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35.二層構造の地殻とマントル対流で運ばれる内部供給型地震の巣


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定説の地球観(マントル固体論)による地球の内部構造を紹介しておきます。

・地球の半径は約6400キロメートルである。
・地球の内部は物質のちがいによって,表層から地殻、マントル,核に分けられる。
・海洋地殻は平均約10キロ,大陸地殻は平均約30キロである。
・プレートは地殻とその下のマントルのかたい部分からなり,厚さは100キロほどである。
・地殻の下のマントルは深さ2900キロまでつづく。
・マントルはかんらん岩質の岩石からなり,かたさや鉱  物の種類のちがいにより,地表から670キロのところで,上部マントルと下部マントルに分かれる。
・地表から2900キロよりも内部には核がある。
・核は鉄やニッケルからできている。
・核は地表から深さ5100キロのところで,液体の外核と固体の内核に分かれる。

[解説]
 著者が考える地殻は二層構造になっています。橄欖(カンラン)岩という硬度の高い岩盤(水色部分)と玄武岩という少し硬度の低い岩盤(黄色部分)とから成り立っています。陸上部分には花崗岩でできた第三の層がありますが、これは海洋部分(日本海は池みたいなもので別)には存在しないのが特徴です。花崗岩と玄武岩の境界はコンラッド不連続という地震の伝播速度が変化する地帯です。また玄武岩と橄欖岩の境界はモホロビッチ不連続という地震伝播速度の変化地帯です。その下はマントルで、石田理論では、溶融マグマの海(マグマオーシャン)となっています。定説で深発地震面といっているのは、マントル対流に乗って運ばれている、水・内部供給型の「地震の巣」と解釈しています。二筋の深発地震面(じつは水・内部供給型「地震の巣」)を、定説では、海洋プレートが大陸プレートの下に潜っていく姿と説明していますが、著者はそのようには考えません。マントル内でも地震が起こるのは解離爆発という化学反応だからであって、このような深いところで弾性反発説は考えられません。マグマオーシャンのなかには、深発地震が全く発生しない領域もあります。解離を起こす水が存在しないか、解離の条件から全く離れているかでしょう。マントル対流が垂直に地球深部に向かっているような海域(マリアナ)では、深発地震面(地震の巣)も垂直に下降しているのです。もはやプレートの潜り込みでは説明が不可能でしょう。浅発地震は深発地震と違って、マグマオーシャンから上がってきたマグマの通路、マグマ溜り、などで解離爆発を起こしているものです。
(石田)

深発地震のメカニズムに関してはニューオフィス23が最新です。

地震波の伝播経路に関してはセミナー[1314][1315]に最新の考え方が示してありま
す。(2007,9,16)

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