思っていました。その点ANS観測網では、コンパスの異常、磁石の落下(各種の安心センサー)、簡易メーターでの電磁波異常などを全国的な規模で多点観測しているので、数学でいうところの特異解を除いた一般解が得られるように思います。大地震ならこの程度の精度でも十分検知できるだろうという解説がなされています。

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と言うものです。一点観測の場合には、思わぬ原因で特異解を検知している場合があると思います。工場から漏れ出る電磁波は勿論ですが、コンパス観測の場合でも、近くに鉄の塊(隣家の自動車駐車、階下の家の大型冷蔵庫移動などなど)が接近するだけで感知してしまいます。多点観測はこうした特異解的現象を排除するためにも重要な視点であると思います。

583
2003/08/19(Tue) 14:01
パトロス
コンパスや電磁波メーターのノイズ
ノリマンさん、日本ではこうした雑音が多過ぎて電磁波のような観測ができないと、地震学者が言っているのでしょうね。たしかに雑音(N)は多いかと思いますが、大地震ならば、前兆信号(S)の方が大きくてSN比は増大するはずです。小さな地震まで検知しようとするから、不可能という判定を下し、結局何もできない現状のように思います。小地震でも予知できなければ、地震予知手法として認められないと言うことであってはいけないと思います。また、ノイズが入り込む原因を調査しておけばある程度取り除くことはできると思います。

ちなみに、我が家は4階建てのマンションの2階ですが、階下の状況はわからないのですが、床の上に置いたコンパスと床から25センチ離したコンパスを写真に撮って見ました。

http://www.ailab7.com/compass.html
床の上のコンパスは、東25度、西45度もずれていますが、25センチ離したコンパスは、二つともほぼ北を指しています。一番大きくずれる場所で撮影したのですが、此処に鉄筋が入っているのか、階下で大きな冷蔵庫を置いているのか、或いは大きなシャンデリアでも点けているのか、何が原因かは分かりません。この位置は電灯のある位置からは50センチほど離れています。配線が通っているのかもしれません。

またびっくりしたのは、いつも電磁波を計測している机(床上65センチ)の位置で、計測器(ベル社4080型)を床につけると、大きな数値を示す時があることです。きっと階下で電気製品を使用している時だと思いますが、机の上では反応しません。これも配線の具合かも知れません。

2年前まで住んでいた場所では街路に面していましたので配電線の影響で、頻繁に0.2mG程度の数値を示していましたが、現在そうしたことはありません。

584
2003/08/20(Wed) 11:53
パトロス
ごみ発電所の爆発事故
本日(8/20)の産経新聞朝刊に三重県多度町にある三重県企業庁のごみ発電所で爆発事故があり、放水作業中の消防士二人が死亡したというニュースがありました。

http://www.ailab7.com/gomihatuden.html
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ごみ発電所また爆発 三重消防士二人が死亡 
(前略)同タンクでは十四日にも爆発事故が起き、作業員四人が重軽傷を負ったばかりで、県は安全性が確認されるまで、発電作業を停止した。(中略)桑名署などの調べによると、RDF貯蔵タンクは鉄製の円筒形(高さ約二十八メートル、容量約二千トン)で、この日朝から同消防署員ら十数人が、十四日の事故以降、くすぶっているRDFに水をかけ消火中だった。屋根部分は直径約十五メートルで、南に約二百メートル吹き飛んだ。

同署は、タンク内に貯蔵され、熱を帯びていたRDF約四百トンが、何らかの原因で爆発したとみている。県の説明では、発火しやすい不良RDFが混じっていたという。

[参考]
ごみ固形燃料(RDF)発電所
ごみから作った固形燃料を燃やして発電する最新鋭の施設。高温で安定的に燃やすためダイオキシン発生が少なく、石油の代わりに、ごみを燃料とすることで二酸化炭素の排出を削減する効果もあるとされている。

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この事故に関しては[517]でも紹介しましたが、高熱で燃焼している場合の放水消化が危険であることを意味しています。
その原因は堀内氏の説明にあるように、高熱による熱解離で発生した酸素と水素の混合ガス、言ってみれば「水ガス」というべき解離ガスが発生し、爆発した可能性があります。つまり石田理論による地震の発生原理と同じであります。通常の火災でも、燃え盛っているところに放水すると、爆発的に火勢が強まるらしいですが、タンクの中でしかも、目的があって高熱状態になっている密閉空間での放水消化が危険であることを認識しないと、最新鋭の施設でこれからも同じような悲劇が繰り返されることでしょう。

「発火しやすい不良RDFが混じっていた」という県側の見解は、おかしなものに思えます。発火しやすいのは質のいいRDFとしか思えませんが・・・。

585
2003/08/21(Thu) 11:06
パトロス
ごみ発電所の爆発事故(2)
今朝の産経新聞朝刊には、ごみ発電所の爆発事故に関して続報が載っています。
http://www.ailab7.com/gomihatuden2.html
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放水し発酵→ガス増加   バーナーの火が引火?

消防士ら三人が死傷した三重県営ごみ固形化燃料(RDF)発電施設(同県多度町)の爆発事故で、冷却のため行った放水によってRDFの発酵が進み、可燃性ガスが増えた可能性があることが二十日、分かった。桑名署などは同日、爆発が起きた燃料貯蔵タンクを実況見分し、業務上過失致死傷容疑も視野に入れて事故原因を調べている。

県企業庁や施設の管理運営を委託されている富士電機(東京都品川区) などによると、同施設では昨年十二月以降、貯蔵槽内のRDFが高温になるトラブルが続出。しかし、施設側は専門家に対応策を尋ねず、消防にも通報しないまま、四人が負傷した十四日の爆発事故の三、四日前からRDFに水を掛けていた。

その後は、消防と対応策を協議。十九日の爆発の前日から「温度が下がり、煙が弱まった」(富士電機)ことを理由に放水を再開していた。

同署などは、放水用ホースを入れる穴を開ける作業で使ったガスバーナーの火などが可燃性ガスに引火し爆発した可能性があるとみている。

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注目されるのは、
・十九日の爆発の前日から「温度が下がり、煙が弱まった」(富士電機)ことを理由に放水を再開していた。
という点です。これは解離現象が始まって、一旦温度が下がったという可能性があります。
しかし、この間に解離ガスが発生貯蔵されているわけで、周囲からの熱の移動によって、解離ガスの着火温度に復帰すれば、大爆発の危険が迫っていると考えなければなりません。

http://www.asyura.com/0306/jisin7/msg/129.htmlでも話題になりましたが、大火の場合、消火放水中に一旦弱まった火勢が理由も無く再び勢いを増してびっくりしたという話があるようですが、その理由と同じだと思います。タンクに「放水用ホースを入れる穴を開ける作業」をしたようですが、すくなくとも密閉タンク内の火災に直接放水することは危険です。解離ガスを排出・抜き取る作業の方が重要だと思います。

消防当局は放水したことによって固形化燃料(RDF)が発酵し、可燃性のガスが溜まって、それに引火したという解釈のようですが、そんなことがあるとは私には思えません。

586
2003/08/21(Thu) 16:35
パトロス
ごみ発電所の爆発事故(3)
三重県企業庁のごみ発電爆発事故に関する報告が県庁HPに載っています。その中から19日の爆発に至るまでの経過が報告されていますので、紹介します。

http://www.pref.mie.jp/
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第一回報告(8月14日)

三重ごみ固形燃料発電所の管理運営を受託している富士電機(株)の報告によると、発熱したRDFを搬出するため貯蔵槽内の下部から散水により冷却作業を行っていましたが、14日午前3時過ぎ、突然熱風が発生しRDFが飛び散り、富士電機(株)の作業員4名が負傷し、桑名市民病院で治療をうけました。

負傷者の内3名は軽症、1名は中等症で入院の見込みとのことです。

第二回報告(8月15日)

昨日(8月14日)の記者会見以降から現在までの状況について、報告いたします。

 14日朝5時から消火活動をつづけていた消防署は、火がおさまったため、19時に引き上げました。 引き続き、受託業者である富士電機が、RDF貯蔵槽を冷却するため放水作業を継続していましたが、炎が確認されたため、20時30分再度消防署に出動を要請しました。

 その後、煙だけの状況となったため、23時30分に消防署が引き上げ、引き続き富士電機がRDF貯蔵槽を冷却するための放水作業を継続しております。

 15日9時時点において、RDF焼却発電は運転継続しており、企業庁4名、富士電機9名の計13名体制により、放水作業及び状況監視にあたっております。<br> なお、放水にあたっては、地元自治会から汚水が河川に流出しないように要請があり、このことを考慮しつつ放水の作業にあたっております。

 作業にあたりましては安全に十分配慮し、2次災害の防止に努めながら、行ってまいります。

第三回報告(8月18日)

 8月14日に発生した三重ごみ固形燃料発電所の事故について、本日(18日)の状況を報告いたします。
 8月14日の事故発生以降、RDF貯蔵槽内でRDFの発熱状態が続いていましたが、本日(18日)15時40分から桑名市消防本部がRDF貯蔵槽の上部点検孔から貯蔵槽へ直接放水による消火活動を開始しました。

その後、16時35分に一旦放水を停止し、冷却の状況をみながら、今後(明日19日以降)は化学剤による消火などの本格的な鎮火方法を検討することとしています。なお、現在は貯蔵槽から白煙が継続して出ている状況です。

第四回報告(8月19日)

三重ごみ固形燃料発電所の事故について報告いたします。
8月19日14時20分頃、桑名市消防本部がRDF貯蔵槽の上部点検孔から貯蔵槽へ直接放水による消火活動を実施中、貯蔵糟が爆発し上部天井が吹き飛びました。けが人等の詳細状況は現在不明。判明しだい報告します。

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以上が19日の爆発までの経過です。
・(14日)発熱したRDFを搬出するため貯蔵槽内の下部から散水により冷却作業を行っていましたが、14日午前3時過ぎ、突然熱風が発生しRDFが飛び散り・・・、
とありますが、散水した水から発生した「解離ガス」が突然爆発したのでしょう。
・(19日)桑名市消防本部がRDF貯蔵槽の上部点検孔から貯蔵槽へ直接放水による消火活動を開始しました。・・・
とありますが、これが致命的な事故を生んだようです。そういえばテレビニュースでは19日の爆発の前にタンクから「シュー、シュー」というガスが漏れるような音が聞こえていたと目撃者が語っていました。未科学分野の事故、無知ゆえの事故ですが、可哀想に、非難され、責任追及される人が出るのでしょうか。

587
2003/08/22(Fri) 00:00
ノリマン
自然鎮火を待つしかないのだろうか
三重県のごみ発電所爆発事故は貯蔵タンクから再び火が出ているようです。一斉放水によって消火する方針だったようですが、タンクが倒れる惧れがあって、放水を止め、自然鎮火を待つことになったようです。解離ガス発生を防ぐためには放水中止は結果的にいい選択なのでしょうが、この火災を鎮火するにはいったいどうすればいいのでしょうか。自然鎮火しかないのでしょうか。
588
2003/08/22(Fri) 00:59
パトロス
酸素を遮断すべきではないのか
消防の専門家でもない人間の言うことを聞き入れてもらえるとは思いませんが、素人考えで述べてみます。

放水作業は熱を下げて鎮火しようとするものですが、現場が高温度になる大火災などでは、水の解離という化学反応が起こって、思わぬ爆発現象に遭遇してしまうわけです。溶鉱炉に水を注いだような具合になってしまい、かえって火災を広げてしまいます。

今回の事故は、タンクの蓋が吹っ飛ぶ前ならば、純粋に燃焼という反応なのですから、酸素を遮断すれば良かったのではないでしょうか。タンクの蓋があれば、遮断は容易にできるように思います。隙間を粘土などで目張りした上で、タンクの外から放水し、温度を下げるのが順当のように思います。

現在は蓋が無い状態ですから、酸素の遮断は難しいのかもしれませんが、ヘリコプターで上空から砂を投下するなどしたら良いと思います。或いは消化剤を投下するのもいいでしょう。山火事を消火する時にヘリから撒いているのは砂か消化剤ではないのでしょうか、同じようにしたら良いと思います。

蓋が無い状態で一斉放水などしたら、大きな爆発を起こして消防士の人命がさらに失われたことでしょう。

自然鎮火を待つのなら、消防の専門家がいなくてもできる作業です。これだけ大きな災害になってしまったのは、消防の専門家が解離現象を知らなかったと言う点にあるように思います。

どんな専門家でも、まだ知らないことが一杯あるということを、知ることが大事だと思います。

589
2003/08/22(Fri) 08:12
ひつじ
中日新聞に「水蒸気爆発」説が有力。の記事
今朝の中日新聞の1面に、図表入りの5段の囲み記事で、
「水蒸気爆発」説が有力と、大きく掲載されていました。
590
2003/08/22(Fri) 12:30
パトロス
解離ガスの爆発が誘導するのかも
ひつじさん情報ありがとうございました。早速中日新聞を買ってきて見てみました。さすがに、地元で起こった事故だけに取り扱いが大きくなっています。

http://www.ailab7.com/gomihatuden3.html

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消防庁の関係者によると、死者二人を出した十九日の再爆発は、貯蔵サイロ下部での燃焼が中心部へ移り、RDFに含まれるプラスチック類が溶解する一方、上部からの放水で表面は冷却され、プラスチック類が大きな円盤状の固まりとなった。

これがRDF全体に〃ふた"をする格好となり、上部からの放水がたまった。この表面に何らかの要因で亀裂が入り、大量の水が高温状態の中心部へ一気に流れ込んだことで水蒸気爆発が起こったとしている。

関係者はさらに、十四日の爆発も、高温のRDFに直接放水したために起こった小規模の水蒸気爆発とみている。十九日の再爆発直前に行われたガスバーナーの使用は「爆発との関連性が薄い」と話している。

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とあります。「水蒸気爆発が起こったのです」と言われると「そうなのか」と分かったような気になってしまいそうですが、疑問はたくさん残ります。

プラスチックが固まって蓋をし、水のプールを作るというのは「ほんとかいな」という感じがします。さらに「この表面(プラスチックの蓋)に何らかの要因で亀裂が入り、大量の水が高温状態の中心部へ一気に流れ込んだことで水蒸気爆発が起こった」とすれば、RDF自体が飛散し、タンクの下部が破壊されるのではないでしょうか。タンクの蓋が200メートルも飛び去ったというのは、発生した解離ガスがタンクの上部に充満して着火爆発したとするほうが合理的に思えます。

私はこれまで水蒸気爆発という言葉を使ってきませんでした。何故一気に気体に変化するのか、その理屈が良く理解できないからです。それよりも、解離ガスが発生し、そのガス(爆発的に音響を立てて燃える気体:爆鳴気)が爆発すると言う表現の方が良く理解できるからです。それがきっかけになって減圧が起こり一気に気体に変化すると言うことはあるかと思います。解離ガスの爆発→水蒸気爆発ならば理解ができるように思います。どなたか、爆発現象に詳しい方の解説をお願いしたいと思います。

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