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1791
Date: 2013-02-22 (Fri)
月の誕生再吟味(2)
月の誕生はジャイアントインパクト説が有力仮説ですが、月の構成物質が地球の物質とほぼ同じであることがわかり、地球出産説のほうが正しそうです。報道を紹介します。
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月の材料はほとんどが地球由来?
【2012年3月30日 NASA】
月は一番身近な天体でありながら、まだ謎に包まれている未知の世界でもある。その材料の半分近くが原始地球に衝突した惑星からの物質と考えられてきたが、ほとんどが地球由来であることを示す研究成果が発表された。
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惑星同士の衝突を描いた想像図。
月は地球と火星サイズの惑星との衝突破片から形成したと考えられている。(提供:NASA)

月の形成を説明するもっとも有力な仮説は、テイア(Theia)と呼ばれる火星サイズの天体が原始地球に衝突し、その破片から月が誕生したというもの(ジャイアント・インパクト説)だ。これまでは月を構成している破片の約40%がテイア起源だと考えられてきたが、シカゴ大学のJunjun Zhang氏らの研究によれば、月のほとんどは原始地球の破片からなっているという結果となった。

研究では、宇宙線による宇宙風化なども考慮に入れながら月のサンプルの酸素同位体(同位体:元素としては同一だが中性子の数が異なるもの)の比率を分析した。すると、地球の物質のそれとほぼ一致していることがわかった。月の材料の半分近くがテイア起源だとすれば、これはありえない結果だという。

難揮発性(気体になりにくい)物質にこのような同位体の均一性が見られるということは、月の物質が原始地球のマントルから形成されたことを意味する。その過程としては、衝突による放出、原始地球のマグマ海と原始月円盤(衝突後に地球周囲に形成された、破片の円盤)との物質のやりとり、高速自転の遠心力による地球からの分裂などが考えられる。

だが、チタンなどほかの難揮発性物質の同位体比が、酸素同様に地球と月で同じ傾向を示すかは、まだわかっていない。

衝突から残骸の円盤ができ、そこから月が生まれたことは有力な説となっているが、そのメカニズムの理解はまだまだ十分ではない。月は地球に一番近い外部天体で、既に人類の足跡も残っているが、まだ見せていない興味深い秘密をたくさん持っているようだ。
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火星規模のテイアが衝突し、残骸の円盤ができ、それが月になった、というのでは[1585]-[1589]で解説したような月の不思議、は説明できません。月の誕生は地球がまだマグマオーシャンだったときに起きたと考える[1787]で述べた産婆役説のほうが説得性があるのではないでしょうか。テイアという様な大きな天体でなくても、地球内部の解離ガスを気相化爆発させることができる程度の天体で充分のはずです。あるいは、地球が自力で出産したのかもしれませんが、産婆役がいたかどうかは分りません。

1792
Date: 2013-02-22 (Fri)
火星の表面から地球を考える
 火星にはかつて18℃の水が存在していたことを報じる記事がありました。抜粋して紹介します。
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火星はかつて18℃の水が存在していた?

【2011年10月19日 カリフォルニア工科大学】
 火星隕石に含まれる鉱物の分析により、この鉱物が形成されたのは約40億年前の18℃前後の水の中であるらしいことがわかった。火星の過去の表面近くの温度環境が復元できたのはこれが初めてのことだ。
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ALH84001。ALH84001全体では1.9kgの隕石として見つかっている。(提供:NASA)・・・・・・・ ALH84001に含まれる炭酸塩(中央付近にあるオレンジ色の鉱物)。(提供:NASA)

探査機が撮影した火星の地形の画像を見ると、デルタ地帯や川の跡のような、かつて水が流れたように見える場所が多く見つかっている。また隕石の分析によって、水が存在することで形成されたと思われる鉱物も複数見つかっており、火星には過去に大量の水が存在していたと思われている

しかし現在の火星には大気がほとんどなく、気温も摂氏マイナス63度と非常に低い。液体の水が表面を流れていたということは、昔は今より温暖な気候だったはずだ。だが、火星表層における過去の温度環境を直接的に示す証拠のようなものはこれまで見つかっていなかった。

この環境を調べるため、ALH84001という南極で見つかった隕石に含まれる炭酸塩(注1)について研究が行われた。ALH84001はかつて生命の痕跡が疑われた隕石でもあり、およそ40億年前に形成されたことがわかっている。

炭酸塩は、主に水がある環境でよくできる鉱物だが、ALH84001に含まれる炭酸塩の起源についてあまり詳しいことはよくわかっておらず、炭酸塩を多く含むマグマから形成された、地表付近の水のある環境下で形成された、などいくつかの説があった。そこで今回「同位体温度計」と呼ばれる手法を用いることで、炭酸塩が形成された環境を復元することに成功した。(略)

その結果、この炭酸塩は18±4℃という環境下で形成されたことがわかった。炭酸塩が18℃という環境で形成されるのは水の中であるのが一般的であるため、およそ40億年前に18℃程度の水が存在し、そこでこの炭酸塩が形成されたようだ。

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以上が記事の抜粋です。かつては現在の地球と同じような環境が存在していた可能性があることを示しています。また火星の表面に河川の痕跡、侵食の痕跡など、地球表面と同じような痕跡があることは多くの画像として報告されています。


火星の表面の残された海溝?の痕・・・・火星表面の山地から水が流れた痕、浸食痕らしき地形(ガリー峡谷)

火星は地球よりも小さい星ですから、生命体としての星の一生も地球より短いのでしょう。やがて地球も一生を終えるとこのような形状を残すことでしょう。
しかし、この形状から、火星にはかって海があってプレートテクトニクスがあったと結論付けることはできません。今はプレートテクトニクスが機能していないが、昔はあったという人がいますが、地球の海洋底の厚さが薄いことに幻惑されています。今地球表面の海水を取り払えば、空冷式の冷却で短期間で冷却が進行し、地殻は厚くなるでしょう。地殻の厚み(Thickness)はプレートテクトニクスとは何の関係もありません。



プレートテクトニクスはアイソスタシーの破綻、
大陸移動説の破綻(一部地域を除く)など数々の証拠からすでに破綻しています。
早くプレートテクトニクスという妄想から脱出して欲しいものです。

1793
Date: 2013-02-24 (Sun)
水星の水から地球を考える
水星にも大量の水があることが明らかになったという報道が昨年ありました。しかし、この水は水星表面の暗い部分を構成する有機化合物と一緒に、彗星や小惑星から水星に運ばれたものであると考えられているようです。2008年の記事とともに紹介します。
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生きた惑星、水星
【2008年7月10日 MESSENGER Web Site】
NASAの水星探査機メッセンジャー(MESSENGER)の観測によれば、水星の地表形成には火山活動が大きな役割を果たしていたようだ。さらに、巨大な金属核が生み出す磁場が、水星の内部構造、表面、そして宇宙空間との間におよぼす複雑な相互作用の一端が見えてきた。
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カロリス盆地とその周辺。成分の違いをわかりやすくするために色は強調されている。
盆地の周縁部などに見られるオレンジ色の明るい部分は、火山口ではないかと目されている。(提供:NASA/APL)



1975年にNASAの水星探査機マリナー10号が初めて詳細に撮影した水星の表面は、われわれの月と似通っていた。無数のクレーターが散らばる中に、何かで埋められたような「平原」が存在するのだ。例えば、水星最大のクレーターでである「カロリス盆地」。月の海と同様に、何らかの原因で内部がなめらかになっている。

月の場合は、巨大な衝突で噴出した物質が穴を埋めたとされている。これに対して、水星では火山活動があったのではないかと考える研究者もいたが、噴火の証拠がなく議論に決着はつかなかった。

2004年に打ち上げられたメッセンジャーは、今年1月に軌道修正を主目的とした最初の水星スイングバイを行った。その際に取得したデータは、すでにマリナー10号のものを補ってあまりあるほどだ。どうやら、水星の表面では確かに火山が噴火していたらしい。

メッセンジャーの高解像度画像から、カロリス盆地の内部に溶岩流の跡や噴出口と見られる地形が次々と見つかっている。また、カロリス盆地の地表が周囲とは異なる岩石で覆われていることもわかった。興味深いのは、鉄分の含有量が少ないことだ。ほかの惑星なら、火山性の鉱物には鉄分が豊富に含まれている。

水星のマントルには本当に鉄がないのか、それとも今回の観測方法では検出できない形態で潜んでいるのかは、2011年の周回軌道投入後に解明されるだろう、と米・アリゾナ州立大学のMark S. Robinson氏は考えている。氏によれば、それは水星の形成史にも関わる重要なテーマだ。

最深部まで注目すれば、水星の大半は鉄でできている。ほかの岩石惑星には見られない巨大な金属核が存在し、ゆっくりと冷える過程で磁場を生み出しているらしい。今回のスイングバイ中の観測で、水星内部が今も活発に磁場を作り出していることが確認された。主任研究員でワシントン・カーネギー協会のSean Solomon氏によれば、こうした活動も水星形成初期の天体衝突に起源があり、表面の地形と磁場を合わせて考察することに意義がある。

ひじょうに希薄な水星大気も、今回のスイングバイで初めて観測された。そこでは粒子がイオン化していて、水星の磁場や太陽風などから影響を受けて複雑なふるまいを見せているようだ。

一連の観測をまとめるとすれば、水星は決して死んだ惑星ではないということだ。巨大金属核が中心に作り上げる複雑なシステムは、2011年に始まる観測の本番を待ち構えている。
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水星に大量の水の氷
【2012年11月30日 NASA (1)/(2)】
太陽にもっとも近い惑星である水星に、水の氷が存在することが明らかになった。常に陰となっている低温の場所に見つかった氷は、太陽系における水の運搬の歴史を物語る。
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「メッセンジャー」による北極付近の画像にレーダー検出の結果(黄色)を重ねたもの。
クレーターと一致しているだけでなく、比較的低緯度のクレーターでは南側に集中しているのもわかる。
(提供:NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution
of Washington/National Astronomy and Ionosphere Center, Arecibo Observatory)

太陽にもっとも近いため、温度が高すぎて水の氷など存在しないように思われる水星でも、極域のクレーター内部に水の氷がある可能性は以前から指摘されていた。自転軸の傾きがほぼゼロに近いので、クレーターの内部には1年を通して日が射さないところもあり、温度の条件は整う。月の水も多くはこうした永久影で見つかっている。
1991年、プエルトリコにあるアレシボ天文台のレーダー観測から極付近に点在する明るい領域が見つかり、それが1970年代にNASAの水星探査機「マリナー10号」がとらえたクレーターの位置と一致していたことで、氷の存在の可能性はさらに高まった。

マリナーの探査は水星の全地表の半分以下しかカバーしていなかったが、「メッセンジャー」による昨年から今年はじめにかけての探査で、レーダーで見つかった南北両極の明るい部分が、全て実際に陰となっている部分であることが確認された。氷の総量は「ワシントンD.C.と同じ大きさに広げると厚さが3kmほどになる量」(発表者の一人、David Lawrenceさん)という。ワシントンD.C.を東京の都心部に置き換えてもほぼ変わりはない。

こうした明るい部分はすべて、氷が安定して存在できる温度であると予測されていた領域で、氷が地表にむきだしになっている。少し温度が高すぎると考えられる場所の表面には光を反射しにくいひじょうに暗い物質があり、メッセンジャーによる水素の測定から、熱を通さない厚さ10〜20cmの表層の下に氷が埋まっていると考えられる。

一連の発表者の一人David Paigeさん(カリフォルニア大学)によれば、この暗い物質は彗星や小惑星が運んできた有機化合物と見られる。こうした物質と一緒に、太陽系内部の惑星に水がもたらされたと考えられている。
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以上、2008年と2012年の二つの記事を紹介しました。
2008年の記事には、月の場合は、巨大な衝突で噴出した物質が穴を埋めたとされている。これに対して、水星では火山活動があったのではないかと考える研究者もいたが、噴火の証拠がなく議論に決着はつかなかった。・・・しかし、水星の表面では確かに火山が噴火していたらしい。ことが判明した。
とあります。私は月も水星も、ともに、火山活動によって内部の溶融マントル物質(マグマ)が噴出して平坦な地域を形成したのではないかと思っています。月の表側には溶岩の噴出が多く、裏側には少ない理由などを[1587]に説明してありますが、水星でも同じようなメカニズムで溶岩の噴出があったものと考えられます。
さて、2012年の記事には明るい部分はすべて、氷が安定して存在できる温度であると予測されていた領域で、氷が地表にむきだしになっている。少し温度が高すぎると考えられる場所の表面には光を反射しにくいひじょうに暗い物質があり、メッセンジャーによる水素の測定から、熱を通さない厚さ10〜20cmの表層の下に氷が埋まっていると考えられる。そして、この暗い物質は彗星や小惑星が運んできた有機化合物と見られる。こうした物質と一緒に、太陽系内部の惑星に水がもたらされたと考えられている。
とあります。
水星上の有機化合物(炭素を含む物質)と水は水星自身の生産したものではないという考えが主流のようですが、私は、どちらも水星が生産した物質ではないかと考えています。その根拠ですが、まず水に関しては、太陽から誕生したときのマグマオーシャンの中に、水素と酸素が存在したこと、つまり解離状態で水が存在したであろうと考えるからです。惑星が誕生した直後のマグマオーシャンの内部には結合状態と、解離状態との二つの状態で水が含有されていたと考えています。
次に、有機化合物の件ですが、トーマス・ゴールド博士の有名な書籍(「未知なる地底高熱生物圏」生命起源説をぬりかえる)で解説しているように、惑星には有機化合物を生成する機能を持っている(過去に持っていた)のではないかと考えています。
定説では化石燃料と定義されて、石油も石炭も植物や動物の死骸から誕生したとされていますが、ゴールド博士はそれを否定しています。現実にゴールド博士の指導の下に、新しい油田がロシアでは見つかっています。シェールオイルとかガスとかが頁岩という岩石中から採掘できるのも、化石燃料と呼称されているものの誕生に関する定説が間違っていることを教えています。New Office63で紹介しましたゴールド博士の「天然ガス、石油は自然に生じ、有限の化石燃料ではないと言う著名な科学者」というタイトルのラジオトークでは、生物の存在が考えられないような天体に炭素化合物があり、その破片、つまり隕石の中に炭素化合物が発見されていることを天文学者が証明していると説明しています。

博士の次の言葉

石油が全て化石からできているという古い理論は非常に根強いもので、天文学者が他の天体に関するほぼ完璧な証拠(炭化化合物の存在)を提示しても、それらはただ無視されます。特に、これらを「化石燃料」と呼称する石油地質学者にです。一度誰かが名前を付けたら、みんな信じ込んでしまったと言う訳です。

このコメントに深く思いを致さなければいけないと思います。プレートテクトニクスも「一度誰かが名前を付けたら、みんな信じ込んでしまったと言う訳です」の範疇に入る拘束なのでしょう。
科学の世界でも早く常識の破壊を断行しなければ、「脱皮しない蛇は死ぬ」のと同じように、多くの遺骸が転がることになるでしょう、天動説論者の遺骸が転がったようにです。

1794
Date: 2013-03-07 (Thu)
原子力規制委員会・島崎委員長代理の論理矛盾
 3月5日の産経新聞に、原発敷地内の防潮堤に関しても直下に活断層がないかを調査確認する方針を固めた、という報道がありました。

記事中に、島崎氏の説明として「活断層があれば、防潮堤の下の地盤がずれてしまう。せっかく造っても壊れてしまっては安全性が守れない。」とあります。

しかし、「防潮堤の下の地盤がずれてしまって破壊される」というのは、震源が陸域にある地震の場合の話です。でも陸域の地震では津波が発生することはありません。したがって、後半部の「せっかく造っても壊れてしまっては安全性が守れない」というのは原発施設の安全性のことではなく、防潮堤の安全性としか読み取れません。津波が起きない地震で防潮堤が壊れても、原発施設が安全ならば問題はないではないですか。
防潮堤の安全が守れないから、原発施設も造ってはならない、というのは世界一安全な基準のようにも聞こえますが、誰が考えても論理に矛盾があり、本末転倒しています。
 防潮堤の安全性まで言い出すのは、「何が何でも原発は作らせない。」という左翼学者の姿勢を感じてしまいます。
それにしても、原子力規制委員会の先生方はこんな論理矛盾にもお気付きでないのでしょうか。
再度述べます。

活断層理論というものは、原因(地震)と結果(断層)を取り違えた本末転倒理論です。
どうか国家を転倒させないでください。

1795
Date: 2013-03-08 (Fri)
地震学者よ目を覚ませ
3月5日の産経新聞に活断層評価を40万年以降までと拡大されるという記事がありました。

記事の中に、「学問上の活断層の定義」とありますが、この学問が間違っているのです。地震の原因をマグマの貫入現象と考えていた昭和初期の石本博士や小川博士なら、言下に「そんなバカな話はない」と述べたことでしょう。断層が動くことが地震という発想は戦後社会にアメリカから入ってきた考え方ですが、間違っています。根尾谷断層は地震のあとからズルズルと滑ったことが観察されているのです。断層が動くことが地震ではありません。断層は地震の結果現れた傷痕です。

「地層への力のかかり方」とありますが、それが40万年前から現在まで同一であるとは如何なることでしょうか。プレートが毎年数ミリづつ潜り込んでいるから、歪が蓄積されるという話とは矛盾しているではないですか。歪が蓄積されるのなら、力のかかり方も当然増大しているはずです。だから、限界が来て地震が発生するというのが主張ではないのですか、矛盾がありますよ。40万年もの長期間にわたって同じ力のかかり方であったものがどうして急にずれるのですか、その原因は何なのでしょうか、矛盾がいっぱいの理論であることになぜ気付かないのでしょうか。

また、「不明確のままでは(議論が)こじれる」にいたっては、学者の発言として呆れてしまいます。こじれないために40万年にする、というのでは科学的態度とは言えません。左翼思想に染まった学者ではないのなら、学者仲間に左翼的な人が多いために、こびているのでしょうが、学者の信念というものは感じられません。
 もっとも、間違った学説では確信を持つことができないのかもしれません。それならばはっきりと「私には分かりません。委員の任は果たせません。」と言うべきでしょう。

このような無責任な学者たちによって柏崎刈羽原発、泊原発などが廃炉に追い込まれたなら、日本は衰退の道を歩むことになってしまいます。一番喜んでいるのはどこかの隣国であることが、左翼学者にはわからないのでしょうか。

1796
Date: 2013-03-08 (Fri)
JR東海会長葛西敬之氏の主張を支持
[1673][1734]でも紹介しましたが、JR東海会長の葛西敬之氏の主張は正論であり、以前から支持してきました。

葛西氏のような国家的視点に立って、勇気ある発言を繰り返しておられる方々こそが日本には必要であると思っています。

「一部メディアが原発の恐ろしさだけを強調し、偏った議論を展開した。そこに大衆迎合した政治家が情緒的な恐怖を「国民の声」だと主張した。「大和魂と竹やりで米国に勝つ」とした大東亜戦争前の議論と酷似している。再び国を滅ぼしかねない。」
「必要なのは、平時の前例踏襲的なリーダーシップではなく、時代の転換期にふさわしいリーダーシップだ。米国とともに自由主義・民主主義の安定的な環太平洋地域統合体を作っていくことが全ての基本。」
との主張は正論です。二度と民主党政権の誕生を煽った一部のマスコミに騙されてはいけません。

1797
Date: 2013-03-08 (Fri)
地震予知討論どちらも偏見である
本日の産経新聞「金曜討論」に地震予知に関して平原氏とゲラー氏の二つのオピニオンが載っていました。

平原氏はあきらめないで地震予知を目指すべきだという意見、ゲラー氏は決定的な予兆現象など存在しないから、地震予知という幻想を捨てろ、という意見を述べています。
どちらも、地震発生の正しいメカニズムに関して無知であるゆえに、議論がかみ合わないでいます。
平原氏は日本の地震学者の多くが執っている立場かと思います。「年間9センチくらいプレートが沈み込み、・・・」という固定観念に拘束されておられます。地震発生のメカニズムが正しく把握されていないのですから、予兆現象があっても気がつかないでしょう。あきらめないでやろうとする態度は立派ですが、根本的な地震観を変えないと、従来どおりの研究費の浪費という非難を浴びてしまうでしょう。
一方のゲラー氏も、地震のメカニズムを把握しないまま、一方的に地震予知不可能論を叫んでおられます。北大の森谷先生([1564]参照)や元電気通信大の早川先生([1698]参照)らの予知手法が成果を上げていることを評価してもいいのではないでしょうか。
どちらのオピニオンにも賛同しかねるものがありますが、古い地震観のもとにできている地震予知(測地的予知手法)では予知できる可能性はないでしょう。かといって予知を捨てろという意見も暴論です。
何度も述べておりますが、昭和初期に日本で考え出されていたマグマ貫入理論をベースにした「地震爆発論」を基礎として、科学的な根拠に基づいた地震予知を発展させるべきであります。
アメリカ人のゲラー氏がなぜ執拗に日本の地震予知を捨てさせようとしているのか、アメリカはロシアとともに地震兵器を所有している国家であるとうわさされています。先の大戦でも原爆投下と地震兵器(津波兵器)と選択肢があったという話も流れています。アメリカの本音をはぐらかすために日本に送られたのか・・・などという勘ぐりを払拭するためにも、地震学者の本来の使命である地震予知に挑戦していただきたいと思います。今のままではグァテマラ地震で村民の命を救ったマヤの酋長にも劣っていると認定されてしまいましょう。

1798
Date: 2013-03-09 (Sat)
言い訳しても歴史の検証は緩まない
原子力規制委員会の専門家調査団は関係学会から推薦を受けた別の専門家を集め、8日検討会を開いたそうです。
その会合は「調査団のメンバーが偏っている」との批判があるので、中立的観点から、座長を島崎氏から、日本地質学会石渡会長に代えて開催したそうです。その結果出されたコメントが産経新聞によって以下のように報道されています。結論は「本質的な誤りもなく、論理的に無理もない」という判断のようです。私は「本質的に誤りがある」という真逆の判断を下します。

これによって、敦賀2号機は廃炉を迫られる見込みであると報じられています。東通原発でも同じような会合が開催されますが、こうやってどんどん原発が廃炉に追いやられようとしており、大変心配しています。
さて、専門家といわれる学者たちの作業は「歴史の検証」に堪えられる仕事になるのでしょうか。私は堪えられるものではなく、後悔されることになると確信しています。
 地震学会、活断層学会、地質学会、土木学会などなど、関連する学会はありますが、地震爆発論学会以外の総ての学会がプレートテクトニクスを真理と考え、地震は断層が動くことであると考えて、教科書にも載せているわけですから、今の流れは如何ともし難いものがあります。
 しかし、ネット上には地震爆発論の情報もたくさんありますし、原発関連では隣国の工作活動を示唆する石平氏らの論文もあります。情報収集の努力さえすれば、判断を変えることも可能であるのです。
今は、マスコミ情報以外にも、たくさんの情報が得られる時代です。努力して知ろうとすれば、知ることができる時代であるのに、「当時は知らなかった。」と言い訳をしても、歴史の検証が緩むことはないでしょう。
学者の発言は国家のあり方に重大な影響を与えるものですから、
細心の注意を払っていただきたいと思います。
後世で名を汚さぬように。

これはマスコミ人も同じです。

1799 
Date: 2013-03-13 (Wed)
原子力規制委員会の不誠実な姿勢
敦賀原発を有する日本原子力発電(株)(原電)が、原子力規制委員会の審議のあり方について、「公平・公正さを欠くものであると言わざるをえず、原子力規制委員会に対しては、その運用を改めて頂くよう、強く要請いたします。」という抗議コメントを出しています。
http://www.japc.co.jp/news/press/2012/pdf/250311.pdf
原子力規制委員会は、左翼系学者の集まりなのでしょうか、基本姿勢が廃炉路線であり、理性的な対応ができていないように感じられます。福井新聞(下記の参考蘭)、産経新聞([1798]で紹介)等のマスコミ報道では具体的にどのような偏向があるのか、よく分りませんでしたが、当事者の反論を聞くと、いかに横暴な姿勢を執っているのかがわかります。原電が主張する審議方法の問題点を紹介します。
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1. 審議の進め方に関する問題点
(1) 客観的な事実やデータによる立証を無視する姿勢

当社は、評価会合において、
@ D−1破砕帯の年代判定に関連し、上載地層下部での「美浜テフラの検出」により、約12〜13 万年前以降は活動していないことを立証しました。また、
A D−1破砕帯周辺データ(変位センス)の追加により、G断層とD−1破砕帯とが連続していることを立証しました。さらに、
B K断層(せん断面)につき、変位センスの相異及び走向の屈曲の観察により、K断層とD−1破砕帯等は関連がないことを立証しました。
このように、当社は、客観的事実とデータに基づき、重要な評価結果を説明しました。それに対し、評価会合では特段の異論は出されませんでした。それにも拘わらず、それらを真正面から取り上げようとしない姿勢は、およそ科学的かつ合理的な評価とは言えず、公正な態度とは言えないと考えます。
(2) 評価書案の結論に至る論拠及びその裏付けを説明しようとしない姿勢
当社は、昨年12 月10 日の第1 回評価会合での結論付けに対し、12 月11 日付「公開質問状」により様々な疑問を提起して以来、本年1 月22 日付「当社の考え方」及び2 月5 日付「当社の見解」により、評価会合における立論や評価書案の論拠等に対し意見を申し述べてきました。しかしながら、標記会合においては、それらの疑問や意見に答えることなく、また当社が求めてきた評価書案の論拠の合理的説明やそれを裏づける根拠は何ら示されませんでした。これでは原子力規制委員会が原則としておられる「科学的議論」や「客観的データに裏付けられた判断」とはおよそ程遠いものであり、公正な判断とは言えないと考えます。
(3) 評価書案により直接的不利益を被る可能性のある当社に、反論の機会を与えようとしない姿勢
上記のとおり、当社は再三に亘り評価会合の立論及び評価書案の論拠に対し疑問を提起し、また客観的な事実・データに基づき意見を申し上げました。それにも拘らず、標記会合においては、出席していた当社が退席した後に評価書案の審議が行われ、当社には反論する機会が与えられませんでした。これでは、原子力規制委員会が常々表明しておられる「事業者の意見はよく聴く、議論をしたい」という方針に反しているものであり、公平・公正な審議とは言えないと考えます。
2. 評価書案の論拠に関する問題点
評価書案で「D−1破砕帯は、安全側の判断として、耐震設計上考慮する活断層である可能性が高く、また至近距離にある浦底断層と同時に活動し、直上の重要な施設に影響を与えるおそれがある」とする論拠については、客観的な事実・データに照らして見ると極めて疑問が多く、問題があると考えます。
(1)「K断層のずれは、基盤及び上位の地層に及び、後期更新世以降の活動を否定できない」について
評価会合は、当社が客観的データに基づき約12〜13 万年以前と立証した地層について、その根拠(火山灰が側方へ連続的に分布し、かつ上下の地層の年代と逆転していないこと)を十分吟味することなく、火山灰の産出量が少ないことのみを以って、約12〜13 万年以前とする当社の主張を否定した上でK断層を活断層であると判断しています。しかしながら、評価会合においてはK断層が後期更新世以降に活動したことの立証は何らなされておらず、「否定できない」との指摘は、科学的観点から見て適切ではないと考えます。
(2)「K断層は、断層の形状(走向傾斜)の類似性、及びその位置から、D−1破砕帯と一連の構造である可能性が高い」について

評価会合は、K断層につき、南北方向、西傾斜でD−1破砕帯と類似しているとしています。しかしながら、標記会合において当社が示した直接の観察結果から、K断層はトレンチ内で屈曲し、走向が変化していることから、K断層は2号機原子炉建屋の方向に向かっていないことが示唆されました。また、当社は従前から、K断層は逆断層センスであり、他方、D−1破砕帯及び2 号機原子炉建屋近くの破砕帯は、評価会合が指摘する作成方法に基づく薄片観察の結果も含め、いずれも正断層センスであることから、この両者の変位センスの違いにより、両者の間に関連はないことも明らかにしています。
一方、評価会合は、K断層が2 号機原子炉建屋の方向に向かっていると主張していますが、それを裏付ける根拠は何ら示しておらず、その「可能性が高い」との指摘は、科学的観点から見て適切ではないと考えます。
(3)「K断層は、浦底断層と極めて近接することから、浦底断層と同時に活動し、直上の重要な施設に影響を与えるおそれがある」について
K断層は、上記(1)及び(2)に示したとおり、D−1破砕帯とは関連のないものであり、また耐震設計上考慮する活断層ではないことから、K断層が2号機原子炉建屋などの安全上重要な施設に影響を与えることはありません。
なお、浦底断層自体の活動の可能性によるD−1破砕帯の2 号機原子炉建屋への影響については、既に数値解析により、影響を与える可能性がないことを確認しています。
なお、当社は、先の標記会合で出された指摘も踏まえ、引き続き調査を継続しているところであり、原子力規制委員会に対しては、こうした調査結果も踏まえ、改めて議論を行う機会を与えられるよう、強く要請いたします。
以上
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以上が原電側の要請内容です。学者たちの議論がいかに、理性的でないのか、そしてマスコミが作り出した空気に流されているだけの不誠実なものであるのか、が良く分ります。活断層に関してご自分でも納得できていないのでしょう。だから、自信を持って企業側に反論できないわけです。
地震の正体が何も分っていないのに、専門家ぶって学者の権威をふりかざしているだけのようです。
参考:断層の配置



http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/40888.html
参考:福井新聞の報道
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敦賀原発2号[活断層]は確定的 廃炉の可能性大、専門家異論出ず
(2013年3月9日午前7時10分)
. 日本原電敦賀原発(福井県敦賀市)の敷地内破砕帯(断層)を調べた原子力規制委員会の調査団は8日、「2号機直下に活断層がある可能性が高い」とした報告書案について、現地調査に参加していない専門家から意見を聞いた。大きな異論は出ず、調査団は近く開く評価会合で報告書をまとめる予定となり、「活断層」の評価は確定的となった。
 原電は「提出したデータが考慮されていない」などと反発し、断層の追加調査を続行する構えだが、報告書を受けて規制委が活断層との評価を覆すことは考えにくく、原電が2号機の廃炉を迫られる可能性はより高まった。
 8日の会合には、座長を務める日本地質学会の石渡明会長(東北大教授)と、敦賀原発を担当しない調査団メンバーの計7人が参加。学術論文を専門家同士が相互評価する「ピアレビュー(査読)」にならい、科学的な妥当性を点検した。
 会合では、断層のつながり方の解釈や、用語の使い方、報告書の構成に対し意見が出たが、結論の方向性を否定する意見は出なかった。専門家からは、どういう状況に基づき安全側に判断したのかを報告書に明記すべきだとの指摘も出た。
 報告書案は、2号機直下の「D―1破砕帯」と浦底断層が重なる付近で見つかった「K断層」が、13万〜12万年前以降に活動した可能性が否定できないと指摘。この断層の傾斜や位置からD―1とつながっているとみられ、安全側の判断としてD―1は活断層だとしている。

 この会合に先だって開かれた評価会合で原電は、D―1とつながるのは活動性が認められない別の「G断層」であるなどとして、D―1の活動性を否定。K断層は過去に活動を繰り返しているが時期が古く、考慮する必要はないとした。
 これに対し調査団は、原電の主張は根拠となるデータが不十分で、活断層の可能性が高いとする従来の見解を変える必要はないと判断した。
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このような姿勢の委員会が絶大なる権限を持っていることは恐ろしいことです。ろくな議論もせず(できず)、非民主的な方法で国家の方針を決定していく姿の先には、独裁国家の誕生のようなものが見える気がします。民主党政権が作った組織を廃止するか、少なくとも委員会構成を見直していただきたいと、要請します。

1800 
Date: 2013-03-16 (Sat)
日本原電の危機を救え
日本原子力発電(原電)が保有する三基の原発が、一基は廃炉の可能性があり、二基も再稼動の見通しが立っていません。総てが停止中で発電ができず、資金繰りが悪化、各電力会社が協力するという報道がありました。

原子力規制委員会の先生方は、将来活断層理論の間違いが判明したときに、どのように言い訳するのでしょうか。「しらなかった」というだけでは済まされない大きな責任があることを理解してほしいと思います。ネットでは従業員1376人とありますが、関連する人はもっと多いはずです。職員の生活を困窮に追いやることを直視してほしいと思います。
日本原電の社長宛には「活断層理論の矛盾を抉る学習会開催のお願い」というメールを送りましたが、開催する旨の回答は今のところ届いておりません。
関係者で学習会を開催したい方がありましたら、講師料無料で講師を務めますのでご連絡ください。
以下は原電社長宛に送ったのメールの一節です。
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現在、地震学者たちが信奉している活断層理論は間違っています。基礎にあるプレートテクトニクス理論も間違っています。どちらも先の大戦後にアメリカから導入されたものですが、日本には石本博士や、小川博士らが提唱した「マグマ貫入理論」というユニークな理論がありました。当時はマグマを貫入させる原因が分らなかっただけです。地震爆発論とは、その力がマグマの熱で分離した水素の爆発現象であると見抜いたものです。
つまり、地震爆発論学会の主張する地震発生理論によれば活断層なるものは「幻影」に過ぎません。活断層は地震の結果現れるものです。活断層と云う概念は原因と結果を取り違えています。実在しない幻影におびえて、騒いでいる愚かな姿でしかありません。
これまでにも、日本各地(岡山、長岡、静岡、いわき、仙台、東京)で講演会を開催してまいりましたが、御社でも地震爆発理論の学習会を開催して頂き、可能ならば活断層理論の矛盾を地域の皆様に周知して頂きたいと考えております。講師料は不要ですので、会場の設定、参加者への周知方をお願いしたいと存じます。
活断層理論の矛盾を解き明かすことは、今の日本国が直面するもっとも重要な課題です。

1801
Date: 2013-03-17 (Sun)
原子力規制委員会の委員を交替させよ
産経新聞が電力事業者に対して行ったアンケートの結果が報じられています。原発を再稼動させて、経営を安定させたいのは事業者として当然の話ですが、規制委員会の新安全基準が示されないために、発電ができない状態が続き、不満があるようです。再稼動したくても、「審査に必要な手続きなど、不明な点が多い」とも報じられています。民主党政権が仕掛けた罠に掛かって動けない巨象のようにも見えます。弱体化する日本を見て、ほくそ笑んでいるのがアジア地域の植民地化を狙う隣国の新政権でしょう。

この調査では、活断層調査に関しても「科学的見地からの疑問点に問題提起をしたが、審議の中で十分な答えがなかった。重要な点で事実と異なっていたり、裏付けとなる十分な事実やデータが示されていない」という原電側の不満も報じられています。
 科学的という点では事業者側が考えている通説地震論に基づく活断層の認識にも間違いがあるのですが、百歩譲って、通説が正しいとしても、議論が乱暴で、不誠実な態度を規制委員会の委員たちが執っていることが推察できます。委員会のメンバーは民主党の政治姿勢を正義であると勘違いしておられるのではないでしょうか。政権交替したのですから、委員も交替していただきたいと思います。少なくとも。島崎氏に代わって地震爆発論学会から委員を選任していただければ、この国難から国家を救うことができると確信しています。
1802
Date: 2013-03-19 (Tue)
科学的な真相追及が先決
 中央防災会議の作業部会が、南海トラフで起きると考えられている地震の被害想定を公表しました。経済被害は220兆円で、国家予算の2倍以上、直接的な被害は東日本大震災の10倍に及ぶということです。

 この被害予測をもとに防災対策の抜本的な強化を求めた、とありますが、この公表が如何ほどの効果をあげることになるのか不安です。どこの自治体もお手上げでしょうし、完璧な対策などどの自治体もできないはずです。対策ができないことから来る不安のほうが大きな影響を与えないかと心配です。新聞記事にある「南海トラフの巨大地震」の解説欄には、「歴史上起きたことはなく、発生頻度は極めて低い。想定外の巨大地震が起きた東日本大震災の教訓を踏まえ、防災対策のため想定された。」とあります。発生することは極めて低い地震であるのに、その対策を抜本的に強化する必要があるのでしょうか。
  こうした被害予測にどのような意味があるのか私にはよく理解できません。東日本大震災が想定外の大きな被害を起こしたことから、二度と想定外とは言わないですむように「大き目の被害」を設定したのでしょうが、学者さんや中央官僚たちの自己保身の空気を感じてしまいます。「被害予測は出していましたよ、対策を練らなかったのは地方行政にありますよ、私たちには責任はありません。」という責任逃れなんではないでしょうか。
 私は、何事にも中道があると思っています。被害予測は大きすぎても、小さすぎても、いけないと思いますが、結果的に社会がバランスよく発展できるように設定すべきであろうと考えます。白鳳地震では高知湾で広大な地域が海没しましたし、別府湾では瓜生島が海没しています。熱海湾もそうですし、各地に海底に没したケースがあるので、今回の被害予測であっても今後想定外の事態が起きる可能性はあります。かといって、そのような事態を想定しても意味はありません。
 その時代ごとに、最も効率的な発展が期待できるような規模に抑えておかなければ、過剰対応になってしまいます。過剰な対策を執るために適正な発展が阻害されてしまう危険性もあります。適正な対策がどの辺りにあるのかは、議論の余地がありますが、少なくとも学者が責任逃れのために、大き目の数値を公表するという姿勢であってはなりません。
 それよりも、今回の災害でも、被害を大きくした本当の原因がこのセミナーで解説してきたように、いわき市沖でのCCSが引き起こした津波([1721]で紹介した南からの津波)である可能性もあるのです。津波発生のメカニズムにも、定説となっている「断層のずれ」ではなくて、[1658]で述べたように複数個所での水素爆発が起こったからであるという可能性もあるのです。そうした科学的な原因追求を真剣に検討することのほうが、先決であると私は思っています。少なくとも地震学者は科学的な真相の追及に全力を注がなければなりません。

1803
Date: 2013-03-20 (Wed)
プレート論の常識を捨てよう
中央防災会議の作業部会による被害想定では、西日本一帯で新幹線や高速道路が不通となり、沿岸では港湾や空港の津波被害も予想されるとしています。

記事の図中にある震度の大きな地域というのは、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率とほぼ同じ地域です。しかし、近年の大きな地震は、この地震確率が小さかった地域で発生していることからも推定できるように、作業部会が想定している地域ではない場所で大きな地震が起きる可能性が高いとみていいのではないでしょうか。
この地震確率という概念の基礎にあるのは、プレート理論です。「フィリピン海プレートが西日本の地下へ一定の速度で潜り込んでいる」という固定観念に縛られていることを意味しています。

ウィキペディアから拝借した次の図は、日本の主な地震の震央を示したものですが、死者が出た大きな地震(青色)は西日本では日本海側のほうに多いことが分かります。


プレート理論に縛られていることが、想定外の出来事が起きる真の原因であることをそろそろ気付いてもいいのではないでしょうか。
日本列島は熔融マグマの上に浮かんでいるような状態です。そのマグマの熱によって発生する水素ガスの爆発が地震ですから、日本中どこにでも地震は起きるわけです。教科書にまで載っているプレート論という常識を捨てないと、地震学の新しい発展は望めそうにありません。

1804
Date: 2013-03-21 (Thu)
黄金伝説と地震大国の科学的関係
拙著「地震の謎を解く」の中で、鉱床ができる理由を次のように述べました。
鉱床ができる理由          〔良い鉱床は火山の西側にある〕
 超臨界状態にある熱水(超臨界水)には大量の物質が溶け込みますが、そうした熱水が、地震による地殻の隆起によって地表に近づき冷却されると、金属などを析出し、鉱床、鉱脈を形成するのです。海水にはほとんどの物質が溶け込んでいますから、海水が落下して頻繁に地震をおこすような場所には、豊かな鉱床ができるのでしょう。良好な鉱床はかつての火山の西側にあることが多いと聞いたことがあります。」
 金が形成されるのは火山活動と関係があるとは思っていましたが、地震活動そのものと関係があるという研究を初めて知りました。黄金伝説のもとは地震大国にあったようです。
オーストラリア研究チームの発表を紹介します。
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これが自然の錬金術?地震の揺れにより「ほぼ瞬時に」金鉱脈形成されることが確認される(オーストラリア研究)
2013年03月19日

 地震発生中に固体の金が「ほぼ瞬時に」地殻中に堆積する可能性があるとする研究論文が、17日の英科学誌ネイチャージオサイエンスに掲載されたそうだ。
 オーストラリアの研究チームによると、地殻中の液体で満たされた空洞が地震の振動で裂け、急激な圧力低下が起きると、金が形成されるという。この圧力低下によって液体は急激に膨張・蒸発し、液体中に溶解していた金粒子は「ほぼ瞬時に凝固・沈殿」するという。地震が繰り返し発生すれば、結果として採掘採算レベルの金鉱床が蓄積・形成される可能性があるという。

 世界の既存の金の大部分は、30億年程前の造山運動が活発だった地質年代に形成された石英鉱脈中から産出されるという。この鉱脈は地震発生中に形成されたが、圧力変動の大きさや、どのように金の鉱化を促進するのかはこれまで不明だった。

 研究チームは今回の研究で、数値モデルを使用して、地震中に液体で満たされた断層空洞で発生する圧力降下のシミュレーションを行った。これにより研究チームは、世界の金資源に関する長年の疑問、金がほぼ溶解した状態から採掘可能な固体の状態にどのようにして凝縮されるのか、に答えを出した。

 ちなみに、100トンの金鉱脈鉱床が形成されるのに、10万年ほどかかるという。
 ということはもしかして、地震の多い日本では、新たな金鉱脈が続々と形成されつつあるってことか?採掘できるのはかなり先のことになりそうだけど。一周回ってジパング!ってやつなのかも。
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 以上が報道の内容です。
「地殻中の液体で満たされた空洞が地震の振動で裂け、急激な圧力低下が起きると、金が形成されるという。この圧力低下によって液体は急激に膨張・蒸発し、液体中に溶解していた金粒子は「ほぼ瞬時に凝固・沈殿」するという。」
とありますが、金粒子の凝固・沈殿につながるのが、「地震の振動で空洞が裂けること」なのか、「水素ガスの爆縮(Implosion)そのもの」によるものなのか、どちらも可能性があるように思えます。どちらにせよ、金が熔けこんでいる海水が存在し、地震が繰り返し起きている場所には析出した金が蓄積されている金鉱脈が形成されている可能性があるのでしょう。将来伊豆諸島や小笠原諸島などの海底が浮上してくれば、有力な金鉱脈も発見されるのではないでしょうか。
 因みに日本では鹿児島の菱刈金山のほかにも、下北半島恐山小笠原の海底大金山などに、金鉱脈があることが分かっているようです。
PS:
WEIREDの記事
地震で「一瞬のうちに」金鉱床が形成か
『Nature Geoscience』に掲載された論文によると、この現象は断層ジョグという場所で生じる。断層ジョグとは、地震の主断層線をつなぐ裂け目(岩石にできた洞穴)のことだ。この洞穴は液体で満たされており、圧力は約290メガパスカルにもなる(比較すると、海面気圧は0.1メガパスカルだ)。
 地震が起きると、ジョグの洞穴が広がり、急速かつ大幅な圧力の低下が生じる。すると洞穴内にある液体が、ほぼ瞬時に気化する。その結果、過飽和溶液中に残されたシリカおよび金などの微量元素が結晶化して、小さな金鉱脈を形成するという。
 「ひとつの断層系につき、年間に数千〜数十万回の小さな地震が発生する(可能性がある)」と、オーストラリア、クイーンズランド大学の地震学者であるディオン・ウェザリーは『Nature』の記事で述べている。「数十万年の間には、非常に多量の金が沈殿することもありうる。ちりが積もって山となるのだ」。
 この研究は、経済的に価値のある金鉱脈のありかを探ることにつながるだけではない。ウェザリー氏らの研究では、系内の流体圧がどれだけ速やかに正常に戻るかということにも注目している。このデータは、地震発生後に地面がどのように動くのかをモデリングするうえでも役立つ可能性がある。」

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前述のコメントでは、急速かつ大幅に圧力が低下する原因が「地震の振動で空洞が裂けること」にあるのか、「水素ガスの爆縮(Implosion)そのもの」にあるのか、どちらも可能性があるように思えます・・・と延べましたが、地震の原因がImplosionとExplosionとが同時に起きることであるという認識があれば、オーストラリアの研究者もImplosionが原因で金が析出すると認定されるではないでしょうか。地震の発生原因説として断層説が広く認定されているために、圧力低下の原因を「地震の振動で空洞が裂けること」と考えておられるように思えます。

1805 
Date: 2013-03-23 (Sat)
シュードタキライトは地震の化石ではない
地球全史(岩波書店)という写真集にシュードタキライトの写真が載っていました。以前このセミナー[65]でも述べましたが、私はシュードタキライトというものが「地震の化石」であるとは考えておりません。私の主張する地震の化石は[65]に載せてあるものです。まずは地球全史の写真を紹介します。

写真Gシュードタキライト@(フレデフォート衝突構造)……南アフリカ
フレデフォート衝突構造は、約20億年前の衝突でできた世界最古のクレーターの名残り。
もともとは直径300kmの世界最大のクレーターだったと推定される。
巨大すぎるために衛星画像のほうがわかりやすいい。
衝突のターゲットになったのは30億年以上前の花岡岩で、衝突後の侵食によって地表は約4km削られ、地下深部の構造が見えている。
写真はシュードタキライトと呼ばれる溶離岩石。



写真HシュードタキライトA(フレデフォート衝突構造)……南アフリカ
巨大クレーターに特徴的なのがシュードタキライト。
シュードタキライトはターゲットとなった岩石(ここでは花崗岩)同士の摩擦によって溶けて固まった岩石である。
この写真はシュードタキライトの断面を見たもの、写真Gは同じシュードタキライトを上から見たもの。幅1mで長さ数十mにも達している。



ところで、シュードタキライトについて日本大百科全書(小学館)には次のような解説が載っています。
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シュードタキライトpseudotachylite、pseudotachylyte
断層に沿って急激なずれ(運動)が生じると、摩擦熱が発生して岩石の一部が溶融し、周辺の岩石中に脈として入り込む。これが冷却・固結したものをシュードタキライトという。タキライトという玄武岩質ガラスに似ていたことから、シュードpseudo(偽の)タキライトtachyliteの名前がつけられた。シュードタキライトの化学組成は、基本的に周辺の岩石の組成と同じである。このような急激な断層運動が生じる場合は地震が発生することが分かっているので、シュードタキライトは別名「地震の化石」とよばれている。1980年代以降、日本でも領家帯(りょうけたい)などでその存在が明らかにされ、愛媛県八幡浜(やわたはま)市大島で発見されたシュードタキライトは、2004年(平成16)に国の天然記念物に指定された。
[ 執筆者:村田明広 ]
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以上がその解説です。紹介した写真の説明でもシュードタキライトとは巨大隕石が衝突し、クレーターができたときに摩擦熱で熔解してできたものと説明しています。しかし地表にある花崗岩が地震とか、隕石の衝突などによって発生する摩擦熱で熔解するとは思えません。水が存在しない場合の岩石の熔解はそんなに簡単なことではないはずです。

写真の中の黒い部分の岩石が固化した状況と、礫として存在している白い花崗岩の固化した状況とは年代だけでなく、形成環境がまったく違うと思います。礫の部分は[1781]で解説したように、結合水を多量に含んだ環境下でゆっくりと冷却してできた花崗岩です。その花崗岩が一度地上に露出して浸食を受け、河川を流下し、磨耗作用を受けて丸くなっていることが見て取れます。一方、黒い部分は玄武岩質ガラスに似ているということですから、結合水がない環境下で冷却したことを示しています。つまり、一度地上に露出した花崗岩が侵食・流下・堆積という経過をたどった後に、大陸が海没し、海底地殻が薄くなるという環境下でマグマが礫の周囲に貫入したのではないかと考えられます。玄武岩と花崗岩とは結晶化しているのか、そうでないかの違いしかないようです。(参考:[867]
 地殻はプレート説が主張するような水平運動よりも、はるかに垂直運動のほうが激しいはずです。それはグランドキャニオンが証拠があるだけでも、3回の浮沈を繰り返していることからも明らかです。
地球誕生後には、想像する以上に激しく地殻は浮沈を繰り返しているはずです。その間に多くの複合岩体、貫入岩体、変成岩などを作り出していると考えるのが妥当ではないでしょうか。シュードタキライトという一種の複合岩体もそうした地殻の上下運動に伴って発生した岩体であろうと思われます。
一部の地震学者がコンピューターを使用するようになって、(計算方法の簡便化のためでしょうか)地球の内部構造を固体であるとし、しかも玉ねぎ型構造をしていると、押し付けてしまったために、その他の地震学者のみならず、地質学者までもが地殻は溶融マグマの上に浮かんでいるという当たり前の真実が見えなくなってしまったように思います。コンピューターが導入される以前には、原始地球はマグマオーシャンであったこと、そしてその表面だけが薄皮のように固化して地殻ができたということを、地球人は素直に正しく理解していました。コンピューター万能主義のような学者が増えたことが、地球の正しい理解を混乱させていると私は思っています。そこから早く脱出しなければなりません。

PS:
ウィキペディアには
「今から約20億2300万年前(古原生代)に直径10から12kmの小惑星が速度約20km/sで衝突し、フレデフォート・ドームが生成されたと考えられている。衝突時のエネルギーはTNT火薬に換算して87Tt(テラトン、広島型原爆が約15kt、即ち58億倍) にのぼる。この時の衝突で地殻はえぐられ、地下25kmまで到達したと考えられている。この時の衝突熱でマントルが溶融して多量のマグマが発生し、大量の岩石が蒸発し、急激に冷却したことを示す地質が確認されている。また衝突による地殻の溶解と攪拌により金鉱床が形成された。」
とあります。
20億年の間には、アフリカ大陸そのものが何度か浮沈を繰り返したと考えられます。25億年前に形成されたという南アフリカ・クルマンの地層がそれを物語っています。とすれば、小惑星が衝突したときは、この地が海底から再浮上した直後で地殻が薄くなっていた時かもしれません。シュードタキライトが小惑星の衝突でできた可能性があるとすれば、衝突によって薄い地殻が破れ、その空隙にマグマが侵入したという可能性があるのかもしれません。


写真23  25億年前
ストロマイトと縞状鉄鉱層……南アフリカ・クルマン
 手前はクルマンの縞状鉄鉱層。ここでの地層はほぼ水平で、遠景の丘はストロマトライトからなる。
手前の丘も麓はストロマトライトからなるが、トゲだらけの濯木をかきわけて登るとストロマトライトから縞状鉄鉱層へと 移り変わっていく様子をたどることができる。
数百mを登るだけで数千万年を旅したことになる。


1806
Date: 2013-03-27 (Wed)
ギョー(guyot)の形成について(1)
 私は以前からギョー(guyot 平頂海山)の形成に関する説明に疑問を感じていました。定説では、海底火山の中腹が波浪による侵食で削り取られたもので、その後で珊瑚が成育できないほどの冷たい深水域まで沈降したのであるということになっています。沈降したことは確かでしょうが、波で削られたとか、プレート論を使っての説明などに疑問を抱いています。

 私の考えではこうした平頂火山はかつて極地域の氷底火山(氷床火山)として誕生し、地軸変動で温帯域に移動して氷床が融解したもの(紹介するアザス高地やアイスランドのもの)、または移動後に地殻変動で深海に沈降したもの(問題にするギョー)ではないかと思っています。疑問点を述べる前に氷底火山とは如何なるものかを紹介します。
紹介するのは、火星の地質研究に役立つということで地球上の氷底火山を調査された小松吾郎氏のものです。
 シベリアのアザス高地はかつて広く氷に覆われていたそうで、その時代に氷床の下部で誕生したというプリオゼルニイ山を踏査された報告(惑星地質ニュースVol.20 No.4 Dec.2008)から抜粋して紹介します。
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マグマと氷が出会うとき―アザス高地への遠征調査―
小松吾郎 
 今回は2005 年夏にロシア科学アカデミー・シベリア支部と共同で遠征調査を行ったアザス高地の火山群(研究地域の中心位置は北緯52°25′、東経98°25′、次図の中央黒丸)について紹介する。 


 アザス高地はシベリア南部、ロシア連邦内のトゥバ共和国東部に位置する海抜2000m以上にも達する火山台地であるが、その詳細はほとんど知られていない。この台地を含むサヤン山系は第四紀に広く氷に覆われていた時期が何度もあったとされている。
また玄武岩質の火山活動が断続的におきた。
 このような状況は古代の火星でも十分にありうる。火星は、玄武岩などの火山岩が広く地表に存在し、過去には低緯度地帯まで氷が覆っていた可能性をもつ惑星である。よってマグマと氷の相互作用が研究対象の一つとなっている。私がアザス高地を調査するのはこのためであるが、氷と火山活動相互作用はアイスランド、カナダ、アラスカ、南極でも知られており、研究も進んでいる。(略)
  道中、急峻な山岳地帯、広大な湿原、激流渦巻く河川など行く手に障害が次々に現れ、嵐や蚊の大群にも襲われることしばしであったが、その甲斐あって目の前に出現した火山群はそのテーブルのような形態でもって驚かせてくれた(図2)。


図2 アザス高地にある氷底火山の一つ、プリオゼルニィ山。
現在氷床は消失しており、また歴史時代に火成活動は記録されていない。

火山と言えば一般的に円錐形あるいはカルデラという感覚を持っている私にとって、とても奇妙である。氷床(氷河の中でも面的に大きいものをここでは便宜的にそう呼ぶ)のような厚い氷の下でマグマが噴出すると、その周囲の氷が溶け、溶岩が急激に冷やされるためハイアロクラスタイト(hyaloclastite)と呼ばれる破砕されたガラス質の火山岩が生成される。枕状溶岩の破片が入っていることもある。ハイアロクラスタイトは氷床内の融水湖の中で堆積するが、マグマの噴出が続くと成長した山体が氷床の頂上に達する。続く山体成長では、溶岩が玄武岩質の場合には粘性が低いので、傾斜のゆるいほとんど平坦な山体をつくる。
 こうして最終的に頂上が平たく側面が急斜面のテーブルのような形の火山が形成されるが、これらは火山学ではトゥヤ(tuya)と呼ばれる(トゥヤも含めた氷の下でマグマが噴出してできる火山一般の総称は氷底火山である)。(略)
 面白いことにアザス高地にはハイアロクラスタイトと関連がないスコリア丘も存在している。これは氷の分布が小さくなったか、あるいは完全に消滅した時期にも火成活動があったことを示す。
したがって火山の形成年代がわかれば、アザス高地が氷に覆われていた時期の推定ができるのだ。年代測定の精度にやや問題があるのだが、最後にアザス高地が広範囲に連続した氷で覆われていたのは5万年以前ではないかと考えられている。
 このようにしてシベリアにはマグマと氷が相互作用してできる火山地形が存在し、その研究は火星の似たような地形の理解に大きな寄与をすると考えられている。(略)(国際惑星科学研究大大学院、ペスカーラ、イタリア)
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以上が小松氏の報告抜粋です。文中にもあるように氷底火山はアイスランド、カナダ、アラスカ、南極でもたくさん見られるそうです。
 次の写真は音響測深によるギョーの形状ですが、かなり明瞭に平坦な形状が捉えられています。


ギョーの音響測深記録(Hess,1946)

深海底では陸上のような浸食作用がないから、形状が保持されているのではないかと考えられます。
 要するにギョーとは海底に移動した氷底火山であるということす。定説への疑問については次回に述べます。
PS:
氷底火山(卓状火山)のできかたを解説する図面が小山真人先生のサイト「ヨーロッパ火山紀行」に載っていましたので紹介します。


卓状火山のできかた

1807
Date: 2013-03-28 (Thu)
ギョー(guyot)の形成について(2)
ギョーの形成メカニズムに関して疑問に思うのは、海面上の火山が波浪の作用で侵食されて平らになるという件です。ギョーは大きなものになるとシルバニアギョーのように長径が20kmを超えるような大きなものがあります。

そのような広大な範囲をブルドーザーで地ならしするように、波浪が工事できるわけがありません。波は海浜で砕けてしまうので、島の中央まで侵食することなどできません。環礁などでは沖合いの珊瑚礁で波浪が砕け、大波は渚まで進入しないことは周知の事柄です。波が島の頭を平らに浸食して、平頂海山を造るというのはナンセンスな話です。
また、ギョーを発見したのはヘスであり、命名したのも彼ですが、彼は大洋底拡大説をとなえプレート説の生みの親となりました。そして、プレート説によってギョーが深海へと沈水した理由を次のように説明したと、星野先生は「反プレーとテクトニクス論」の中で紹介しています。
「ギョーは、中央海嶺の火山島としてはじまり、そこで頂上は平らにされ、プレートにのって移動しながら、しだいに沈んでいった、というのである。わが国の研究者の中にも、ギョーの沈水は、プレートの冷却に伴う海底の沈降というモデルが、もっとも合理的である、と主張しているものがいる。しかし、ギョーの頂上水深は、中央海嶺から離れるにつれて、しだいに深くなっているわけではない。ギョーの頂上水深は、たとえ小地域の中でもばらばらである。」


上の図はヘスの解説を図解したものですが、納得できるものではありません。星野先生も反プレート論者ですから、ヘスの説明を否定しておられるのですが、なぜギョーが深海に存在するのかについては、ギョーができた白亜紀には海面が今よりも4000mも低い場所にあったと述べておられます。しかし、海面が4000mも上昇する理由を発見することは困難です。石田理論ではムーやアトランティスが沈下したことから考えて、陸上でできた氷底火山であるギョーが地軸移動(地殻滑動)と巨大地震によって海没したというのが真相であると思っています。


星野通平著「反プレートテクトニクス論」p.103
沈水海山の分布(Menard 1964)より石田が加工(着色部)

ギョーは赤色でマークした太平洋に多く存在していますが、この辺りにかつて極地が存在し、氷河または氷床が発達していたのではないかと推定します。
 アインシュタインがハプグッド教授の「地殻滑動論」を支持し、賛辞として送った言葉を[1559]で次のように紹介しました。

「初めてハプグッド氏からの手紙を読んだとき、私は強い衝撃を感じたことも事実である。ハプグッド氏の考え方は今までにはなかった新しいもので非常に簡潔でわかりやすく、・・・・さらに実証性が高まれば・・・地球の地表の歴史に関する、他のどんな説よりも重要な説となるであろう。」

博士が賛辞を送ったのも、氷河期の謎、古代文明の謎など、「地球の地表の歴史」を解き明かす重要な説となることを認識していたからであろうと思います。地球の姿勢は不動である(現代の天動説みたいなもの)とか、マントルは固体であって、大陸が海没したり海底が隆起して大陸になるなんてことはナンセンスなトンデモ理論であると大学で教えています。そういう固定観念に縛られて、教育を行っている限りは地球科学の進歩発展は望めない、と云うことをアインシュタインは忠告していたのではないでしょうか。
 少なくとも若い世代の大学生諸氏には、もっと自由闊達な発想で研究して頂きたいものです。

PS

[1086]および[1542]で検討したハワイ・ワイメア渓谷のあるカウアイ島の成因もこの氷底火山であると考えると、謎は解けるように思います。氷底火山として陸上で形成されたのなら、カウアイ島の構成岩は火山砕屑岩であって、グランドキャニオンの成因と違うという「とりまき」氏の指摘も分りますし、地層のような水平な構造も納得ができます。
もしかすると、ギニア高地や南アフリカ・ケープタウンなどにあるテーブルマウンテンも氷底火山として誕生したのでしょうか。全球凍結と云う事象はないと思っていますが、かつては南米も南アも極地入りしていた時代があるのかもしれません。どなたかヒントになるコメントをお聞かせください。

1808
Date: 2013-03-28 (Thu)
地震学者の実力がバレた
 立川断層の認定を間違えたことを見学者の指摘で気がついた、というお粗末な東大教授の会見があり、今日は驚かされました。
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コンクリ柱を「断層」と発表、東大地震研が謝罪 立川断層調査で「石と思い込んだ」 
2013.3.28 09:57


 東京大地震研究所の佐藤比呂志教授(構造地質学)(謝罪会見の写真はお気の毒ですので省略します。)は28日、東京都立川市などで行った活断層「立川断層」の掘削調査で、地下に埋め込まれたコンクリート製とみられる柱状の人工構造物を断層活動で動いた石と思い込み、「活断層を確認した」と誤って発表していたことを明らかにした。
 この場所にあった工場の基礎工事で打ち込まれたコンクリート製のくいの可能性もある。会見した佐藤氏は「断層があると予想した位置にあり、断層と思い込んでしまった。大変申し訳ない」と拙速な判断だったことを認め、謝罪した。
 地震研は2月に現場を公開。見学者から「人工物ではないか」との指摘を受け、再調査で誤りが判明した。ただ、立川断層の存在そのものは否定されず、さらに深い地下に潜んでいる可能性があるという。
 立川断層は「立川断層帯」の一部で首都直下地震を起こす可能性が指摘されている。
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 写真の現場を見てこれが活断層だと認定する「認識」に驚きを感じます。見学者からの通報で再度深く掘ってみて気がついたということです。
 読売新聞の報道記事には、「一種の催眠術にかかっていた」「バイアス(先入観)があったと思う」と答えたという報道もありました。「資質がないので辞めろというなら職を辞したいと思うが、引き受けた限り、研究者として責任は全うしたい」とも述べたとも報じています。
また毎日新聞の報道では「佐藤教授は「天然の地層を判断する知識はあるが、土木工事の経験はなく、上から人工物を挿入した可能性は考えなかった」と話した。」とあります。しかし、土木工事の経験がなくとも、写真の状況を見て断層(段違い)がないことは素人でも判断できます。
 今回の事件が示していることは、特に東大の地震研究者には「断層は悪性のコレラ菌のようなものだ、市民のために絶対に見逃してはならん。」というような正義の味方的な勘違いに基づく先入観があるのではないかと疑いたくなります。コンクリートの破片が並んでいるのを断層と見間違えたということですが、活断層という見方そのものが、何でもない善玉菌をコレラ菌のように勘違いしている偏見があるのです。正直言って資質はないと思われますから、職を辞することがご本人のためにも、国家のためにも、これ以上ダメージを広げないという観点で最善の策かと思います。

PS:写真「頭を下げる東大地震研の佐藤教授」を見て驚きました。頭は下げていますが、両手を後ろで組み上半身を前傾させているだけで、謝罪の雰囲気は出ていません。東大教授ってのはこんな資質なんですかねぇ・・・。東大地震研紛争以来人格の養成など忘れられ、人間性も劣化したのでしょうか。

1809
Date: 2013-03-29 (Fri)
佐藤教授の心の底にあるもの
東大地震研究所の佐藤教授は「断層を見つけたいという強い思いがバイアスになって『見たいものが見えてしまった』ということだ」と述べています。


純粋に学術的な調査ならば、「見つけたい」という強い思いも許されるのでしょうが、今は地震学者の判断が国家の政策を左右するという重要な責任ある立場にあることを忘れてはいけないと思います。佐藤教授は東通原発の診断にも加わっていましたが、このような「心的傾向」を持っている教授をメンバーに入れておくことは問題があると私は考えます。「見つけたい」という思いの底にあるものは「原発を作らせない」という思いに繋がっているからです。こんな騒ぎになっても、まだ「見えているのはコンクリートの破片であったが、地下深部には断層があると考えられる。」と述べています。そのように考える根拠を何も示していません。学術的な面からもっと冷静に国民に納得できる解説のできる学者を選ぶべきであります。
 ここへきて矛盾が噴出しているのは、地震学関係の象牙の塔(といっても模造品ですが)的な体質です。東大をトップにして、旧帝大関係者にしか研究費が回らないらしい研究体制を変えて、自由闊達な雰囲気を作らないと地震学の発展はありません。しかも、急がないと国家を衰退に導いてしまう恐れがあるのです。何度も言ってきましたが、
プレート論を脱皮し、活断層理論の愚かさに気がついていただきたいと思います。

1810 
Date: 2013-03-30 (Sat)
マスコミは異なる意見を報道する責任がある
産経新聞の本日の「主張」を紹介します。

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活断層を誤認 原発調査は大丈夫なのか
2013.3.30 03:42 [主張]
 開いた口が塞がらない。耳を疑う失態だ。
 東京大学地震研究所の教授らによる活断層調査での誤りである。
 東京都内の工場跡地の地中に打ち込まれていたコンクリート製の杭(くい)を、首都直下地震につながる立川断層の破砕帯と見誤ったのだ。
 偶然が重なったとはいえ、「失敗学」の好事例となりそうな初歩的、かつ重大なミスである。調査現場を見学した部外者の指摘がなければ、とんでもない間違いが大手を振ってまかり通り続けるところだった。;
 教授は、原子力規制委員会で原子力発電所の活断層を調査する有識者の一人である。
 今回の誤りは教授自身によって訂正されたが、この事例は、原発での活断層調査の進め方や解釈に関して、規制委が教訓とすべき多くの事柄が存在していることを教えている。
第1は、先入観の怖さである。教授は「見たいものが見えてしまった」と告白している。他の研究者も他山の石とすべき言葉だ。
 掘削調査地点には、活断層の破砕帯が存在するはずだという思い込みが、コンクリートの杭の断面の並びを、横ずれ断層の証拠の石と見せてしまった。
第2の教訓は、仲間内だけの調査には、思いがけない陥穽(かんせい)が口を開けて待っているということである。何人もの専門家が現場を観察しているにもかかわらず、見抜けなかった。活断層調査を舞台にした「集団催眠」といえる。
第3は、異なる立場の意見を許容することの大切さだ。土木工事の視点があれば今回のミスは最初から避けて通れたはずである。
 以上の教訓を、規制委による原発の活断層調査に照らしてみるとどうだろう。尊重しなければならない教訓を3つとも踏み外した危うい姿が浮かび上がる。
 規制委は、現在の調査の在り方を改めるべきだ。メンバーの有識者には変動地形学者への偏りがある。過去に原発調査に関わった専門家を加えることも必要だ。民間調査団の設置も有効だろう。
 「活断層狩り」の愚からも目覚めなければならない。可能性が否定できない断層には、施設の耐震性の強化で対応するという健全な発想が望まれる。活断層の判定に100%の確実性はあり得ない。今回の失態を天の啓示として謙虚に受け止めてもらいたい。
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 以上が産経紙の「主張」ですが、充分に説得力のあるものであり、調査のあり方を変えていただきたいと私も思います。
しかし、「活断層調査への疑問」に関しては、このセミナーで何度も取り上げており、5年前にもこのセミナー「1505」で述べております。朝日新聞に投書したが掲載拒否されたことも紹介しました。
私が各地で講演会開催するときには、地方紙にも、全国紙にも挨拶に伺っております。地震学が間違っていること、活断層調査は意味がないこと、CCSは危険であること、などなどの内容を講演するので、取材をお願いしますとお願いに上がっております。地方紙でも全国紙でも担当者は快く話を聴いてくださる場合が多いのですが、全国紙の場合には記事になったことがありません。その理由が分らないのですが、「異なる立場の意見を許容することの大切さ」を大事にしていただきたいと思います。
 記者としての判断ができなければ、判断は読者にお任せし、まずは

異なる意見を報道する寛容さをマスコミは持って欲しいし、
少数意見でも報道する責任があることを認識して頂きたい
と思います。
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