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1531
2008-12-18 (Thu)
プレートテクトニクスはもう通用しない
「地震爆発説・検討:肯定的意見」に参考意見として収録しておきましたが、あるサイトに国立博物館の地震展を見た方の感想が載っていました。

断層を理解させるための実験で、煉瓦に上下からの圧力を掛けて鉛直に割れるところを示し、これが断層だと説明していたそうです。プレートが押すのは水平方向ですから、これでは断層の説明にはなりません。抜粋して紹介します。
http://homepage2.nifty.com/kazuoyoshino/yuzu030916.htm

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興味深かったこと

煉瓦に圧力をかけて破壊する実験。上下に圧力をかけるのだが、必ず鉛直方向に、二つに割れること。ぐしゃっと、つぶれるのではなく、たてに二つに割れるのです。その割れた面が、断層だと説明していました。
  私の友人は、教員ですが地質の専門家で、プレートテクトニクスに疑問を投げかけているのです。彼によれば、プレートが生む緊張は上下ではなく左右だから、断層が鉛直方向であることと矛盾しているのではないかというのです。面白い。
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以上が抜粋です。友人の先生は[1140]、[1143]で紹介した佐藤完二先生(ご本人かもしれませんが)と同じ意見のようです。佐藤先生はプレートが押す力で断層が出来るのならば、断層の傾斜が45度以上の急傾斜になるはずがないと述べておられます。垂直に近いような衝上(Thrust)断層がプレートの押し合う力で出来るわけがないという当たり前の議論です。
同じく参考意見で紹介した「若武者」というブログにある「同じ一枚のプレートでも場所によって地質構造が異なることがある、地殻下からうまれた一枚のプレートなら、どこをとっても同じ地質構造のはず。」というコメントも、プレートテクトニクスはもう通用しないということを説得的に物語っています。地質の専門家にも、内心ではプレートテクトニクスを否定する方は多いのだと思います。

ブログ「若武者」の管理人氏の父親が「東大は熱狂的なプレート論信者で反プレート論的な意見には無理矢理でも反論してきた」と述べておられるのは、あながち間違ってはいないのでしょう。

東大地震研究所の第二代所長であった、石本博士は地質学の小川博士(湯川博士の父親)と共に、プレート論には否定的な考えを持っておられましたが、その後の学会はプレート論や断層地震説に押し流されてしまいました。残念なことです。

1532
2008-12-27 (Sat)
マヤの長老を侮れるか
グァテマラ大地震のときにマヤの酋長が地震を察知して部族の人命を救ったという話を(日本の森純造大使が語っている)セミナー[75]で紹介しました。マヤの酋長には現代人の持っていない智慧があると思われます。
[1502]ではマヤの暦の件を紹介しましたが、マヤ族には高度な天文知識があり、2012年にはそのマヤの暦が終わりを告げているという話がテレビでも紹介(新・世界七不思議)されました。その中でマヤの長老フンバツメン氏が

「マヤの暦には大きな周期があって、その節目を迎えるとき、自然界に変化がおき、必ず太陽が死ぬ。そして復活、再生する、と伝えられてきました。今言えることは、我々人類がどれだけ母なる自然を痛めつけて来たかによって、今度はその失われたバランスを元に戻すために、逆に我々に跳ね返るといった自然の変化が起こりうるということです。」

と語っています。その部分だけを以下に収録させていただきました。下の画像をクリックすると動画につながります。

現代人は科学者を先頭にして、「太陽が死に、復活再生する。」などということは有り得無いこと、非科学的であると一蹴していますが、本当にマヤの長老の言葉に耳を傾ける必要はないのでしょうか。私にはポールシフト現象のことを言っているのではないかと思えるのです。

地軸が変化すれば、天空の太陽は急激に動き、一瞬地平線の下に隠れてしまいますから、「太陽が死んだ」と古代人が表現するのは肯けます。そして、地軸が安定すれば、再び太陽が姿を見せますから、再生し復活したという受け止め方をすることも納得できます。

地殻の移動と言っても良いし、地軸の変化と言っても同じことですが、それが起きたときには暦が断絶してしまうことも理解できます。それが起きる一日だけは地球上の各地で一日の長さがまちまちになってしまいます。

ポールシフトなどありえないという現代の学者こそ彼らから見れば「何も知らない愚か者」と言われてしまうでしょう。

マヤの伝説が「人類がどれだけ母なる自然を痛めつけて来たか」と言っているのは、「ガイヤの意識にどれだけ不快感を与えてきたか」と言うことでもあるでしょう。自然と言っても良いでしょうし、ガイヤ、地球意識と言っても良いでしょうが、大いなる存在に感謝する心を忘れたときに、バランスを元に戻すために大きな変化が起こると言うマヤの伝説には大きな教訓が含まれていると私は思います。

1533
2008-12-29 (Mon)
セミナー読者からのメール
このセミナーをお読みになった方から以下のようなメールを事務局(ansin@ailab7.com)宛てに頂きました。プレート理論やマントル固体論が納得できないと言う方は世の中に多いのではないかと思います。抜粋して紹介します。
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はじめまして○○市在住のHと申します。
先生のページを最近知って以来この世の中に明るい希望の灯がほのかにみえるような気がしている者です。

先生のお説がその通り正しいのかどうかは分かりませんが、少なくともプレートテクトニクスという理論の嘘は間違いないと確信しています。その証拠は先生も言われる通り、いろいろあると思いますが、たとえばアメリカのグランドキャニオンの地層ができるためには4億年〜5億年もの年月が必要だったという地質学の説明と海底プレートの寿命はせいぜい3億年程度(?)というプレートテクトニクス理論の矛盾に対する先生の説明は納得できるものでした。
その他、地磁気がなぜあるのかという問題や南米とアフリカ大陸の海洋底の地磁気の縞模様が逆にプレート説の反証だという説明を面白く読ませてもらいました。
中でも先生のマントルは溶融しているという説明はすべての現象をつなぐものとして説得力を感じます。もしマントルが溶融しているなら、大陸移動は実はもっとダイナミックな動きだったのかもしれないとわたし自身は考えています。ちがうでしょうか?先生も述べておられたように、アフリカと南米大陸は過去は一続きだったとすれば、その分離と移動はいかにして起こったのでしょうか?溶融したマントルと冷えて固まった地殻がかつては温度勾配が今よりもわずかな時期があり、その頃に地殻はマントル対流に乗って、まるでひょっこりひょうたん島のように超高速度で移動したのではないでしょうか?そのような考えが決して突飛でもないということが先生のお説を聞いていると感じられました。
もし可能でしたら一対一でお話ができればと思っています。HPにはでていない、いろいろなことをお聞きしたいのです。
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以上がメールの内容です。
【南米とアフリカ大陸の海洋底の地磁気の縞模様が逆にプレート説の反証だという説明】というのは、ニューオフィス9[大陸移動は激変的に起きる]にある、縞模様のことかと思います。
返信メールには、

「超高速度というのがどの程度の速度を意味しておられるのか分かりませんが、斉一説で説明する速度よりははるかに高速度であることは確かでしょうね。私は斉一説の立場ではなく、激変説の立場を採っています。
いつでもお会いします。」

と打っておきました。

1534
2008-12-30 (Tue)
学会大嫌いという下村先生の言葉
ノーベル化学賞を受賞された下村脩先生が今日の朝日新聞に次のように語っておられます。セミナー[1471]に紹介した石本先生の言葉(「自然科学の研究」参照)にも通じる独創性に関する話です。

「僕はアマチュア化学者だ。ちゃんとした型にはまった有機化学の教育をうけていないが、そこが強みでもある。ほとんどが独創で、自分で考え出した。先生から教えられていないから、先入観も最小限なのでよかった。
一番信頼でき安心できるのは自分で考えること。人の意見を聞くと、それが間違っていても、考慮しないわけにいかない。だから学会に行くのが大嫌いだった。学会では誰かがアドバイスをしてくれる。親切だけどあまりいいアドバイスをもらったことがない。」


私もアマチュアで地震の原因を研究している。解離ガス爆発説はほとんど独創で自分が考え出した、という点では下村先生と同じであります。
先日親しくしている友人で力学の専門家である元大学教授と一杯会をやった。同じユーラシアプレート上にある日本とドイツが接近しているというのはプレートテクトニクス理論の矛盾であり破綻であると説明する私に彼は賛意を示してはくれなかった。そうかもしれないがプレート論を否定しなくてもプレート論の改訂版という考え方も出来るじゃないか、プレートが上下の二組の構成になっていてそういう現象があるかもしれない、という反駁じみたアドバイスであった。
大西洋の海底上には4.5億年以上前の先カンブリア時代のロッコール海台が存在する(セミナー[1386]参照)ことは海洋プレートの寿命が2億年であるというプレート論から導かれる内容に矛盾があることを認めた上なのに、プレート論を擁護しようとする見解にあきれて、話題を変えてしまった。彼は地震学者ではないが、地震学者はもっと激烈で感情的になって反駁されるあろうことは、かつて経験したことがありますし、悪評の高い2chの議論でも十分推察できることであります。またこのセミナーに賛意を寄せてくださる地震学者がセミナー開設以来7年間一人も居られないことからも推定できることであり、下村先生の言葉にどこの学会も同じなのだと感じました。

1535
2008-12-31 (Wed)
東北地域の火山空白地帯に関する見解
東北地方では岩手宮城内陸地震を起こした栗駒山近辺、或いは磐梯朝日山系のように、火山が密集している所と空白になっている場所とがあるようです。
火山が密集している地下には当然ですが高温度になっている領域があり、それがマントルウエッジ(楔)と呼ばれる場所から人間の指のような、野球のグローブのような形状で連なっているという調査報告があります。
火山空白域の“ナゾ”解明へ
海洋科技セ 火山帯形成の原因発見
マントル内に指状高温領域

科学新聞の記事から抜粋して紹介します。
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東北日本では、太平洋プレートが沈み込み、この沈み込み帯に火山帯ができるが、火山が集中しているところと、火山のない空白域が存在する。同じ火山帯でなぜこのようなことが起こるのか。この地球科学のナゾに挑んでいるのが、海洋科学技術センター固体地球統合フロンティア研究システム(IFREE)の地球内部物質循環研究領域の研究グループ(田村芳彦・グループリーダー)。このほど、プレートの沈み込み帯において、深さ50から150`bにあるマントル内の高温領域が、より深部から地表に向かってまさに”熱い指”がクシの歯状に侵入し、それが沈み込み帯における火山および火山帯の形成の原因となっていることを発見した。

マントル内の指状の高温領域と火山帯の分布
 点線で示しているのは沈み込んでいる太平洋プレート表面の等深線。火山の集中域と空白域が交互に出現する。
 同グループでは、東北大学地震観測センターが設置している地震計を利用し、地震波によるマントルトモグラフィーで得られる地球内部の熱分布(地震波は温度の高いところでは低く伝わる)を観測した。東北日本、那須火山帯、鳥海火山帯で10回に及ぶ地形的なうねりが見られるが、今回の観測で火山の集中域と空白域が交互に存在することを検証し、地形のうねりと対応することが明らかとなった。
 侵入する熱いマントルは、熱源となってマグマを発生させ、地表に火山をつくる。これまでシート状に均質に広がって侵入すると考えられていた高温部分が、実際には不連続な指状になっていることが分かった。(略)
  田村グループリーダーの話「なぜ火山帯には、火山が集中するところと空白域ができるのかという素朴な疑問にチャレンジしたことから、今回それがマントル対流の新しいモデルの提唱へとつながった。これからは地球内部も3次元的に議論される新しいステージにきた。今後、なぜ熱い指が形成されるのかといった基本的な地殻の解明へと進んでいきたい」(略)
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以上のように、手の指またはグローブ゙状の高温度領域がマントル対流の新しいモデルの提唱につながったと言う見解が正しいのかどうか疑問に感じています。
そこで、同じく深さ50km〜150km間の地震の震源分布を調べて対比したのが次の図です。

同じ深さにおいて起きている地震の分布には指状の領域は見られません。発見されたと言う指状の領域がマントル対流と関連するものならば、地震の分布も同じような空白域を持つのではないでしょうか。
地震はこの一帯で火山の位置とは関係なくまんべんなく起こっているように見えます。
以上のことから考えて火山の下部にはマントルウエッジから上昇するマグマの通路に沿って高温度領域が当然形成されますが、それがマントル対流に該当するとは思えません。マントルウエッジとは熔融マントルの“よどみ”領域であり、主たる対流は深発地震面と呼ばれている次図に示すものが該当すると考えられます。


最後に、石田理論による解釈図を載せておきます。

1536
2009-01-02 (Fri)
 マントル固体論への質問
「マントルは固体である」という説が確定した事実であるかのごとく、地球物理学や地震学における理論の柱になっています。
このセミナーでは「マントルは熔融している」という主張を繰り返し述べ、その理由を[873][1371]または[1526]などで説明しております。
2chの「新地震論」[107]でこのセミナーを批判し続ける研究者らしきひとは、熔融論で主張する内容について反論するのではなく、教科書無謬論的な問答無用論を述べるだけであります。その論拠は「地震波が伝播するからマントルは固体である」という一点張りで、次のようなものです。

「マントルが液体だという時点で十分滅茶苦茶だ。基礎中の基礎だし、なぜマントルが液体ではないのか、ちゃんと根拠があるのに、教科書の初歩的レベルすら調べようとしていない。 とにかく、ここまで酷いと、トンデモというより、関心をひくために故意にやっているとしか思えない。」

この問題はすでに[873][1371]で見解を述べており、[1526]のようにレオロジーの解釈を変えるだけで解決すると思っています。つまり、[1473]で紹介した石本博士の「粘弾性物質は極めて緩慢に作用する力に対しては、恰も粘性ある液体の如く、急激に変化する力に対しては所謂弾性体の性質を現すのである。」というのが正しい理解だと思います。

そこで、熔融論の主張を繰り返し述べるのは止めて、ここでは火山に供給されるマグマの生成原因という新しい視点でマントル固体論への疑問を述べてみます。
下図は世界の火山分布を示したものです。

ネットで百科(日立システムアンドサービス社)

http://www.kn-concierge.com/netencyhome/ より


さて、[1371]で解説した様にマグマが出来る原因は以下の二点であると、定説では考えられています。

@ プレートが潜り込むときのプレートどうしの摩擦熱によって融解点に達する。また、プレート境界では水が存在するので融点が下がっている。
A 深部から表面近くに浮上すると、圧力の低下によって融点がさがる、それで融解する。

@ の説明は日本海溝のように、プレートがもぐりこんでいる場所でのマグマ生成の原因だとされています。そのプレートは海嶺で誕生し、海溝で沈み込んでいくとされています。誕生したときには高熱であったが、二億年後に海溝に到達したときには冷却されていて、周囲よりも重くなっているので、自重によって沈みこんで行くとされています。

疑問1:自重で沈み込んでいる板が相手の板との摩擦によって岩石を融解するような熱を発生することが可能でしょうか。融解するほどの高温になる前に沈み込み点と同じ温度に上昇した時点でなぜ再浮上しないのでしょうか?

疑問2:冷えて沈み込むプレートの反流(二次的流れ)として高温のマントルが上昇し、これが岩石を融解するという説([1371]参照)がありますが、それが正しいとすれば、プレートの反撥で地震が起きると言うプレートの反撥説に矛盾が生じるのではないでしょうか。

A は大西洋や太平洋に存在する海嶺で沸きあがってくるマグマの生成を説明するものとされています。([1371]参照)

疑問3:世界の火山の分布を見ると、火山はプレートと呼ばれるものの中央部にも存在することは明らかです。プレート同士の摩擦も考えられず、プレートが誕生する場所とも思われない場所つまり、プレートの境界以外でなぜマグマが生成されるのでしょうか。
たとえば、北アメリカの西海岸一帯には大きな火山があって、イエローストン公園では最近も激しい活動があると伝えられています。この付近はプレートがすれ違う場所であって、@には該当しません。また、アフリカ大陸にはキリマンジャロのほかにもたくさんの火山が分布しているのが分かります。海嶺ではない地下で固体のマントルがなぜ上昇するのでしょうか。

疑問4:ナスカプレートではプレートの潜り込む前後で火山が見られます。潜り込む前の火山へのマグマ供給はどこからなされるのでしょうか。

以上の疑問に、定説信奉者はどのような回答を与えてくれるのでしょうか、素人にも分かりやすく説得的な答えを期待しています。私は地球内部は地殻という表面の下にマグマと同じ熔融物質が存在すると考えています。

1537
2009-01-04 (Sun)
本日発生したニューギニア地震について
本日未明にインドネシアのニューギニアで大きな地震が連続しておきました。この地震による津波は被害が出るようなものではありませんが、日本へも到達しているようです。報道を紹介します。
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インドネシアで相次ぐ大地震
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090104-00000008-yom-int
【ジャカルタ=佐藤浅伸】米地質調査所によると、インドネシア西パプア州で4日午前4時44分ごろと同7時34分ごろ(日本時間ともに同じ)、マグニチュード(M)7・6と7・5の大きな地震が相次いで発生した。
 震源の深さはそれぞれ約35キロと約45キロ。インドネシア気象当局は津波の警報を出したが、間もなく解除した。
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この地震と津波を伝えるNHKの放送の中で阿部勝征東大名誉教授が、この地震はオーストラリアプレートがユーラシアプレートや太平洋プレートの下に潜り込んでいる複雑な場所で起きた地震であるという紋切り型の説明をされていました。しかし、この周辺の深発地震面を調べたニューオフィス64、と65を見ると、下図に示すように地震の起こった場所は深発地震面でも、プレートの潜り込む場所でもないことが明らかであります。

この周辺で深発地震面が見られるのはもっと西の東経123度辺りと、もっと南の南緯6度辺りだけであります。
大きな地震が海洋の周辺で起きると必ずと言って良いほどプレートの沈み込みが原因であると言うステレオタイプの発想がまかり通っています。本当にそうなのか、情報を集めて正しい判断をしなければ間違いを修正することが出来ません。
マスコミで流れるステレオタイプ情報には一定の疑問を持っておく必要があります。

1538
2009-01-04 (Sun)
プレート論の矛盾か
プレートと呼ばれているものに関する疑問に関してはすでに、[1232]で「太平洋の海嶺から生まれたプレートは墓場があるのに、大西洋・インド洋・南極海域で生まれたプレートには墓場がないというのはおかしくないでしょうか。」と述べています。また[1233]では「北アメリカプレートは北大西洋の海底と北米大陸とで構成されていますが、どちらに属するプレートなのでしょうか。東縁に大西洋の海嶺がありますから、プレートの誕生する場所のはずです。しかし西部域では大陸になっています。一体どちらのタイプのプレートなのでしょうか・・・。」と疑問を提起してあります。
その後どなたからのご教示もありませんが、あらためて火山の分布図とプレートの位置関係をもとに疑問を述べて見ます。私はプレート論の矛盾ではないのかと考えていますが、どなたかご教示いただければ幸いです。

疑問1:先ず「プレートのうち海洋地域にあるものを海洋プレート、大陸地域にあるものを大陸プレートと呼ぶ。」(「プレートテクトニクスの基礎」:瀬野徹三著参照」)ということですが、図に示す四つのプレートはどちらに属するプレートなのでしょうか。
そして、プレートが誕生して2億年かかって消滅していくというプレートテクトニックサイクリングは海洋プレートだけに成立すると同書に書かれています。

疑問2:では北米プレート、南米プレートの東側で誕生したプレートはどのような一生をたどるのでしょうか。

疑問3:同じくアフリカ大陸では東西からプレートが誕生していますが、どこにも潜り込んでいく場所がありません。誕生したプレートはその後どうなるのでしょうか。

疑問4:オーストラリアプレートはインドネシア沿岸のスンダ海溝から、ユーラシアプレートの下に潜り込んでいると説明されていますが、オーストラリアそのものはどうなるのでしょうか、将来消滅するのでしょうか、それとも大陸だから潜り込まないのでしょうか、だとすると一枚のプレートで二つの性格を持つと言う矛盾が生じるのではないでしょうか。

疑問5:[1233]にも紹介した瀬野先生の公開講義資料には「大陸プレートは軽いためにマントル中へ帰っては行けません。ですから大陸プレートは海洋プレートに沈み込まれるのみです。地球では、大陸プレートの下への海洋プレートの沈み込みが過去25億年くらい続いてきました。」とありますが、どの大陸でも見られる地層は海面下でしか形成されないはずです。北米プレートが25億年間大陸プレートであったのなら、グランドキャニオンで見られる先カンブリア期(5億年以上前)の地層が形成された理由が説明出来ません。グランドキャニオンの地層はいったいどのようにして形成されたのでしょうか。

1539
2009-01-05 (Mon)
プレート論は完全に破綻している(続)
セミナー[1386]「プレート論は完全に破綻している」において、大西洋には少なくとも5.4億年前の海台が存在するという証拠論文を紹介しました。記事が長かったせいなのか、読んでおられないのか分かりませんが、プレート論の破綻をまだ認めない方があるようなので、再度分かりやすくプレート論が破綻していることを説明します。


図はユーラシアプレート上にある火山の分布を示す図に、北大西洋のロッコール海台の位置を示したものです。ロッコール海台とは、と記した先カンブリア期という5.4億年以上も前の古い地相を含む海台です。プレートの誕生する場所であると定説で主張する中央海嶺の直ぐ近く、つまりアイスランドとイギリスの間付近にそのような古い海台が存在するということは、海底の年齢2億年説に反しますから、海洋底拡大説は成立しないことになります。したがってプレート説は破綻していることになります。

[1386]に紹介してありますが、南太平洋のエルターニン断裂を構成するヒーゼン断裂は太平洋南極海嶺軸の北端近くに位置し、プレートの誕生地とされる場所の近くに位置するはずなのに古い地盤があります。したがって、同じ理由で海洋底拡大説は破綻します。
また、このヒーゼン断裂は富士山よりも高く、長い巨大斜面を形成し、その斜面に古い地層が存在するようですから、プレートが深さ方向に一体となって移動するということもないのは明らかです。プレート論は完全に破綻しています。



1540
2009-01-07 (Wed)
非科学的で醜悪な寓話
[1538]の疑問にはどなたからも意見が届いていません。以前には「とりまき」さんが、([327]で)プレートの区別は海洋の存在とは直接の関係がないという見解を述べておられました。
ウィキペディアの解説を見ると各プレートの説明が概略次のようになっています。
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・ユーラシアプレートは、東シベリア、インド亜大陸、アラビア半島の3地域を除くユーラシア大陸の地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成する大陸プレートである。

・北アメリカプレートは、アイスランド西部、グリーンランド、北アメリカ大陸および東シベリア、千島列島から東日本にかけての地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成する大陸プレートである。

・南アメリカプレートは、南アメリカ大陸とその東側にある大西洋の一部の地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成する大陸プレートである。

・インド・オーストラリアプレートは、インド亜大陸、オーストラリア大陸、インド洋東部、太平洋南西部および周辺諸島の地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成する海洋プレートである。

・アフリカプレートは、アフリカ大陸とその周辺海域の地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成する大陸プレートである。

・南極プレートは、地球に存在する大きなプレートである。ほとんどの部分は花崗岩を含んだ「軽い」大陸地殻で構成されているが、玄武岩を含む重い海洋地殻の部分も少し存在する可能性がある。区別不明のプレート
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[1538]で疑問とした四つのプレートはオーストラリアプレートだけが海洋プレートでその他の三つは大陸プレートということになっています。南極プレートはどちらの性質をも持つようで区別が不明です。
この情報に基づいて色分けをしてみると、次図のようになります。


大西洋には中央海嶺があって、プレートが誕生する場所であると説明を受けてきましたが、これを見るといくつかの大陸プレートが隣り合って存在しているだけで、太平洋中央海嶺で起こるようなリサイクリングは大西洋では起きていないことになります。太平洋と大西洋は全く違う性質の海洋ということになります。
ウィキペディアの解説が正しいとすれば、太平洋は海洋プレートにある海ですが、大西洋は大陸プレートの上にある海ということになります。大西洋に5.4億年前のロッコール海台があっても、おかしくはないことになりますが、それでは海嶺がプレートの誕生地という説明が矛盾します。
またほとんどの大陸は大陸プレートの上にありますが、オーストラリアだけは海洋プレートの上に存在することになります。しかしオーストラリアには古い地層もある(注参照)ので、2億年の寿命という海洋プレートの性質に矛盾します。
瀬野先生の「プレートテクトニクスの基礎」によれば、

海洋プレートに関して
「マントル内部からの上昇流で生成した海洋プレートが地表面を運動する間に冷え、熱が熱伝導によって逃げていく。すなわち、海洋プレートは、地球内部の熱を自らが冷えることによって効率よく逃がすので、車のラジエター内を通過する水の役割をはたしている。自らが内部エネルギーを無くしていき、ついには下降流となって地球内部に消滅していく様は、まるで人間の一生を見ているようだ。」とあり、

大陸プレートに関して
「これに比べて厚い地殻を載せた大陸プレートは、マントル深部へ戻っていくことができない。したがって大陸プレートはプレートテクトニックリサイクリングからとり残される。地球の表層部で起きる様々な活動=火成作用や深成作用によって増加していく地殻は、おできから吹き出した、あるいは吹き出さないで残った膿のようなものであり、付加作用の結果成長していく大陸の縁は、海洋プレートの上のゴミが掃き寄せられて固まったものである。
これらは地球内部の熱の輸送という活動の間に産み出された産業廃棄物に例えられるだろう。産業廃棄物の処理が種々にして困難であると同じく、地殻はマントル物質と化学的に異なっており密度が小さいので、アセノスフェア中へ戻っていくことができない。(略)」とあります。

太平洋およびインド洋が地球に果たすラジエーターという役割と大西洋を含む大陸プレートが持たされる産業廃棄物という役割と、同じ海洋であるのにこのような違いがあるとはどうしても納得することが出来ません。
どうやら卯田先生が14年も前(1995年)に「ほころび始めたプレートテクトニクス」という小論の中で、

思いつきが十分な吟味もされずに既成事実となり、検証するデータもほとんどないのに、いつしか定説となる。そして気がつくと、どこまでが観測事実もしくは調査結果で、どこからが単なるアイディアなのか区別ができなくなっている。単純明快な概念が非科学的で醜悪な寓話と化してしまう・・・・。こうしてプレートテクトニクスは、いまやそのモデルとしての有効性に限界がきているように見える。

と述べられている状況になっているように私には感じられます。

(注): (オーストラリアには)5億年前の地層を形成するニュー・サウス・ウェールズ州のブルー・マウンテンズ、6億年以上前に堆積した花崗岩質砂岩層が隆起したウルル(エアーズ・ロック)など、地球の歴史を垣間見られる場所は大陸の至る所にある。
オーストラリア政府観光局案内サイトより)

1541
2009-01-08 (Thu)
ホットスポット論には矛盾がある
 [1536]では火山に供給されるマグマがどのようなメカニズムで生成されるのか、という点に関して疑問点を述べました。まだ誰からも回答や解説が寄せられていませんが、そこで延べたマグマが生成される二つの場所(海溝と海嶺)および二つのメカニズム(摩擦熱による融解と圧力低下による融解)のほかに、実はマグマの生成に関してホットスポットという概念があります。定説によれば、火山のマグマはこの三通りのメカニズムによってのみ生成されることになっています。
ホットスポットという概念はツゾー・ウイルソンという大陸移動説の大家(過去何度も自説を変えてきた学者)が思いついたものですが、固体のマントル中を熔融物質が地球中心部の核から上昇し、剛体のプレートを貫通するというもので、そのことに私は疑問を持っています。プレート論そのものが破綻していることはこれまでに述べたように明白ですが、先ずはその疑問の内容を説明してみたいと思います。
最初に、ウィキペディアにある解説を抜粋して紹介します。
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 ホットスポット(hotspot)とは、プレートより下のマントルに生成源があると推定されるマグマが吹きあがってくる場所若しくはマグマが吹きあがってくるために(海底)火山が生まれる場所のことをいう。1990年代まではほとんど位置を変えることはないと考えられていたが、J・A・タルドゥーノらの天皇海山列に関する研究によりハワイホットスポットが南へ移動していたことが発見され、それまでの常識が大きく覆った。以来、地球科学のさまざまな分野に大きく波紋を投げかけている。 以下の記述は、ホットスポットが不動点であることを前提としている。(中略)

ホットスポットの地球科学上の意味は、前述のようにマントル内部のプリュームテクトニクスが地表に顔を出したものであるほかに、プレート運動の証言者という意味がある。(中略)
ハワイ諸島及び天皇海山群は、アリューシャン列島とカムチャツカ半島の付け根部分からハワイ諸島まで「く」の字を横倒しにしたように並ぶ古い海底火山(海山)と火山島の列であるが、北端では7000万年前、海山列の折れ曲がる北緯40度付近では、4200万年前(4300万年という説もある)であることが判明している。つまり北から順に古い海底火山(海山)と火山島が並んでいることが証明された。(中略)

 反面同時に、ハワイ諸島及び天皇海山群がホットスポットによって生成された海底火山が火山島となり、プレートの移動によって活動をやめ、ベルトコンベアーに載せられたように順次北西方向に連なる海山となって海底に眠っていることも証明された。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以上が抜粋したものです。
 下図に示すように、ハワイ諸島及び天皇海山群が「く」の字にまがっていることをホットスポットで説明している点に関して疑問を提示します。

 図に示すように、北米大陸西岸から延びている地磁気の縞模様はハワイ付近まで存在します。定説の解釈ではプレートが誕生後に移動している姿を表していることになっています。この図から、ハワイ付近の海底地盤は8000万年前に誕生したことが分かります。このプレートの地下にはプレート運動とはまったく関係がない不動のホットスポットがあり、そこからプレートを貫いてマグマが噴出していることになっています。
そのためベルトコンベアー式に運ばれた火山がプレートの移動方向に並び、さらに4300万年前にはプレートの移動方向が変わったために「く」の字型の列島配列になったのだということです。
しかし、プレートの移動を証明しているという地磁気の縞模様は4300万年前(赤色で43と示してある)に大きな変化をしていませんし、移動の方向も違っています。プレートの移動方向が変化したのなら、地磁気の縞模様も変化するのではないでしょうか。地磁気の縞模様はプレートの相対運動を表し、「く」の字に曲がるホットスポットの履歴はプレートの絶対運動を表しているという解説がありますが、プレートの移動方向が変化したのなら、どうして地磁気の縞模様にも変化として現れないのか、素人には理解が出来ません。地磁気の縞模様から分かるプレートの移動方向とベルトコンベアーの向きも明らかに違っています。このような難解な解釈が必要になるのは破綻しているプレート論を真理と勘違いして拘束されているからではないのでしょうか。そのような難解な理屈を持ち出さなくても、もっとシンプルな解釈が出来ると思います。

また、固体マントルの内部を熔融物質が上昇するというメカニズムがよく分かりません。石田理論ではマントルそのものが融解していますから、マグマは地球上どこからでも地表に噴出して不思議はありません。「く」の字に並ぶ島嶼の配列も、グランドキャニオンが何度も上下運動を繰り返したことを証明している;ように、大陸規模で隆起と沈降が起きた結果としての痕跡として説明できると考えています。かつては海底にあった海嶺や海膨または火山列が大陸規模の浮上によって陸上に姿を現した姿がアフリカの大地溝帯となっていますし、部分的に浮上すればアイスランドのギャオのようになります。そうした地球変動の痕跡を表しているのが「く」の字に表われているだけであって、プレートの移動とは無関係であると思います。石田理論では地磁気の縞模様も海洋底拡大の証拠ではなく、海嶺の山上から湧出するマグマが地殻上を流下している姿を意味していると考えています。

 地球が誕生してからの長い歴史の中では大陸規模の隆起・沈降は何度もあったはずです。そうでなければ、どの大陸にもある何億年という年月を経て形成される地層の説明が出来ません。南太平洋海底のヒーゼン断裂や、陸上のヒマラヤ山脈に地層があること、また、グランドキャニオンや、ブルー・マウンテンなどが存在することは、大陸規模での隆起沈降があったことを歴然と示しているはずです。早くプレート論を捨てて地球の歴史を再検討して欲しいと思います。

因みに、エジプトのアレキサンドリアは今は海底にあって、たくさんの遺物が発見されていますが、水中考古学の進歩によって人間の目に見えるものとなったので、海中に没したことが信じられています。しかし、アトランティスやムーといった大陸がかつて存在し、海底に沈んでいることは人間の目に見えないので理解が困難になっています。困難にさせている原因の一つがマントル固体論ではないでしょうか。マントルが固体だから大陸は沈むことがないと考えてしまいます。マントルが熔融していると分かれば、アレキサンドリア海没とか瓜生島海没などよりもっと大規模な地球の異変があって、大陸が海底に沈んでしまったことを想像することは可能になります。

1542
2009-01-10 (Sat)
ワイメア渓谷の成因考

上の写真はホットスポットから誕生したと言われているカウアイ島のワイメア渓谷の写真です。すでに、セミナー[1086]でワイメア渓谷の成因について触れたことがありますが、私はこの渓谷の地層は海底で形成されたものが浮上したのではないかと思っています。しかし、「とりまき」氏からは(セミナー[355]参照)
「ハワイ・カウアイ島のワイメアキャニオンの「地層」は、海底で出来たものではなく、陸上でできた「火山砕屑岩」を挟むものであり、グランドキャニオンとは全く違います。」
と言う指摘を[355]で受けたことも紹介しました。

果たして本当に、ホットスポットから誕生する火山が噴火活動だけでこのような水平構造の地層を形成できるのでしょうか。ハワイ諸島の中で最も新しい島であるハワイ島は現在ホットスポット上にあると考えられていますから、この島にあるキラウエア火山のようなものがかつてはカウアイ島にもあったことになります。しかし、溶岩を噴出するキラウエア火山は地層を作ることはありません。富士山や桜島のように空中に火山灰などを大量に噴出していないからです。

「とりまき」氏によれば、ワイメア渓谷の地層は「火山砕屑岩」というものだそうですが、「火山砕屑岩」はウイキペディアによると火山から噴出された火山砕屑物(火砕物)が堆積してできた岩石という説明があります。陸上で堆積するものもあるでしょうし、海底で堆積するものもあるはずです。陸上で堆積すれば富士山の斜面に堆積するような傾斜したものになりますから、とても広範囲に水平状態の地層を作る事はないと思います。このように考えると、ワイメア渓谷の地層は海底で形成されたものが、浮上したと考えるほうが合理的です。つまり火山岩と水成岩の違いはあっても、海底で形成された後に浮上したという点ではカリフォルニアのグランドキャニオンと同じであろうと考えられます。

 さて、そうだとすると、ホットスポットが作る火山がベルトコンベアー式にハワイ諸島を形成したというのは矛盾が生じてきます。ハワイ島の形成メカニズムを説明することは出来ても、カウアイ島の形成メカニズムは説明できません。水平に近い海底が何らかの原因で広範囲に隆起しなければ、このような地形は出来ないはずです。ホットスポット論はワイメア渓谷の成因を検討する過程で矛盾を露呈してしまいます。
観光案内のサイトには、「どの島にも、これまでの地質学では説明のしにくい自然がありますが、ワイメア渓谷の地層もそのひとつと言えるでしょう。」とありますが、ハワイ諸島の形成に関してはホットスポット論という一つだけの単純なメカニズムでは説明がつかない誕生の原因があると思います。
結論として、ハワイ諸島の位置と島の年齢がホットスポットの存在を証明しているという話には矛盾があるということです。

1543
2009-01-11 (Sun)
アフリカプレートが拡大?
[1538] で提示した【疑問3:同じくアフリカ大陸では東西からプレートが誕生していますが、どこにも潜り込んでいく場所がありません。誕生したプレートはその後どうなるのでしょうか。】に関して、ある方が「グローバルテクトニクス 地球変動学」(杉村新、東京大学出版会)に次のように書かれているとの情報を送ってくれました。
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アフリカプレートや南極プレートは一部を除きほとんど拡大軸(海嶺)で囲まれている。もし拡大軸が動かないとすると、アフリカも南極もどんどん隆起でもしないと説明がつかないが、そういうことは決してない。これらの拡大軸の位置は、外へ外へと動いてゆき、アフリカプレートも南極プレートも、面積を拡げつつあるのである。このことが理解できないと、プレートの概念のポイントを把握したことにならない。
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ということです。「プレートの概念のポイント」というのは、普通の頭では理解しがたい難解なものです。


つまり、拡大軸(海嶺)が固定していて、湧きあがって左右に広がって地磁気の縞模様を作っている、というのは、太平洋プレートに関しては成立しますが、アフリカと南極のプレートはまた別で、潜り込む場所がないので拡大軸が移動し、プレートが広がっていくということです。それでも地磁気の縞模様は左右対称になるものでしょうか。拡大軸はマントルの中で移動できるのでしょうか。また拡大軸が移動すれば隣接するプレートは縮小するはずですが、本当にそうなっているのでしょうか。南極プレートはどんどん拡大して、将来地球上を覆ってしまうのでしょうか。なぜ大西洋と太平洋で海嶺の性質が違うのでしょうか。
疑問は増えるばかりですが、プレート論は完全に破綻している証拠がある([1539])のですから、これ以上プレート論を考えるのは無駄な気がします。これも卯田先生が述べておられる「非科学的で醜悪な寓話」であり、星野先生が「辻つまが合わない」と述べておられる内容だと思います。星野先生は15年前の雑誌「正論」で次のように述べています。(ライブラリー29参照)

多分、これからはもっと沢山、プレート説では説明出来ないことが指摘されることであろう。そして、プレート論者は、それはこれこれこういうことである、というにちがいない。しかしその答えは、しだいに辻つまの合わないものになるであろう、と私は思っている。

1544
2009-01-14 (Wed)
アトランティスはどこに在ったか
古代ギリシャ軍とアトランティス軍との戦争でギリシャ軍が勝利したという話をプラトンはクリティアスの中で伝えています。そのアトランティスの存在に関しては、すでに「1221」および[1078]で大西洋のどこかに沈んでいるだろうと述べましたが、どこに沈んでいるのでしょうか。
ウイキペディアの解説では大西洋説が有力であるとして以下のように紹介してあります。
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大西洋説
プラトンの叙述をそのまま適用すると大西洋にアトランティスがあることになる。しかし大陸と呼べるような巨大な島が存在した証拠はないので、アゾレス諸島やカナリア諸島などの実在する島や、氷河期の終了に伴う海水面の上昇によって消えた陸地部分がアトランティスとされることが多い。(中略)
大西洋上には、アゾレス海台に位置するアゾレス諸島があるが、すべて火山島である。元々、アゾレス海台自体がひとつの大きな陸地であったものが、火山の大噴火によって、火山内部に空洞が発生し、その後この空洞が陥没したために海底に沈んだという説も出されており、アゾレス諸島は当時の陸地の高山部分であるという説も出されている。
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そこで、有力視されるというアゾレス海域にピラミッドのような巨大遺跡が存在するという調査報告を紹介します。南山宏氏の「海底遺跡はまぼろしの大陸か?」という書籍から、抜粋したものです。

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かつてアゾレス諸島付近は陸上だった
 大西洋説のなかでもいちばん有力視されてきたのは、アゾレス諸島近海説だ。地球上でもいちばん火山・地震活動のはげしい場所のひとつが大西洋中央海嶺という海底火山脈。ポルトガルの沖合一五〇〇キロに浮かぶアゾレス諸島はその一部で、海面からやっと顔をのぞかせている火山列島だ。
 この付近ではいまでもときどき、火山島ができたり消えたりしている。
大陸はむりだが、島くらいなら急激に陥没や隆起をくりかえしてもおかしくない。第二次世界大戦後は海洋地質学の発展で大洋底の調査が進み、その証拠がぞくぞくとでてきている。(略)
 米コロンビア大のモーリス・ユーイング博士、・・・・(略)・・などの海洋地質学界の世界的権威、それにアメリカ地質調査所などヨーロッパ八か国の海洋学研究機関が、それぞれ独自の計画でアゾレス近海の大西洋中央海嶺ぞいの海底のあちこちから土壌のサンプルを採取し、年代測定にかけた。
 その結果は、ほとんどが一万年から一万五〇〇〇年前、そのほかは数万年前までに、陸上でできた岩石や火山灰、または陸上で生きていた動植物性有機物などと判定された。
 ここは、それまでアトランティス否定論者として有名だったユーイング博士の率直なことばに、それぞれの結論を代表してもらおう。
 「これは、陸地がいっぺんにドーンと三、四〇〇〇メートル沈んだか、それとも海面がそれだけ上昇したのか、そのどちらかをしめすおどろくべき証拠だ!
 博士は遠まわしにしろ、一万年前から数万年前の期間に、アゾレス付近の陸地が、短時間で海中に消えた可能性を認めたのだ。

 陸地が沈んだ証拠は、地質学的なものだけではない。最近のハイテク技術のおかげで、海底から人工物とおぼしいものまでが探知されている。

ソナーやカメラにとらえられた巨石構造物

アメリカ地質調査所の海洋調査船が周辺海域の測深調査をおこない、南側のサンミゲル島とサンタマリア島あたりで、水深三〇〇ないし八〇〇メートルのアゾレス海台(海中の台地)の一部を、東側から断面走査ソナーでさぐってみたときのことだ。
 おどろいたことに、測深記録図にとられたアゾレス海台のまんなかへんに、とがった塔みたいな異様な地形が写っていた。記録図ではとがった針のように見えるが、タテ方向がヨコ方向より比率が大きいので、じっさいのそれは高さ約四五メートル、底面の幅約三〇〇メートルのピラミッド構造物なのだ!
 このサイズはメキシコの「太陽のピラミッド」の幅をひとまわり大きくしたぐらいだ。なだらかな斜面上のすぐ北側にも、おなじような物体が見えている。これだけでは人工物とは断定できないが、火山にしては小さすぎるし、もし海台が陸地と同質の地勢なら、ふつうこのような自然地形は斜面には存在しないのだ。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
以上が抜粋した記事です。
水中考古学が進歩して、アゾレス海域にピラミッドが沈んでいるということが確認されればアトランティスの存在証明が前進すると思われます。
それにしても、プラトンの時代にも17世紀ごろにもアトランティスの存在が信じられていたのに、科学の進歩した現代では信じられなくなってしまっています。
原因は地震学で「マントルは固体だから、陸地がいっぺんにドーンと三、四〇〇〇メートル沈む、なんてことはありえない・・・。」という科学的証明?がなされるからではないでしょうか。セミナー「1222」で述べたように、現在8千メートもある、エベレストやヒマラヤの山塊が、なぜ水底でしかできない堆積岩なのかを考えれば、大地が4000メートル沈降する事だってありえると考えるべきではないでしょうか。
グランドキャニオンが何故陸上→海底→陸上という隆起・沈降のサイクルを少なくとも3回も繰り返しているのか、を考えても頷けることですが、大陸とか海洋とかの区別はプレート論で述べるようなものではありません。地殻は結構激しく(といっても数万年というオーダーでしょうが)変動していると考えるべきです。
 とにかく「マントル固体論」を捨てて、「マントル熔融論」を採用するべきです。熔融しているから地殻の移動が起こりえること、それがポールシフトであること、つまり「本当の意味の地動説」を認めるべきであると考えます。水中考古学が「新・地動説」を早く推し進めてくれるよう願っています。

1545
2009-01-16 (Fri)
ホットスポットは思いつき話か
 2chで当セミナーを執拗に誹謗中傷する方が、「「新地震学」の掲示板宛てに何通メールを送っても無視されるんだ。」と書きこんでいますが全くのウソです。このセミナーではかつて頻繁にあった「とりまき」氏からの批判にも、きちんと対応し、無視はしていません。そのほかにもたくさんの方から質問等を受けていますが、一通も無視したことはありません。むしろ地震学者からの真っ当な批判を歓迎しているのですが、どなたからも意見をいただけないのが現状です。ご意見があれば事務局宛メールしてください。
 さて、[1541]で述べたように定説によれば、海嶺と海溝付近以外にある火山のマグマは地球内部の核から直接噴出していることになっています。その地点がホットスポットというわけですが、一枚のプレートである太平洋の海底にもいくつかのホットスポットがあります。
 プレートが移動しているのならば、ハワイのホットスポットから誕生したという火山列のようなものが他のホットスポットにも同様に存在するはずですが、そのようにはなっていないようです。山形大学の斉藤和男氏のサイトから紹介します。

太平洋のホットスポット
Morgan(1972)の仮説



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 ハワイ諸島の最南端には現在も活発に活動するキラウエア火山と更に南の海面下にあるロイヒ海底火山を持つハワイ島があり、この島から北西にのびる島の列はハワイ島から離れるに従って島が作られた年代が古くなっている。ハワイ諸島の北西には環礁や海山が繋がるハワイ海山列が日付変更線を越えた東経170°付近まで続く。この付近で海山列は北に方向を変えてカムチャツカ半島の付け根付近まで続く。この部分の海山列は天皇海山群と呼ばれ、明治海山、神武海山、桓武海山などの名前が付けられている。これらの海山はひとまとめにして「ハワイ−天皇海山列」とよばれる。海山の年代もハワイ島から離れるに従って古くなっており、天皇海山の南端の桓武海山で4000万年程度、この海山列の北端にある明治海山で7000万年程度の年代を示す。これらの海山は太平洋プレートがハワイのホットスポットの上を通り過ぎていった痕と考えられている。天皇海山群がほぼ南北に並んでいるのは、4000万年より以前は太平洋プレートがほぼ北に向かって動いていたことを意味している。それ以降は北西に向けて動いていることになる。
 モルガン(1972)は太平洋の中にハワイ−天皇海山列にほぼ平行な、ライン−ツアモツ、マーシャル−ギルバート−ガンビールの島・海山列があることを認め、その成因として、太平洋の海底下のマントルに固定された3つのホットスポットの上を太平洋プレートが動いて行けば、3本の平行な軌跡が描かれると提案した。この場合、どの海山列においても方向変換する年代は4000万年になるはずであるが、後の年代研究ではこのような簡単なモデルは成り立たないことが分かった。ホットスポットからの距離と海山の年代の間にハワイ-天皇海山群が示すようなきれいな直線関係が描ける海山群は他に存在していない。
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[1541]で紹介した地磁気の縞模様の件、[1542]で紹介したカウアイ島の成因の件も含めて考えると、どうやら、ウイルソン教授の考え出したホットスポット論は「 空想的なお伽話」だったような気がします。古い順番に島が並んでいるというだけで「それはたいへん面白い考えです。私はなんだかそういうことがおこっているような気がしてきました。」という思いつき話であったのではないでしょうか。




1546
2009-01-16 (Fri)
中緯度帯での大地震発生の謎
 広島大学大学院総合科学研究科「地球資源論研究室」の下記サイト
http://home.hiroshima-u.ac.jp/er/index.html
に、世界の地震をマグニチュード5以下と7以上の規模別に分けて表示した震源分布図があります。M5以下の小さな地震は海嶺や海溝というプレート境界付近でも起こっていますが、大陸内でも起きています。また、M7以上の大地震はプレートの潜り込む海溝に起きるとされてきましたが、それに該当するのは、日本海溝とチリー付近だけで、あとは北アメリカ、地中海沿岸、ユーラシア大陸内部などに多いのが分かります。

M5以下の地震の分布

M7以上の地震の分布
広島大学大学院総合科学研究科「地球資源論研究室」サイトより


 これを見ると、「唐山大地震」の著者である銭鋼氏が何度も(中国の)地震学者から「北緯40度線はバーミューダの魔の三角区域のように神秘で怪しげでそして恐怖に満ちた線だ」と聞かされてきたという話が肯けるような気がします。銭鋼氏は「これは今までだれにも解釈できない謎であった。」と書いています。(ライブラリー5参照)
 これらのことを、石田理論の地震爆発説で解釈するとどのようなことが言えるのでしょうか。
 先ず、地震の原因は断層が動くことにあるのではなく、解離ガスが爆発することに原因があるとの立場をとっています。爆発の直接の原因である解離ガスは@温度の上昇と地殻内部でのA圧力の低下によって発生します。
@:温度が上昇するのはマグマ溜りの内部などでマグマが上昇してくる場合、又は深部のマントル対流の中でカルマン渦のような渦流が発生して局所的に上昇流が生まれるような場合です。浅発地震の多くは前者のマグマが上昇して起きる地震深発地震は後者の渦流による地震と考えられます。
A:圧力が低下して解離ガスが発生するのは、地殻内部にひび割れが出来る場合、あるいは潮汐力の関係で、マグマ溜りのマグマが急激にマントル内部に落下して圧力が低下する場合などが考えられます。
たしかに、M7以上の大地震は中緯度帯の陸上部分に多く発生しているように見えます。海域には少ないようです。
中国の地震学者たちの見方を支持するとすれば、その原因はライブラリー5にも書きましたが、潮汐力が原因だと考えられます。



地殻は通常一日二回の潮汐現象を受けていますが、海水のみならず地球内部の熔融マントルにも等しく作用するので、その起潮力は、結果的に地殻を押したり、へこませたりするような働きをします。そうして、長期間の繰り返し荷重を受ければ地殻は疲労破壊するはずです。
つまり、地球の中緯度帯でしかも冷却が進んでいる陸上部の地殻は疲労破壊が起こりやすい場所、という見方が出来るはずです。これは、ゆで卵のような地球を想定しているマントル固体論からは想像できません。しかし、爆発論では地球は生卵のようなものと考えます。つまり、殻に相当する部分だけが固体で白身も黄身も熔融していると考えています。その殻が疲労破壊を受けて何百年か何千年かに一度の割でひび割れを発生するというわけです。

 インドネシアにあるクラカトアの大爆発地震では島に向かって海水が流れたのを船員が目撃していますが、これは火山の下部にあるマグマ溜り内のマグマが落下して減圧現象が起こったのかもしれません。日本では浜田地震の退潮現象が知られていますが、これは地殻内部に出来た疲労破壊によるひび割れが減圧現象を起こして、海水が落下したのだと推定されます。
 唐山地震のように中緯度帯で大きな地震が発生しているのは、球体の特性として水平方向(太陽や月の方向)から受ける潮汐力(起潮力)の繰り返しで、疲労が起こりやすい場所ではないのかと思います。図を見ると両極付近および高緯度帯では大きな地震が起きません。これは極地方では潮汐の干満が一日一度(一回潮)しか起きないことから推定できるように疲労破壊が起き難い場所であると考えられます。(赤道に近いほど二回潮になる。)
また、中緯度帯では一日二回の満潮と干潮の潮位差が規則的な二回潮である赤道付近よりも大きくなるので、地殻に作用する繰り返し荷重としては赤道付近や、極地方よりも、むしろ大きいのかもしれません。それが原因で疲労破壊を進行させ易い場所と云うことも出来ます。

 そして、減圧効果によって落下する地下水や海水の量は多いために、マグマの移動が原因で発生する解離ガスよりも大量の解離ガスが発生するのではないかと推定されます。巨大地震の前には退潮現象だけでなく、井戸が涸れるとか地下水位が下がるという話がありますが、これが巨大地震の謎を解く鍵かもしれません。

 以上が地震爆発論から説明できる巨大地震が中緯度帯で起きる謎の解明です。
 すくなくとも、プレート論では大地震が高緯度や両極地方に少なく、中緯度帯に多いことの説明ができないと思います。

1547
2009-01-18 (Sun)
千島で起きた一昨日の地震
一昨日(16日)千島列島でM7.5というかなり大きな地震が発生しました。この地震は深さ10kmという浅発地震でしたが、[1520]で説明した深発地震と同じように「異常震域」の様相を示しています。
; 浅発地震であるのに、なぜ震源に近い北海道北部が無感で震源に遠い三陸沿岸が有感になるのか、一見不思議な感じがしますが、定説地震学では説明が出来るのでしょうか。
 地震爆発説では図のように解説することが出来ます。

つまり、海洋に面している北海道、東北沿岸部は地殻が薄く、地殻の基部に当る堅固な層(橄欖岩が主体)が人間の住む地表に接近しているので、地震に対して敏感になるわけです。震源が深くても浅くても、この堅固な層が地震波を伝えるために敏感になっているのです。それに対して内陸部になるほど、地殻が厚くなっていくので、基部層も地表から離れることで無感になるわけです。
 これまでにも、何回か紹介した北方域などの深発地震では常にこの地域は敏感に地震波を伝えています。
 なお、石田理論での地殻の定義は定説とは違って、熔融マントルの上部にある固体部分のことを指しています。


1548
2009-01-18 (Sun)
大西洋海底の地磁気縞模様
[1543]で「ある方が「グローバルテクトニクス 地球変動学」(杉村新、東京大学出版会)に次のように書かれているとの情報を送ってくれました。」・・・・として引用記事を紹介ましたが、この件でNemo氏がご自身のブログ「宏観亭見聞録」:1月17日「大西洋海底の地磁気の縞模様」の中で、

「これは、書籍からの引用ではなく、このブログからコピーしたことが歴然としています。(略) ―― おそらく、プレートテクトニクスの初心者が陥りやすい疑問という文脈で取り上げていることが、不都合だったのだろうと推察しています。」

とコメントしておられます。ある方が情報を送ってくれた、というのは正確にはNemo氏のブログに書いてあることを教えてくれた、と云う意味です。したがって、「宏観亭見聞録」より引用したというのはその通りですので、ご主張を認めて、引用させていただいたことを記して感謝いたします。

 しかし、「プレートテクトニクスの初心者が陥りやすい疑問という文脈で取り上げていることが、不都合だったのだろうと推察しています。」という点に関しては、不都合とは全く考えておりませんので、誤解であることを申し述べておきます。Nemo氏の紹介される情報などはアマチュア研究者には目に触れ難いものも多く、大変貴重なものとしてセミナーでも紹介させていただいてきました([1018][1058][1085][1394][1380]など多数あり)。
 アマチュアの研究者も最新の研究動向を検討しながら「初心者が陥りやすい疑問」なのかどうかを自分で判断するのが良いと考えて、これまでも引用・紹介などさせていただいています。この件に関しては感謝しております。
 ただし、[1337]で紹介しましたが「理工系の大学教官を勤めておられた方がなぜあのような論理の展開をされるのか、またそのような経歴を積極的に使おうとしているとまでは申しませんが、また隠そうともしておられない、影響が大きく罪深いことではないか」という発言は科学の研究に携わる者としては不適切な発言ではないかと感じております。たとえ定説になっている事柄でも、疑問点があれば納得できるまで探求するのが科学的態度だと思います。

 さて、「宏観亭見聞録」の中でNemo氏は大西洋中央海嶺の地磁気の縞模様について古いデータだから縞模様が無い、新しいデータでは存在すると云う趣旨のコメントを書いておられます。氏が引用されている古いデータというのは次の図を指しています。


 この図は残留地磁気を観測したものではなく、海底の地質を示したもので、氏は地磁気の縞模様と地質の縞模様とを混同しておられます。地質図には確かに南米とアフリカの間に観測がされていない場所があります。注釈にはその後、空白部分は完全にうめられていると説明があります。埋められたという最近のデータを示したのが次の図です。



これを見ると、「地磁気の縞模様が存在しない」と判断した海底はそれより北方と南方の地質より新しいことが分かります。また、最新の観測データを基に判断される世界の海洋底はモザイクタイルを張ったように細切れになっていて、データが少なかった頃のプレート論が提起していたような整然とした縞(ストライプ)模様にはなっていないのが分かります。
 次図は問題としている部分を取り出したものです。



 南北に存在する白亜紀後期、暁新世という古い地層の間に挟まれて始新世という新しい地層があるのが分かります。地磁気の縞模様があったとしても、縞の数が少なく、海底が新しいことは明らかであります。付近には「激しい大洋化作用を受けた大陸地殻」という一帯もありますので、両大陸はこの辺りでくっついていたのではないでしょうか。

 なお、地磁気の縞模様に関しては前述したように実際には明確な縞模様ではなく、次図のように霜降り模様のようなものになることが「新しい地球観を探る」(愛智出版)に解説してあります。

また、Nemo氏がブログの中で「激変説を称揚し、プレートテクトニクスを批判しているのではないか」と述べておられる件に関しては、特に称揚するという思いはありません。地球の歴史の真相を知りたいということであって、沖縄の海中鍾乳洞、アレキサンドリアやカンベイ湾の海中遺跡、そしてグランドキャニオンの地層など、を説明するには激変説しかないと考えています。

1549
2009-01-20 (Tue)
ムー大陸はどこにあったか
チャーチワードが考えたガスチャンバ−の話を、ムー大陸沈没のメカニズムで述べました。
しかし、この話は現代の地球物理学では全く相手にされません。理論的にあり得ないというのが学者の意見です。そうしたサイトの一つから抜粋して紹介します。独立行政法人海洋研究開発機構 の坂口有人氏のサイトからです。
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ムー大陸はあった? いいえ ありませんでした
まさに幻の大陸
・いわゆるムー大陸の伝説では、今の南太平洋に巨大な大陸が存在したが、ある時突然沈んでしまって、今は広い太平洋が広がっているようですが、そんなことは全くありえません。これはとっくの昔に証明されていることです。
・太平洋の海底は、東太平洋海膨で誕生してプレート運動によって移動していきます。そしてマリアナ海溝に沈み込むまでに1億年ほどかかります。だから海底の年齢は場所によって異なります。
・太平洋の年齢はこんな風に海嶺から両側に古くなっています。海嶺周辺は若い、と言っても軽く1000万年はたっています。そして海底は生まれてこのかたずっと海底だったのです。
・ムー大陸があるべき場所には海洋地殻があり、その年齢は巨石文明のイースター島でも軽く1000万年、サモア諸島付近では1億年くらいはあります。
理論的にあり得ない
・そもそも大陸地殻が沈んで深海底になったり、海洋地殻が浮上して巨大な大陸になったりしないのです。ここんとこが大事です! 大陸地殻と海洋地殻は全く別物なのです。まさに水と油。水と油を混ぜておいたら、ある日勝手に水の一部が油になったり、油の一部が重くなって沈んだりしないように、大陸地殻と海洋地殻が勝手に入れ替わったり、大陸が沈んだりしてはいけないのです。
根深いモホ

・つまり図のように、たまたま高いところが大陸で、へこんでいるところが海洋というわけじゃないんです。密度の高いマントルの上に軽い地殻が浮かんでいる状態で、山脈のように標高の高い部分は、根元が深くなってバランスをとっているってなわけです。ちょうど氷山が水面からどれだけ頭を出すかは、根元の大きさに比例するのと同じです。このようにしてバランスがとれていることをアイソスタシーと呼びます。大陸地殻は軽くて浮いているってことが重要です。
・岩石で言えば、海洋地殻は真っ黒な玄武岩や斑レイ岩からできていて、大陸地殻は白い花崗岩系の岩石でできています。何度も言ってクドイけど、大陸と海洋は材料も高さも厚さも違う(実は生まれも育ちも違う)のです。よって、大陸地殻が勝手に沈んで海洋地殻になったりしちゃいけないのです。
失われた大陸はなかった
  というわけで、ムー大陸はアイソスタシー的にもあり得ないし、地球物理探査でも海洋地殻が広がっていることは一目瞭然だし、実際に掘ってみても、人類発生以前からずっと深海底だったことが明らかです。
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以上が定説となっている考え方ですが、石田理論としての考え方を述べて見ます。
・東太平洋海膨で誕生し、プレート運動によって移動しているという根拠になっている地磁気の縞模様ですが、太平洋全域にわたっているわけではありません。西方海域までは達していません。海膨・海嶺から両側に広がる地磁気の縞模様は海嶺山頂から流れ出るマグマが冷却して地磁気を帯磁するのではないかと考えています。地殻の上層と下層では違う帯磁をしているケースもあり、地殻が一体となって移動しているのではありません。また、最近の地質図によれば、地質の縞模様は明確でなく、モザイクタイル張りのようになっていますので、プレート運動説は成立しません。
・大陸と海洋は水と油のような関係で全く別物であるということならば、また海底は生まれてこのかたずっと海底だったというのなら、グランドキャニオンの生成が説明できません([1132]参照)。陸上に何故地層があるのでしょうか、地層は海底でしか生成されないのですから、何故それが陸上にあるのか論理が破綻しています。

・アイソスタシーと云う考え方は、氷山のように静止流体については成立しますが、マントル固体論では成立しません。マントルが熔融している場合でも、地球表面の地殻(固体)は連続体であって熔融マントル上に浮いているわけではありません。浮いているのであれば潮汐現象、即ち潮の満ち引きは起こらないはずです。地殻はしっかりと球体を維持しているので、起潮力により海水だけが移動して干満現象が生じるのです。([1546]参照)
・大陸地殻(定説ではモホ面までですが)が厚く、海洋地殻が薄いのは、大陸のほうが冷却され易いからです。海洋底は冷却され難いので、地殻が薄いのです。したがって大陸が沈降(グランドキャニオンが証明)すると、地殻の下部が再度融解するので、再浮上(グランドキャニオンが証明)したときには変成岩を生成する原因になります。
・海洋は重い玄武岩、陸地は花崗岩という件ですが、海洋底にも花崗岩があることは観測されています。([1386]参照)
それのみならず、海底の断裂帯に露出する斜面には地層までがあるのです。その記述部分を紹介します。
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「斜面を横断する7地点のドレッジは、そこに海洋地殻断面が露出することを解明した。海洋地殻は、結晶片岩類と塩基性〜超塩基性岩類で構成され、下位から角閃片岩、輝石〜斜長石片岩、かんらん岩類、はんれい岩類、玄武岩・ドレライトが累重する。巨大斜面の頂部は、白亜紀の礁性石灰岩によって不整合に覆われている。 」

以上のように、ドレッジ調査によって解明されたエルターニン断裂帯の地質は、太平洋南極海嶺軸の近傍でありながら、@先白亜紀の古期基盤岩類が存在し、A大陸性の結晶片岩類を含むことを示す。
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 海底に地層があるということ自体プレート論の矛盾ですが、地層の頂部に白亜紀という古い地質が、しかも海嶺の近くにあるということがプレート論の破綻を意味しています。

 以上の理由でムー大陸は理論的にあり得ないという定説を否定します。
 では、ムー大陸はどこにあったのかということですが、やはり太平洋のどこかにあったとするのが順当だと思います。その場所を推定させるのが次の図にある海底地質図です。

[1548]に紹介した海底地質図を見て気付いたのですが、黄色でマークした範囲内に「激しい大洋化作用を受けた大陸地殻」という場所が5箇所あります。このあたりがムー大陸があった場所なのではないかと推定します。
竹内均先生はこの辺りにムー文明は存在した、しかしムー大陸は存在しなかったと述べておられますが、プレート論の束縛、地震学の間違いが発想を拘束していたように私には感じられます。

1550
2009-01-20 (Tue)
地震爆発論への誤解
宏観亭見聞録で、Nemo氏が「掃海訓練が原因で地震」という記事を書いておられます。その中に地震爆発論への誤解がありますので、先ずはその記事を抜粋して紹介し、どこが誤解なのかを指摘しておきます。
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掃海訓練が原因で「地震」
2008年2月27日に観測史上 2番目の規模の「大」地震があったイギリスでは、国民が地震の情報に敏感になっているようです。(略)

海底に敷設された機雷を無害化する過程で発生した爆発(複数)が、イギリス本土の地震計ネットワークに記録されたとメディアが伝えたところ、国民の安全を守るべき軍が地震を起こすとは何事か、地震計に記録されるような爆破は規模が大きすぎるのではないかといった非難や疑問が軍に寄せられました。(略)

記録された「地震」のマグニチュードは、1.1、1.5、1.9 でした。(略)

地震多発地帯の日本人にとっては何ともない無感地震ですら、一般市民の間では「軍がおこした地震」になりかけたわけです。このようなことがうわさとなり、尾ひれがついて、最終的には「軍は地震兵器を保有している」というトンデモ話になるのかも知れません。

なお、1番目の記事で BGS の職員が語った次の言葉は重要です:

Looking at the squiggly lines, as we call them, we were 99% sure they were explosions because they have different characteristics from an earthquake. (波形を見て 99% 確実に原因が爆発であるとわかった。なぜなら、自然の地震とは異なる特徴をもっていたから。)

地下核実験の振動波形も同様です。爆発現象による振動と自然の地震では、波形の特徴が異なります。私のような素人にも理解しやすい特徴は、縦波と横波の振幅の違いです。自然の地震では、ご存知のように縦波(P波)より横波(S波)の震幅の方が大きくなりますが、爆発現象では逆に縦波(P波)の方が大きくなる傾向があります。
 これは、地震では断層が食い違うという、モーメントをともなう(ねじれるような)運動によって主要なエネルギーが放出されるのに対して、爆発現象では、爆心から外に向かって押す力が振動を引き起こすためです。前者は波の進行方向に対して直角の振動(つまり横波)、後者は波の進行方向と同じ方向に振動する疎密波(つまり縦波)となります。地震の原因が爆発だと考える人は、このような基本的な事実がわかっていないのかも知れません。
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 このセミナーでは6年も前から、[327]にある「とりまき」氏とのやり取りや、[1115]などで、何度も解説してきたのですが、セミナーを読まないで、「爆発なら全方位が押しになる。だから、地震爆発論は間違いである。」と思い込んでおられるようです。しかし、解離ガスの爆発とダイナマイト、又は爆弾の炸裂とは現象が違います。ダイナマイトなどでは単なるExplosionですから、述べておられるようなことになり、この知識を利用して核実験の検知がなされているようです。
 しかし、解離ガスというのは原子状態の酸素と水素の混合ガスであり、爆縮(Implosion)を伴うことが、地震の初動に押しと引きが出来る原因です。ダイナマイトならば押しのみですが、原子状態の酸素・水素ガスは押しと引きの両方を発生させることが大きな違いです。これが震源でダブルカップルと言われる力の組み合わせになる真相ですが、断層地震説では何故ダブルカップルが生じるのかという原因までは説明が出来ません。詳しくは[1516]にありますが、化学方面の情報に詳しく、いつも情報提供をいただいているT氏(実はANSの広報局長ルフラン氏)のコメントの一部を紹介しておきます。

「地震の押し領域はこのブラウンガスの爆発エネルギーで十分説明できるのではないでしょうか。エネルギーを外に放出しつつ同時に分子量減少によって内に引き込もうとしますので、一時的に圧力が増加し、すぐ真空状態になります。
水素は常圧では単位容積当りの爆発エネルギーは小さいですが、高圧下では大変大きく、重量当りの破壊力は化学反応としては最大級の破壊力を持ちます。
例えば酸水素ガスをガロン缶に詰めて点火しますと轟音と共に膨らみ、缶が破れなければ直ぐに分子数の軽減によって凹みます。冷えてしまうと水蒸気が水滴となって(ほぼ)真空となりますので更に凹みます。これまでの化学知識では考え難いのですがブラウンガスでは水蒸気とならずに水滴となるようでしたら、爆発の直後にほぼ真空状態となります。」

以上がコメントの一部です。このブラウンガスというのは原子状態の酸素と水素の混合気体のことですから、解離ガスと同じことです。
 なお、「最終的には「軍は地震兵器を保有している」というトンデモ話」というのも、何年か後には知らされていなかった話という意味で逆にトンデモない愚かな話だったということになるかもしれません。

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