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17.地震の化石

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[解説]

 マグマ溜りの中で爆発が起こって地震になったとすれば、マグマの内部には無数の気泡が発生するはずです。粘性のある溶液を振ってやれば無数の気泡が内部にできることを思えば、想像できるでしょう。ほとんどの酸素と水素は元の水蒸気に結合して戻ってしまいますが、完全には戻らないガス、あるいは水蒸気ガスが、マグマの内部に気泡を残すことになります。そうして冷え固まったマグマが地殻変動で隆起してくれば、気泡を含んだ岩石群が地上でも見られるでしょう。つまりそれは「地震の化石」と名付けてもよいのではないでしょうか。そうした岩石帯を地震常襲地帯である紀州の海岸で見つけました。まるでお菓子のカルメの様な空隙だらけの状態、蜂の巣状とでもいうようなものでした。

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