解説17 「貧乏揺すり」する地球

日本地震学会誌の広報誌に、地球が常に震動している話が載っていました。
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地球はいつでも貧乏揺すり

常時地球自由振動

釣り鐘や楽器の弦は、ついたり弾いたりすることによって振動します。私たちの住む地球も同じように、ある力が加わることによって数分から1時間くらいの周期で何日も振動します。この現象は1960年に起きたチリ地震のときに初めて観測され、「地球自由振動」と呼ばれています。地球自由振動は、最近まで、地球全体を揺するほどの大きな地震のときにだけ起こる現象だと考えられていました。

新たな発見

(略)そして、大きな地震のないときでも「常に」地球自由振動が起こっていることを世界で初めて見つけて、1998年に論文発表しました。この「常時地球自由振動」は、1960年のチリ地震以来40年近く、世界の地震学者に見過ごされてきました。地球は「時折」ではなく、「いつも」貧乏揺すりをしていたのです。
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以上ですが、このように「いつも」貧乏揺すりしている地球を、衛星からGPS観測で計測することによって、本当に地殻の移動を把握することができるものでしょうか。
上記のHPには56分26分などの周期で振動するパターンが示してありますが、一時間もかかって振動・変形している地球のどこを計測しているのでしょうか。また震動をしているということはライブラリー38と39に解説したように、地球内部のマントルが固体ではなく、溶融物質であることを示唆しています。マントル固体論を前提にするプレート論は至るところで破綻を見せているのに、まだGPS観測に固執するのは何故なのでしょうか。